- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488012205
感想・レビュー・書評
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純粋な空気感が心地良い。ところどころで情景が目の前に広がる…森好きには特にオススメ。
作者もあとがきで語っているとおり、まだ文章が若く、途中、少し疲れる部分も。
しかし、今後を期待せずにはいられない雰囲気がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数年前の「このミス」の15,16位くらいに選ばれていて、題名とカバー絵に惹かれれて読んでみたいと思っていた作品です。本屋で何度か探してみても見つからず、近所のブックオフで物色していたときに見つけてしまいました。それでもすぐには読まず、かってから1年くらいたち、ようやく読み出しました。
清海という架空の土地にある森が舞台の3話からなるミステリーです。ミステリーといっても殺人などは起きません。どこか北村薫さんの『空飛ぶ馬』を思い出させるテイストです。北村さんの作品には時として怖くなるくらいの人の暗部、悪意が顔を出す時がありますが、本作品は一貫して人の悲しみとそれに対する救いが描かれています。
この本を知ってから読むまでの期間(片想い)が長すぎたせいか、読み終わった感想はなんか物足りないというのが正直な感想です。気持のいい午後に、ちょっと一息入れようとして紅茶を淹れたのはいいけど、お菓子を買い忘れて、なんか口がさびしいのと同じような感じです。
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表紙の画家が昔からあんまり好きじゃないので後回しにしていた著者デビュー作。
主人公ののんびり女子高生が、体験学習でやってきた森で時計を落とし、迷い込んだ先でとある男性と出会います。
その人は、事実の欠片をつなぎ合わせて真実を織り上げることができる不思議な人でした。
主人公の抱える小さな謎に鮮やかな答えを見せてくれるのですが、なんだかものたりない気もします。
表紙の主人公らしき人物も全然イメージじゃないしな(←結局それが一番気に喰わないのかも。しつこいな)
装画 / おおた 慶文
装幀 / 柳川 貴代+Fragment
本文カット / 菊池 健