- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488410117
感想・レビュー・書評
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タイトル縛り9作目、「け」。
個人的にデジタルデジタルしていない作品が好きで
この作品もおそらく平成初期頃を舞台として書かれている。
ミステリーは大好きなのだけれど
トリックにはさほど興味がなく
ひたすら雰囲気を楽しんだ1冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
展開が気になりすぎて、推理そっちのけで読んでしまいました…
でも、なんだか読後感はすっきりしない。
面白かったことは面白かったのだけれど、坂崎先輩の正体(?)の蛇足感とか、真相に関わってくる女性の唐突感(所々ざっくり読みのせいかもしれないが)とか、度々突っ込まれる恋愛未満要素のテンプレ感とか、インド神話の無理やり感とか…
なんだか、本格的なミステリーとライトノベル的要素とその他もろもろがアンバランスに織り込まれている感じで、しっくりこない。
せっかくの謎解き編も、供述文書だし…
「そういう書き方もありかなー」とも思う一方、中盤までの描写がよかっただけに、なんだか簡単に済まされた感があって、拍子抜けしたというか、物足りないというか…
ストーリーやトリック(というか着想?)はとても面白かったので、他作品、読んでみます。 -
主人公が1歳の頃の記憶をめちゃくちゃ正確に記憶しています。才能でしょうか。
全体の流れは面白かったのですが、主人公が徐々に思い出していく系の小説は、どうしても読み手に騙された感を抱かせますね。 -
4-
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たった一人の肉親であった父を亡くし、
天涯孤独の身の上となった主人公。
それでも親身になってくれる隣人や
仲の良い親友に支えられ、悲嘆する
ことなく過ごしていた。
しかしそんなある日彼女の元に
1通の封書が届く。
中から出てきたのは2枚の写真。
写真に記憶を刺激された彼女。
自分が両親の過去を殆ど知らない事にも
気付き不安にかられていく。
親友のアドバイスによりサークル仲間の
協力を得ることになった彼女は、写真の
送り主と両親の過去を調べ始める。
自分探しミステリ。
真相の予想(トリックも含めて)が
こんなに当たったのは久しぶりだ・・・。
主人公はともかく、探偵役の坂崎の
キャラ立ちが良くて好ましかった。
彼のシリーズとかあったら読むのに。
真相の説明が真犯人の供述調書
(しかもやたらと素直)だったのは
ちと残念だったかな。
ヴィシュヌ神の逸話との絡め方とかも、
若干蛇足かつ冗長に感じたし。
とはいえ、デビュー作としては充分な
出来かと(何故上から目線だ>自分)。 -
2011/6/11 Amazonより届く。
2012/4/2〜4/3
愛川晶氏のデビュー作。第五回鮎川哲也賞受賞作。
産まれる前に姉を、中学時代に母を、前年に父を亡くし天涯孤独の身になった女子大生の人見操に、差出人不明の保育園とインドの絵画の写真が届く。その後、小さな女の子の写真も届き、不思議に思った操は、大学のクラブの先輩坂崎の助けを借りて調べ始めると、写真の保育園で過去に園児誘拐事件があり、誘拐された園児が自分である可能性がでてくる。果たして自分はどこの誰なのか?出生の秘密に迫る操に驚愕の結末が訪れる。
いやいや、上手い設定だ。愛川作品は二階堂さんとの共作以外はかなり以前に読んだきりだが、今回改めてデビュー作から読むことにしたが、この先も楽しみである。が、残念ながら、絶版が多いようで、入手困難かも。 -
こういう誘拐もあるんだ。。。
住民票のこととか、知らなかった。
北から南まで、色々な地名が出てくる中に、相馬市や、仙台・塩釜あたりがある。
今までは気にも留めなかったのに、震災後、地名が出てくるだけでも気になる。