ルート66〈上〉 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488195168

作品紹介・あらすじ

完璧な美貌の天才ハッカー、ニューヨーク市警刑事キャシー・マロリー。彼女の家の居間に女の死体が一体。部屋の主は行方不明。自殺か、まさかマロリーが殺したのか。肝心のマロリーはどこにいったのか。相棒のライカーは彼女のあとを追う。マロリーが改造したフォルクスワーゲンを飛ばすのはルート66、別名マザー・ロード。自分が生まれる前に書かれた古い手紙をたどる彼女の旅が、ルート66上で起きた奇怪な殺人事件と交差する。

感想・レビュー・書評

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  • マロリーのシリーズ、9作目。
    (もう10作目も刊行されています)
    マロリーの重要な面が明らかになるので、初期作品を読んでいる方は必読ですよ。

    ニューヨーク市警のキャシー・マロリーは、天才ハッカーにして、見た目は完璧でクールな美女。
    幼い頃はストリート・チルドレンだったため、ごく普通の感情が理解できず、善悪の判断も危ういのでは、と周りに心配されていました。
    そんなマロリーが突然、失踪。
    マロリーの部屋には見知らぬ女性が残され‥

    マロリーは改造したフォルクスワーゲンで、ルート66を爆走。
    じつは、古い手紙をたどりながら、という旅でした。
    シカゴからロサンジェルスへ向かうルート66は、マザーロードとも呼ばれている。
    道路に沿って事件が多発、行方不明の子供を持つ親たちのキャラバンが、手がかりを求めて移動している最中。
    相棒のライカーは、必死でマロリーの後を追います。

    謎の手紙の文面、マロリーの行動、ライカーの視点と移り変わりつつ、二重三重に絡み合う事件。
    真相は、果たして‥?!

  • 年間80万人とも言われている児童失踪があるアメリカならではの舞台背景だと思う。
    登場人物が多い割には、「この人誰だっけ?」と思う場面も少なく、読みやすい。

  • ニューヨーク市警のマロリー刑事の家に女の死体がある。一方で、ルート66沿いには手首を切断された子供の死体が相次いで発見される。大人の死体の手首は、子供のものと置き換えられ、猟奇的な連続殺人の様相を帯びる。最初の女の死体と、ルート66上に埋められた死体との関係は不明だが下巻で明らかになるのだろう。物語はまだ中盤だ。今後の展開を楽しみにしたい。物語では、不気味なキャラバンや自動車修理工、FBI捜査官らが登場し、重要そうな人物がたくさんいるため、人物を頭に入れるのに時間がかかった。その点が読んでいて苦労したところだ。

  •  マロリーが失踪して、彼女の部屋には女性の遺体があった。

     相変わらずのクールビューティーっぷりで、周りをひっかきまわしまくってるマロリーですが、今回はちょっと違う。
     なんか、ちょっと壊れてるというか、とりつかれている感じで、読んでるこっちがびびるよ。つか、他のキャラたちもビビってる感じがすごいあって、そのへんにものすごくシンクロしてしまう。
     って、オコンネルはこの辺が上手いのかと、認識する。
     主人公ではなく、いわばモブとして、物語と感情を同調させる術に長けているのだろう。
     うん。過去作品を思い返すにそんな気がしてきた。

     ともあれ他の追従を決して許さないマロリーは、暴走中で、ライカーとバトラーがそのしりぬぐいに奔走するよ。
     って、前作でああだったバトラーなので、今回はしおしおです。しおしおバトラーをライカーがあおるというちょっと珍しいパターン。
     つか、ライカーの揺るぎなさも実はこのシリーズの魅力であったと再発見。

     ルート66で起こる連続殺人事件と、行方不明の子供を探す一団と、警察と、FBIと、物語は混乱を極める。

     まぁ、いつでもそうなのだけど、一番醜悪なのは人間なのだ。
     そして、<そんなことで>という理由で、簡単に転がり落ちて、それを誤魔化すためにさらに邪悪になる。
     
     ルート66だけに、その転がりっぷりに眉間が寄ってしまったよ。

     そしてマロリーは、自分のルーツを手にいれる。
     も、決して変わることがないと思っていた彼女だけど、それでもじんわりとやんわりと変わっていくのだろうか。
     …変わっていくことが、必ずしも幸せ、ってことじゃなさそうなところが、憂鬱。

  • 頻繁に場面が飛んで理解しづらいけど、また新たにマロリーの秘密が明らかになっていく過程がぞくぞくする。

  • いつもマロリー物は読み終わった後も胃の辺りにもやーっとした感じが残るのだが、今回は初のハッピーエンド!
    凄惨なサイコパスの殺人も、無能で狡猾なFBIの捜査官もどこかに追いやられて、マロリーのこれまでの日々を思う。
    まだシリーズは続くみたいだが、マロリー、そしてチャールズはどうなるのだろう。

  • 今回の作品は良かった。
    理由はよくわからない。

    舞台が、マロリーの地元ニューヨークでないことか。
    追い詰める相手がFBIや子供捜索団を率いるリーダーといった強者だからか。
    マロリーのルーツを探る旅だからか。
    破たんしたと思ったチャールズとの関係がそうでなかったからか。
    ラストがハッピーエンドだったからか。

    (下巻へ続く)

  • マロリーシリーズ9作目
    シリーズと知らずにタイトル買いした本をやっと読了。
    邦題万歳!マロリーに会わせてくれてありがとー
    Shark Musicじゃ???

  • う~ん、なんだか情景が湧かない。翻訳のせいなのかこちらの想像力の問題なのかわからないけれども、何度も戻らないと内容が頭に入らず、なかなか読み進まない。 でも最後まで読む。 ルート66、是非行ってみたいねぇ。

  •  マロリーの事件です。彼女の関係する物語は、総じて読みやすく面白いですね。

     今回はついに父親のことがわかります。想像とちょっと違っていました。もっと真摯な人かと思っていたのに。お母さんがこの人を選ぶ?

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