井戸の中の虎下 (サリー・ロックハートの冒険3) (創元ブックランド)

  • 東京創元社
3.71
  • (3)
  • (5)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 29
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488019792

作品紹介・あらすじ

サリーと結婚したと主張する男は、すべてを周到に準備していた。サリーのまったくあずかり知らぬところで、結婚の記録が婚姻登記簿に記載され、娘の出生届まで出されている。ハリエットとともに逃亡生活を余儀なくされたサリー。財産を差し押さえられ、家にも帰れず、着の身着のままでロンドンをさまよう羽目に。だが、ただ逃げ回るだけのサリーではなかった。敵の身辺を探るうちに知り合ったジャーナリストの助けを借りて、自ら虎の穴に飛び込み、敵の正体を暴こうとする。そこでサリーがつかんだ驚愕の真相は?カーネギー賞70周年オールタイムベストに輝く"ライラの冒険"の著者の、知られざる名作シリーズ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • まったく予期しないところから情報提供者が現れ、味方が増えるような、いくばくかのご都合主義的香りが漂うとか、主人公以外の心理描写がほぼないとか、裏の裏がある人物はいないとか…ええ、大人からしたらいろいろ突っ込みどころは尽きませんが。

    先が気になるストーリーは心理描写、情景描写、行間を読むというよりは…人物のせりふと動きからいろいろ読み取る、コミック。文字で読むコミック。そんな印象だなあ。(「コミックのノベライズ」とも違う…)

  • 今回は、常に“見えない敵”に先手を取られて、サリーはかつて無いほど大ピンチでした。
    そして、今回の事件で様々な事を学んだようですね。
    当時の難民問題や、低下層の人々の貧困問題等も絡んでくるので、読み応えもあって、楽しめました。

  • このお話がまだ続くと知って嬉しく思いました。
    まだまだ楽しい冒険は続きます。

  • 19世紀の自立した女性だと思っていたミス・ロックハートも、まだまだ世間を知らない‘お嬢さん’でした。彼女が娘を守る闘いの中で、時代の問題を垣間見て、さらなる前進をしていく姿はカッコいいです。そしてなにやらロマンスの香りもして、次巻が楽しみです。

  • 時代は1881年ヴィクトリア時代、前作から3年後。
    サリーは事業は成功し順調な仕事があり、立派な家もあり、友人たちにも囲まれ、何よりも最愛の2歳の娘ハリエットがいて、とても幸せに暮らしていた。
    しかしそこへ1通の被告召喚令状が手渡された。なんとサリーは見知らぬ相手からの離婚申込とハリエットの親権要求。
    サリーには全く身に覚えがないのだが、登記簿にも事実として記載されている。
    追いつめられるサリー。何年も前から計画していたほどにサリーを憎んでいるツオディクとは何者か>
    ロシアでユダヤ人が虐殺される「ポグロム」がおこり、外国へ逃げるしかなかった多数のユダヤ人難民ができた。
    サリーの事件に、そのユダヤ難民問題が絡んでくるので物語に厚みがあるのだが、
    結局そうなるのか、とラストがつまらない。結局は恋愛ものですか

全5件中 1 - 5件を表示

フィリップ・プルマンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×