- Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488201159
作品紹介・あらすじ
「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとしないもの」を対象に依頼を受ける異色の怪盗ニック・ヴェルヴェット。その全短編を発表順に集成する日本オリジナル短編集第2弾。
感想・レビュー・書評
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相変わらず、なんか、フツーなところが良いんだよな、ニック。価値のないものを盗む、ちょっと謎解きがあって、美女が出てきて、という定型お仕事パートは楽しんだ。
恋人のグロリアの登場回数がぐっと上がってきていると感じたが、彼女が、いつもニックの帰りを大人しく待つただの可愛らしい恋人でしかないというところが、今世紀的にはちょっと物足りない。しかしこれも、ニックから見たグロリアの姿としてはその通りなのだろう。ニックの真の姿をグロリアが知らされていないのと同じように。語られていないグロリアの暮らしは、読者だって如何様にも妄想できる余地があると言える。グロリアを主人公にした二次創作とかないのかなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
依頼を受け「価値のないモノ」を盗む怪盗ニック・ベルベットシリーズの全集二巻目
「今日あたり帰り道には今読んでる本を
読み終えて、読むものなくなるなぁ」とか、読む本が途切れる合間合間で読み進める。
毎話よく出来てる。
1冊目を読み終えてから、このニックの本だけをずっと読み進めようと思わないのは何故なのか?を考えていたが、なんとなくわかった。
毎回パターンは違えど数ページで完結するため、なかなか設定やら人物名を覚えようと言う気が起きない。
短編なんだから仕方がないが、短編の中で少しずつ増えていく常連のキャラクターや時間の経過を読み解く事で楽しみ方が増えるかもしれない。
せっかく全集に纏まってるのだから、姿勢を正して読んでいこうと思う。
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短編って長編以上にセンスが必要やと思ってまして。
全編の異常なクオリティの高さにホックの天賦の才能を感じる。偉大な作家やわ。 -
依頼人から高額の料金をもらって価値の無いものを盗むニック。なぜ価値の無いものに高額なお金を支払うのか。それがこのシリーズのミソ。以来主に盗品を渡して報酬を受けとると、xその理由を謎解きしてみせる。そんな短編のシリーズ。
隙間時間に詠むのにピッタリ。 -
しかし考えてみますと、つまらないものを盗む手数料が2万ドル。
けっこう目の付け所が鋭いのではないか……! -
リアルなようでリアルでない。
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価値のないものしか盗まない怪盗ニックが主人公。
宝石とか有名絵画とか価値の高いものを盗む怪盗は世にたくさんいるが、価値のないもの例えば普通の壁掛け時計とか、センスの悪い石像とか、普通の犬とかを盗むことを生業としている怪盗はそう多くないのでは。
なぜ価値のないものを盗むのかがポイントでページ数の少ない短編のなかで、その辺りの理由をきちんと説明付する技量はなかなかすごいなと思います。
良くない点をあげるとすると主人公が怪盗なので、やっぱり悪党なのには違いないということ。
いくら価値がないものとはいえ人の物を盗むのは犯罪ですから。
その辺りを上手く咀嚼できるようであれば楽しい作品だと思います。 -
2015/09/18読了
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「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとしないもの」を対象に依頼を受ける異色の怪盗ニック・ヴェルヴェット。その全短編を発表順に集成する日本オリジナル短編集第2弾。