飛ぶのがフライ (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488275129

感想・レビュー・書評

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  • この話、好きすぎて読むのをわざとゆっくりにしたぐらい。

    ミステリ的にはいろいろゆるくて、さいしょはジェーンとシェリィが発見した「ぜったいに死体だった」男が生きてた、っていう事件のはじまりぶぶんはワクワクしたけど、途中で犯人わかっちゃうぐらい(あの犯人以外いないじゃんー)結末に意外性なんてなかった。

    ジェーンがさいごに気づいた「証拠」は、刑事コロンボでもおなじ「証拠」が出てくる話があったから、そのドラマ見てたわたしはジェーンより先に気づいた!←伏線あったしねー

    でも、このシリーズって「ミステリ」がメインテーマじゃなくて、アメリカのフツーの家庭の日常物語、としてたのしんでるから、謎解きがゆるゆるでもわたしにはものすごいおもしろかった。

    今回はジェーンとシェリィが「家」と「家族」から離れて、ふたりだけでキャンプ場に旅行中の事件。
    このキャンプ場がものすごいステキで、読んでるじぶんがここにいつまでも滞在したくなっちゃって、それがこの作品にどっぷり惹きこまれた理由。
    (ジェーンたちには早くおうちに帰ってもう二度とは来たくない場所、になってたけどねー)

    子どもたちやメルが出てこないこんかいの作品を読んで、わたしは単純にジェーンとシェリィの会話をたのしみたいだけなんだと実感した。

    「フツーの家庭の日常」のいろんなエピソードはたのしんでるけど、「子どもがいる日常」は子どもギライでひとりぐらしのわたしには共感するものはほとんどないし、メルとジェーンの関係もあまり好きじゃないから(いちいち登場人物たちが恋愛関係になる必要ないのに、っておもう)、「子どももメルもいない」場所が舞台の話はじぶんの理想形だったんだとおもう。

    翻訳者が亡くなっちゃったらしくて、シリーズではこの話が最後の翻訳とのこと。
    ジェーンとシェリィの軽妙な会話、ちがう翻訳者だとどうなるのかなー、っていうのがちょっと不安。

  • 主婦探偵ジェーン・シリーズの第9作。

    とうとう夏休みが終わって、長男マイクは大学に。
    でもジェーンはメールと言う文明の利器を手に入れて、
    子ども達とやりとりすることができるようになって良かった。

    今回はシェリイと、子供たちのためのキャンプ場の審査をする旅行に行くことに。
    教育委員長以下、同行したメンバーの中で殺人が!
    ジェーンとシェリイが死体発見!
    ところが、死体が消えた?!
    とミステリーらしい展開。

    いつものメル刑事も、子供たちも登場しないのがちょっと寂しいが、
    その分すっきりしていて、
    それはそれで良かったかもしれない。

  • 主婦探偵ジェーン・シリーズ第9作。

    学区の子どものためのサマーキャンプ地を下見に、ジェーンとシェリイは山林地帯へと出かける。施設は一見したところ満足できるものだったが、キャンプファイヤー場に死体が!

    子どもたちやヴァンダイン刑事が登場しないのでちょっと寂しい。忙しいジェーンもたまには休息を、と読者としても思うのだが、主婦の視点での謎解きがこのシリーズの妙なので、日常から離れてしまうとその部分で物足りなさを感じてしまう。

  • 「主婦探偵ジェーン」シリーズの第9弾。

    今回はサマーキャンプ候補地の視察、というストーリーの設定上、ジェーンの子ども達もヴァンダイン刑事もほぼ出番なし。


    ジェーンがこまごまとした家事に励む、コージーミステリーらしい描写が少なくて残念です。


    舞台となる場所も、同シリーズの「地上より賭博に」似ているように感じるのは私だけでしょうか…。


    人それぞれだとは思いますが、‘被害者が実は○○○(伏せます)でした’という展開、私にとっては、読んだ瞬間ガッカリしてしまう類いのオチです。

    次作は大台の第10弾ですが、翻訳者交代によるマイナス評価も多いようですし、しばらくこのシリーズはお休みしたいと思います。

  • 「五月野さつき3 殺意のキャンプ場」
    2008 真壁武彦役 (=サム・クレイプール?)

     9作目。いきなり「じゃん!」つきの会話に驚く。
    そして文句ばかりの冒頭。。。
    今まで海外ものって主婦が主人公でもみんな働きものだったような。。。
    クッキングママとかね。多少の不便も、なんのその。働く日常にこそ喜びあり!って感じだから、みんなマーサ・シュチワートみたい。
    春樹じゃないけど、私も家事がんばんないとなーと思わされていた。
    こんなに文句タラタラな現実的な主人公で驚いた。

    「二種類あるんだと思う。あたしたちみたいに、自分の子なら十代でも、かなりの努力を必要とすることはあっても愛せるって人と、子供はみんな好きっていう、勘違いした珍しい人種と」
    かなりの辛口。でも同感。こういう箇所がたびたびある。

     あっという間に読み終わる。展開が速いし、犯人が(というか動機が)最後までわからないけど、不自然でない感じ。
    登場人物が個性的なところも魅力。
    と、言うわけで、シリーズ最初から読もうかな。
    海外ミステリの新シリーズに手をつけちゃうの、久々ー。

  • シリーズ9作目。
    久し振りのジェーンシリーズとなったけど、
    さほど違和感なく楽しめたので良かった。
    ただ、メルや子供達との絡みが少なかったことと、
    ミステリー的にやや抜けが多い印象なのは残念なところ。

  •  ⑨
     メルが出てこない。

  • 主婦探偵ジェーンのシリーズ9冊目。サマーキャンプの候補地の下見に、隣の週のキャンプ地にやってきたジェーン。キャンプ地の様子が変わっていて、出会う家族も含め個性的。死体を発見してしまうのはお約束。家族や恋人とは離れていて、親友シェリイと掛け合い漫才が続きます。他のシリーズの方が出ていて、これは5年ぶり。翻訳の浅羽莢子さんが途中で亡くなってしまわれたのですね…惜しいことでした。

  • ジェーンとジェリイの二人は、町議会の他のメンバーと子供達のサマーキャンプの候補地の視察に出かけた。キャンプファイアーが終わりいったん帰室した二人だったが、忘れ物を取りに戻った二人はそこで死体を発見する。ところが、それを知らせに行っている間にその死体が消えてしまう。
    トリックも動機も目新しいものではなく解決部分も唐突すぎる。が、このシリーズの特有ののりでそれなり。

  • 去年出たらしく、読んだか読んでないかすでにわからなくなっていたのですが、(原因は出たときに解説のさわりを立ち読みしたんだと思う)出るのに5年かかった→未読?、いつも出入している読書サイトでもカキコしてない→未読?、つーことで読みました。
    そしたらー、うう、訳者の浅羽莢子さんがお亡くなりになってるではないですかぁ(T_T)
    今後ジェーン・シリーズは誰が訳してくれるのー!
    グレース・アンド・フェイバー・シリーズの翻訳してる人?
    まだ未訳の物いっぱいあるのよーう
    あ、話は親友主婦シェリィとのかけあいが満載でやっぱり面白かったです。

    解説 / 大矢 博子
    カバーイラスト / 西山 クニ子
    カバーデザイン / 矢島 高光
    原題 / FEAR OF FRYING (1997)

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