- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017286
感想・レビュー・書評
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塀(留置所)の中で起こった些細な謎を、同室の登場人物たちがあれこれ考えて答えを見つけ出す…という、明るいテイストの小説でした。
なかなか面白かったです。
しかし軽いタッチの中にも、ラストで「えええ」となるような、意外な展開や、ブラックなエピソードが入っていたりして、あなどれません。
普通のミステリー小説でいうところの、探偵役にあたるマサカさんという人物が曲者で、素直に話が進んでいかないという…。
第一話の「古書蒐集狂は罠の中」では、マサカさんのラストの行動に背筋がヒヤッとする心地がしました。
マサカさんは、謎そのものよりも、その謎を作った人物を精神的に追い詰めるタイプの探偵役なのです。
探偵役=正義という図式が多い中(必ずしもそうでないにしろ)、マサカさんは塀の中にいる時点で特殊だし、人を追い詰めるその手口も特殊です。
それ故に、ラストの話では、「あれ?これでおしまい?」と肩透かしをくらった感じもします。
マサカさんならば、もっととんでもないどんでん返しがあると思ったのに…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日常の謎もあることにはあるけれど、メインの謎にビックリでした。五話全てでひとつの大きなミステリでもあるのですね。もちろん、一話一話も面白くて楽しめます。今回はあまりブラックな物語はありませんでした。しかしノブタン…いや、ノブさんのマサカさんに対する「コロコロタマゴ」発言には思わず笑いました。ユーモアのセンスもなかなかです。
作中に幾度となく「それはまた別の話」と出て来るのですが、すごく気になります。これは是非、続編をお願いしたいですね。でもそうなると次の舞台は留置場ではなく、拘置所の雑居房とか…? -
留置場日常の謎、だそうで。
縁のない所だから、ちょっと面白い舞台。
同部屋の人々の隠してたけどわかってしまう過去。
謎を解いてしまう謎の人物。
古書の話は叫びそうになりました。い〜や〜!
ブックデザイン / 岩郷 重力+WONDER WORKZ。
カバーイラストレーション / デン・ワバン・ジョー -
・留置場の中という設定にまず驚きました。面白かったです。場所が場所だけに、すっきり解決しない場合もあるのですが…。
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舞台設定が面白い。初対面の犯罪者という面子は、それだけでミステリ性がある。一話ごとにメンバーの人物像がハッキリし、探偵役も留置場に慣れてそれなりに成長していく。安楽椅子探偵の要素も含んでおり、さくさくとテンポよく進むのだが、謎解きに現実性がまるでない。無理矢理とも思えるシチュエーションの事件に、都合よく推理を当てはめた感が強く、途中から読むのがしんどくなってしまった。連作ならば一応の区切りもほしいところだが、中途半端にフェードアウトして終わったのも読後の空虚感のひとつ。
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最初のお話はまあまあ良かったけど、残りのお話は「で、結果は?」みたいに気になって仕方ないです。<br>想像してたのと少し違ってました(PД`q)*゜
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何の因果か同じ留置場に入ることになった人たち。一日やることもなく、話すばかりの生活のなかで交わす会話の些細な嘘から互いの推理合戦が始まる。特に重罪犯ではない登場人物たち同様、軽い作品。
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<blockquote><p><strong>7月某日、午後3時ちょい過ぎ。おれが外の自由な世界から締め出された瞬間だった。第1留置室の新入りとなった和井は、そこで4人の先客と出会い…。
第1留置室で繰り広げられる、おかしな謎解き合戦5編を収録したミステリ。</strong></p></blockquote>
著者のスパイシーさは前作までで充分わかっていたつもりだが、今回は舞台が拘置所である。
だがなぜか登場人物――当然のことながらみんな犯罪者なのだが――たちがみんな好人物に見えてしまうのは、舞台がすでに充分すぎるほどスパイシーだからか。
そして、外の事件や 拘留者に関わる謎解きのあれこれが、事件そのものはシリアスであるにもかかわらず退屈しのぎのように扱われているのもコメディのようである。登場人物の名前からしてそもそも笑ってしまうのである。
平和なんだか殺伐としているんだかよくわからないコメディのようなミステリ。</font> -
書店ポップで絶賛されていたのですが…、期待したほど「ぐいぐい引き込まれる面白さ」とかはなかったです;
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ありがちな加納朋子タイプの連作。「ありがち」としか言いようがない。