大誘拐 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M て 1-9 天藤真推理小説全集 9)
- 東京創元社 (2000年7月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488408091
感想・レビュー・書評
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刑務所から出所した3人組が、広大な山林を所持するおばあさんを身代金目的で誘拐するのですが、物語は意外な方向に展開していきます。登場人物のキャラクタが立っていて好感が持てるし、落語のような物語の語り口も楽しめます。快適なテンポでお話が展開していくのでストーリーに引き込まれてしまいますが、最後のどんでん返しにも驚かされます。何といっても柳川とし子刀自の魅力で読ませる小説でした。
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三人組の男たちが一攫千金を狙って、大富豪のおばあちゃんを誘拐するお話。が、人としての度量が違うおばあちゃんは、犯人のみならず、警察や家族までも手玉にとって、ある目的を達成しようと…
犯人たちが立てる戦略は、緻密でありながら大胆。また、身代金のあまりの巨大さに政治までが関わってくるほど、話のスケールは大きいです。作者が設定など、練りに練ったものだということが伝わってきます。
ただ、読後に「おもしろかった!」とはなぜか思わなかった。ミステリーらしいハラハラドキドキ感があまりなかったからなのかなぁ… -
とにかく夢中で読んだ。次から次へと繰り出される見事な作戦に心躍る。
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最後でちょっとうるっときましたが、全体的にはユーモラスな作品です。
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気持ちよく楽しめる1冊。
読んでない人は是非! -
ミステリを読みたいという友人に最も薦めた一冊。
何か楽しい本を読みたいな、と思ったときに、なんとなく手にとってしまうのがこの本である。
登場人物の造形もすばらしいし、中で繰り広げられるミステリというかドラマもスケールが大きいだけでなく見事に細部まで描かれている。
読み終わって、どこかホッとした優しい気分になって、読書って楽しいなって思える本の代表かな。
ちなみに、いま手もとにある東京創元の文庫がわたしにとって3冊目の「大誘拐」である。
1冊目は、あまりに何度も読み返してボロボロになってしまった。
2冊目は、ある人に貸したきり、返してもらっていない。
この3冊目もだいぶくたびれたきたなあ。 -
刑務所を出た男3人が最後の勝負として身代金目当ての誘拐を決意。しかし、誘拐したはずの大富豪の老婦人が彼ら誘拐団を率いるという展開に。その狙いとは何か。国中を巻き込む大事件となる中、警察や国家権力を相手にどのような頭脳戦が繰り広げられるのか。奇想天外な誘拐劇にどんどん読み進めたくなる1冊です。
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刑務所で知り合った三人が誘拐を実行。相手は82歳のおばあちゃん。誘拐事件はすべておばあちゃんのペースで進んでいく。読んでいると温かい気持ちになってくる。おばあちゃんと関わっていくうちに変わっていく三人。そして最後も暖かく気持ちがほっこりする。