- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488410131
感想・レビュー・書評
-
とても面白かったです。落語×ミステリ。
同僚からお借りして、多分シリーズの2作目なのですが、1作目も読みたくなりました。
古典落語を改作して、登場人物が演じるのですが、これも面白いですし元の噺もまた聞きたくなるし…でエンドレスになりそうです。
噺家さんたちの会話って、こんなにするすると度々落語を語り出したり、ぽんぽんと連想出来るものなんだ…すごい!となりました。会話も、落語も生き生きとしていて良かったです。
それにしても馬春師匠が凄すぎです。馬春師匠からのヒントとかにすぐピンとくる福の助の頭の回転も凄いです。
落語ファン歴がまだまだ浅いので、奥深い世界だなぁと思いました、落語。
一話目の「夜鷹の野ざらし」は実際に高座にかけられたと解説にありました。聞きたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
馬春師匠の粋に泣けて
読み終わった後で、youtubeで談志師匠の「芝浜」を聴いたら
また泣ける泣ける。
落語っていいなあ。もっといろんな噺を聴きたくなる。 -
落語の芝浜は好きな落語の一つですので、興味深く読み始めましたが、好きな落語への興味から、あっという間に本作の魅力にひき込まれました。
芝浜から試酒へと続いていく流れがとても素敵です。そして、作中での登場人物の成長がとても嬉しい気持ちにさせてくれます。
前作を読んだ段階では、私の中では北村薫円紫師匠が最高だと思っていましたが、徐々に円紫師匠の魅力に近づいてきています。
そこにあるものがそこにあるというだけで魅力になる。古典落語の魅力が生き生きと伝わります。
ほんわか嬉しい物語でした。 -
シリーズ第2弾です。
この本を読むと、寄席に行ってみたくなりますね。 -
落語の筋に関する疑問と、落語家たちの周りで起きるトラブル。病で言葉の不自由な馬春師匠がくれるヒントで、弟子の福の助が頭をひねって古典落語を改変し、どちらもいっぺんに解決する落語ミステリ。
江戸落語の軽快な語り口や、芸事の世界の粋な人たちが見ていて気持ちいい。
前作は未読。 -
落語家の、落語家による、落語好きの為のミステリ、第二弾!
お題目は、野ざらし、芝浜、試酒(ためしざけ)。
試酒の段が秀逸です。
大酒飲みの下男が大杯を重ねるうち酔いが増す姿を演じる様子、その様に酔う観客、、落語好きにはたまらないあの瞬間が文字で読めるとは!
涙が止まりませんでした。
鮮やかなラストは、まさしくミステリの手法!
ミステリ好きな落語好きさんには是非とも読んで欲しい一冊です。 -
第二弾になって、俄然面白くなり、一気に読み終わりました。ちょっとジーンときたところもあり、今後が楽しみ
-
前作に引き続き、読了。
二つ目の落語家。噺を改作しなければならなくなり、身体が不自由になったかつての師匠に相談する。師匠から筆談で3つのヒントが示され、落語の成功と現実のミステリーの解決に至るというシリーズ。
この3つのヒントで答えが分かるってのが、ちょっと無理がある様な気がする。面白いから良いんだけど。
本作のメインは、弟弟子の故郷での独演会をめぐる芝浜の改作と試し酒の高座。
試し酒、そんなたいした噺だとは思っていなかったが、この描写は惹きこまれた。凄い、の一言。所作の一つひとつが目に見えるようだった。
二つ目の奥さんが引き廻し役。この二つ目、福の助がホントに真面目に落語に取り組んでいる。実際に噺家さん達もそうだろうし、作者の落語に対する気持ちもそうなんだろうけれど、もう一寸くだけないかなあ。莫迦笑いもしてみたい。
でも、前作と比べても、読み応えが上がったと思う。勿論、この後も期待大。 -
神田紅梅亭寄席物帳シリーズ第2作目。
今作も面白かった。落語をちゃんと聴いたことがない私でも、この本を読むと目の前で聴いた気になるくらい臨場感がある。ミステリと絡めているところも面白い。全体的にほのぼのとしていて、落語同様、人情味にも溢れており、読んでいて心地良い。このシリーズ、大好きです。