- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488104405
作品紹介・あらすじ
クリスマスの早朝、ウェストヴァージニアの小村の丁字路で、T字形の道標にはりつけられた男の首なし死体。この怪奇な事件は半年後、第二の首なし死体の出現をもって、全米を震撼させる一大事へと発展する! 「T」の意匠に彩られた連続殺人に相対するは、青年作家エラリー・クイーン。推理の連打と壮絶な追跡劇の果てに、名探偵が神域の論理により看破する驚愕の真相とは? 国名シリーズに堂々屹立する、本格ミステリの金字塔。
感想・レビュー・書評
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なんか読みにくかった?のか、結構時間がかかってしまったけど、内容はすんごく面白かった。読んでよかった…!
そんなに派手ではないけど、すごく論理的で、「…たしかに!!」となる推理。
あとフェアであることが徹底されてた印象。エラリーも答えが出ないことについて悩んだりもしてて、読者もエラリーと一緒に謎解きをしてる感覚だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これまた傑作で、「首無し死体」の基本はここにあるよね。
さらにクイーンの真骨頂がこの科白。「動機なんてどうでもいいんです」と言い切る。犯罪を構成する論理だけにフォーカスする。潔いいよね。 -
最後の最後まで犯人の足跡が全く出てこない!
殺され方も首を斬られてTの字に磔にされるという惨さ……最後は凄い疾走感で、一気に読みました。 -
国名シリーズ初読。派手な事件にみえて、解決はシンプルでロジカル
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クイーンは初作品です。
率直に言うとかなり面白かった。
首無しのまま磔にされた死体と現場に残されたTの文字。猟奇的でミステリアスな謎が名探偵エラリーに襲いかかる。
今回リチャード警視はほんの少ししか出ないので、クイーン父子のやりとりはほぼなし。その代わり終盤での追跡劇はザ探偵小説という感じ。意外な犯人と例の推理シーンに目から鱗が落ちました。
国名シリーズ最高傑作の名に恥じぬ名作ミステリーでした。 -
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I am the Alpha and the Omega…
国名シリーズの中でいちばん好みかもしれない。
全編をとおした壮大なペテンと、アクション映画みたいな大追跡と、解決の痛快さと。エンターテイメント性が非常に高くて、けれどミステリのベースがしっかりしてるから腰を据えて読まないといけない。良い時間でした。
ニューヨークから遠く離れているから、相棒代理として登場かと思っていたヤードリー教授がまた、いい! クイーン父的にどっしりと構えたポジションなのかと思いきや、わくわくして追跡に参加し、いい気になって、最後ムスッとしている教授が可愛すぎた…
ミステリの基礎をたっぷり含みつつ、やっぱりキャラクタが魅力的だから小説として読ませるんだよなぁ、と改めてファンになりました。
納得の☆4.6
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まず、読んでいて長く感じた。
500ページあるが、展開がドキドキする物ではなく、どちらかと言うと地味なので、ちょっと辛かった。
最後の謎解きを読んでも、あまり納得感がなかったかな。
終盤の追跡劇は私は退屈に感じてしまった。
やはり、100年前のアメリカ人からは感性も大きく違ってるような気がした。
国名シリーズはこれで3冊目だが、自分はXの悲劇シリーズのほうがワクワク面白かった。
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読むのにすごく時間がかかってしまったけど、面白かった✨
複雑そうに見せかけて、意外とシンプルな事件。
犯人はなんとなくわかったけど、追いつめる所も楽しくて最後は一気読みしちゃった☺️ -
「国名シリーズ」の中の1冊。
複雑そうに見えて意外と単純な事件。でもそういうお話の方が真相にたどり着くのは難しいと思う。
ラスト50ページで今までの推理を覆すような真実が明らかになっていくけど、しっかり筋道通ってて何の矛盾もないところが流石としかいいようがない。
しっかり腰を据えて読みたい1冊。