パーカー・パインの事件簿【新訳版】 (創元推理文庫 M ク 2-27)

  • 東京創元社
3.60
  • (7)
  • (10)
  • (16)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 165
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488105495

作品紹介・あらすじ

「あなたは幸せですか? 幸福でないかたはパーカー・パインにご相談ください」そんな奇妙な新聞広告を見てオフィスを訪れる、夫の浮気を疑う妻や、退屈した退役軍人などの悩みを、パーカー・パインはいっぷう変わった方法で、次々解決する。そしてオリエントへの旅に出た彼は各地で事件に遭遇し、見事犯人の正体を見破っていく。官庁で統計をとっていたという異色の経歴の名探偵が活躍する作品14編を収めた短編集、新訳決定版。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「あなたは幸せですか?幸福でないかたはパーカー・パインにご相談ください」
     ロンドンでそんな新聞広告を出す紳士は、長年の官庁勤めで得た知見、つまり統計に立脚点を持つ心理学のようなものを武器に、都市の人間の種々のお困りごとを鮮やかに解決する。優秀なスタッフたちも魅力的。
     短編集だが、前半は、ロンドンの事務所でクライアントの来訪を待つスタイルで、後半では休暇旅行中のパイン氏が次々とトラブルに巻き込まれていく。前半の方が、事件そのものの面白さや解決方法の驚きが鮮明に感じられて好きだったが、後半の異国情緒や風光明媚さの描写も素敵だった。
     テレビドラマ化のイメージがわきやすかったが、世界のどこかでは映像化されているのかなあ。

  • 先日読んだ、クリスティ作品集から知り得た、パーカー・パイン氏。人間の心理を突く作品。短編集なのですぐ読める。ドラマの脚本にも使えそうなのに何で有名にならなかったのかが不思議。

  • 津村記久子さんの「フェリシティの面接」に出てきたフェリシティ(ミス・レモン)の有能ぶりに惹かれ、ポワロに雇われる前の雇用主のパーカー・パインが主役の本書を手にした。アガサ・クリスティは「春にして君を離れ」以来。昔タミー&タペンスのドラマが好きだったのを思い出した。主にお金持ちが登場人物となる事件の話ばかりなので悲壮感を感じることもなく楽しむミステリーの王道ぶりを味わった。短編14編の内、パイン氏が中東などにバカンスに行った先々で巻き込まれる話より新聞広告を頼りに尋ねてくる人が持ち込む話の方が好みだった。
    因みにミス・レモンはほぼ出て来なかったので狙うはポワロシリーズだと思うけどたくさんあるよな……と怯んでる。

    • 111108さん
      ミス・レモンはポアロシリーズ前半に時々出てきますよ。有能ぶりはどうだったかな‥?
      津村さんの「フェリシティの面接」おもしろそうですね!
      ミス・レモンはポアロシリーズ前半に時々出てきますよ。有能ぶりはどうだったかな‥?
      津村さんの「フェリシティの面接」おもしろそうですね!
      2022/01/02
    • miyacococoさん
      111108さん!なんて素敵な情報をありがとうございます( *´艸)少しずつポワロシリーズに取りかかろうと思います~
      レビューに書き忘れまし...
      111108さん!なんて素敵な情報をありがとうございます( *´艸)少しずつポワロシリーズに取りかかろうと思います~
      レビューに書き忘れましたが「フェリシティの面接」は津村さんの最新刊「現代生活独習ノート」に入ってるのでぜひ
      2022/01/02
    • 111108さん
      お返事ありがとうございます。
      miyacococoさんは津村さんたくさん読まれてますよね!私も読んでいきたいです(^-^)
      お返事ありがとうございます。
      miyacococoさんは津村さんたくさん読まれてますよね!私も読んでいきたいです(^-^)
      2022/01/03
  • なんだろう。すごく面白かった。
    新聞なんて読まなくなった世代には理解し難いシステムかもしれないし、かろうじて新聞が毎日届いていた世代としても、こんなのんびりとした連絡で事態は進むのか?!と思うけど、事件は解決されるのです。

  • 以前読んだことがあったけれど、結構忘れている感じ……
    読み返してわかったけれど、前半はなかなかに楽しく読めたのに、後半が今ひとつだったのが理由みたい。かなり作品ごとにムラがあるなあという印象だけれど、話の設定とかはめちゃくちゃ面白いので、もう少し書いてくれててもよかったのになあ……とか思う。長編でも良いキャラしているとおもうんですよ。パーカーパイン氏は……

  • 「パーカー・パインの事件簿」最初の2,3作までは面白かったが、後は似た感じ。ポアロにも似てる作品あったなーみたいな。キャラクターがポアロやマープルに比べて弱いと思う。

  • 4/2読了。パーカーパインの短編集。美人のマドレーヌを使い、夫婦仲を取り持ったり、息子思いの母親の気持ちを動かしたり、人間心理の面白さが良いが、ポアロやマープルの作品と比べると今ひとつか。

  • I expected it to be Agatha Christie's work, but I got tired of reading it on the way.

  • こんな感じだったかな〜
    昔に読んだ感じ…すっかり忘れてたけど。

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アガサ・クリスティの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×