- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017101
感想・レビュー・書評
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<内容>職員の目を盗んで閉館後の図書館に居残ろうとする少年たちが次々現われた。いったい何を狙っているのか? 新米司書・文子と先輩の能勢がめぐり合う、本の旅人たちの悲喜交々の物語。
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図書館という背景と春真っ只中というタイトルに惹かれて読んでみた 町外れにある図書館で起きるミステリーといっても事件性はなくささやかな来事の謎解き
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辺鄙な場所にある図書館に勤める人たちのちょっとしたミステリー。
加納朋子さんや坂木司さんにも似た雰囲気は好きなのだが
なにかがいまひとつ物足りない。
【図書館・初読・2/26読了】 -
図書館を舞台にした、ミステリー。
ミステリーと言っても難解なものではなく、ちょっとした不思議なことが起こり、そのたびに図書館員がその謎を解いていく、というもの。 -
図書館を舞台とした、日常の謎連作ミステリ。これはいいなあ~。まさに「れんげ野原」のような雰囲気が全編に漂う作品。そしてこれはきっと、本好きにもたまらないはずの一冊。
お気に入りの一編は「冬至―銀杏黄葉」。「犯人」は分かったけれど、この「暗号」は解けたような解けないような。非常に暖かく微笑ましい一方で、妙に切なくユーモラスなこの雰囲気。好きだなあ。風流なところも綺麗。 -
秋庭市のはずれ、ススキが生い茂る斜面のど真ん中に立つ秋庭市立図書館。『文子』は、本をこよなく愛する先輩司書とともに、利用者の少ないこの図書館で働いている。ところが、閉館後の図書館に隠れて残ろうとする小学生達が次々に現れる。小学生の間に広まる奇妙な噂とは・・奇妙な忘れ物との関係は・・
家出騒動も解決し、ススキ野原は、一面のれんげ野原になっていた。図書館でも徐々に利用者が増えつつある。そんなある日、『文子』は絵本コーナーで、読み込まれた一冊の古びた本を見つける。この図書館の本ではなく、廃校になった中学校の所蔵するものだった。いったいだれが置いて行ったのだろうか・・
図書館にまつわる、優しくて切ないミステリーです。どの話もキュンとなるいいお話ですが、やはりラストの、れんげ野原と古びた本の話が格別です。少年のころに犯した罪を恐れ続けている男。捨てればいいのに捨てられない本。この男に、探偵役の先輩司書が掛ける言葉がなんともいえない
「命には命を-あれはひどく不毛な思想だ。大体それでは、奪われた命と奪った命がイコール、等価だと考えていることになる。等価の訳がない、殺人者の命を差し出したところで償えるはずがないじゃないですか」
そして、こう続きます。
「だが人生に人生を、と要求することはできると思う。あなたが断ち切った人生に対して、自分の人生を差し出すことはできるでしょう。自分の為じゃなく、他人のために生涯を送ることで」
しかもその後、証拠となる瓶が埋まっている野原に、タイムカプセルとしてたくさんの瓶を埋めるのです。誰にも気づかれないこんな優しさにぐっときます。
あ、忘れてならないのが土地を寄贈した『秋葉氏』。少々お節介だけど、豪快でとても憎めないおじさんです。
ほんと、こんな素敵な人たちが集う図書館に行ってみたいです。唯でさえ、図書館は素敵な場所なんだからねえ。 -
書評を見てこれは読みたいと思った話。
カップヌードル。 -
すすき野原のまんなかに建てられて図書館。
そこに勤める女性が、図書館で起こった事件の謎に
右へ左へ首をかしげ…。
けれど、推理するのは別の職員です(笑)
図書館を活用するものとして、へぇ…と思う事もありましたが
図書館の内部の人間に言わせると、色々突込みどころがあるとの事。
働いてない人間には、それはまったく分かりませんでしたが
ここで駄目なだけであって、作者の地域ではいいのかも? と。
短編になっていて、ちゃんとそこで事件が解決するので
分かりやすく楽に読めます。
最後のロマンス(?)は一体どうなったのか…とか
そういう想像も沸き立たせてくれます。
が、それまでの気持ちはどこへ? と言いたい気もする話でしたw -
主人公が勤める秋葉図書館で起こる不思議な事件の物語。
一つ一つの謎が解けた時、関わった人たちの思いに触れて、温かい気持ちになります。
秋葉図書館が何故、れんげ野原のまんなかなのか・・・これにも理由があるのです。
この本を読みながら、思い出す図書館がいくつかありました。
そうそう、「図書館に住んでもいいくらい、図書館が好き」と言った人がいましたが、住むほど好きでなくても、図書館が好きな人には、オススメです。
セイジュ -
秋庭市のはずれもはずれにある秋庭市立秋葉図書館、そこが文子の仕事場。無類の本好きである先輩司書の能瀬や日野らと、日がな一日あくびをしながらお客さんの少ない図書館で働いている。ところがそんな図書館で次々と事件が起こる!?