第二の銃声 (創元推理) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
3.79
  • (16)
  • (31)
  • (24)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 274
感想 : 39
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488123079

作品紹介・あらすじ

高名な探偵作家ヒルヤードの邸で、ゲストを招いて行われた推理劇。だが、被害者役を演じるスコット=デイヴィスは、二発の銃声ののち本物の死体となって発見された。事件発生時の状況から殺人の嫌疑を掛けられたピンカートンは、素人探偵シェリンガムに助けを求める。二転三転する論証の果てに明かされる驚愕の真相。探偵小説の可能性を追求し、時代を超えて高評価をを得た傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 昔読んだ「毒入りチョコレート事件」は素晴らしかった。久しぶりにアントニー
    バークリーを読みたくなり、「最上階の殺人」「ピカデリーの殺人」を読むと面白くて、「第二の銃声」も読むこととなった。これも途中までは面白かったが、オチが気に入らない。いくら被害者が女たらしだとしても、その殺人を肯定するような内容はいかがなものか。本当の悪人は誰かと考えると後味が悪い。

  • これも好き。シェリンガムのおかしみ。このままじゃ終わらないよね、と思ったところからの二転三転。人は見かけによらない。

    巻末のアントニイ・バークリー著作リストを見て、まだ読んでいないのがこんなにあるとニヤニヤ。

  • 安定だな

  • 2020/11/03

  • ええええーっ! てなります(笑)

    あと、語り手のピンカートンが、なかなか自分のことがわかっていない風で、それを理屈っぽく分析してみせるあたりが笑いをさそうというか、ふしぎなユーモアをたたえている。
    その、自分がわかってるのかわかってないのかようわからんあたりが、なんともunreliable narrator な雰囲気をたたえてはいるのですが。

    『毒入りチョコレート事件』のシェリンガムが登場するあたりはなかなかじゃジャジャーンというかんじでかっこいいのですけどね。

  • 面白くて一気読みしてしまった。倒叙モノならではの犯人の恐れと応戦、探偵役の捜査と追求、ロジカルに徹したストーリーの運び方、どれをとっても質が高い。 唯一ケチをつけるなら碓氷優佳と伏見以外の人物が少々間抜けで、優佳の指摘の幾つかは誰かが気づいてもよさそうなモノだ。だが本当にそれくらいしか欠点がない。 伏見には共感するところが多く自分もきっと同じような思考で行動するなと思う反面、優佳の気付くポイントにも察しが付くので「気づけ!怪しまれるぞ!」とつい応援をしてしまう。感情面でも、優佳に対する心情は痛いほど解る。

  • 探偵小説のその先へ

    探偵小説であり犯罪小説でありアンチ探偵小説であり童貞小説であり恋愛小説でありツンデレ小説であり本格ミステリである。バークリーらしいとはこのことなのか…

    殺人劇の最中に起きる殺人なのだが、殺人劇を企てるあの邪悪な会合。完璧ではないか!
    登場人物も読者も手に汗握る暴露。一瞬のうちに殺意が巻き起こる。

    なんといってもピンカートン氏。彼の魅力にとことんハマってしまった。童貞中年可愛くて仕方がなくなる。ツンデレに振り回される様が可笑しくて可笑しくて…

    シェリンガム氏が仕掛ける◯◯による証明。「ジェゼベルの死」を読んだ後だと、また新鮮。

    そして…冒頭から、この作品が指し示してきた道標は、推理小説のマンネリや、読者への挑戦を跳ね除ける。本ミスファンは必読の大傑作。

  • 頭の切れる探偵が最後にすべての謎を解き明かす...という探偵小説の伝統的な構成を取りつつ、その裏にもうひとつ仕掛けがあるところが巧み。というか、作者の意図的なアンチ。
    殺害に至る様々な動機が錯綜してカオスな現場になるところがユーモラスで楽しい。

  • 初回は物語の動かし方に驚き、再読でその完成度の高さに驚く。信じられないほどの傑作。

  • 久々の再読だけど、ラスト以外結構忘れてて楽しめた。警察の捜査がシェリンガムに都合の良いようにいい加減なのはいまいちだけど、ピンキーのだめっぷりが可愛くて声だして笑った。事件の内容よりも、登場人物たちの書き分けの上手さが際立ってるかな。ラストもバークリーらしいし、これ好きです。

全39件中 1 - 10件を表示

アントニイ・バークリーの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
レオ・ブルース
ジョン・ディクス...
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×