- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488427061
作品紹介・あらすじ
下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。変人シェフの三舟さんは絶品料理で客の心を?むだけでなく、客たちの巻き込まれた事件や、不可解な出来事の謎をあざやかに解く名探偵なのです。今回も、蝶ネクタイの似合う大学教師が海外研修中に経験した悲しい別れの謎、豚足をめぐる少年と母親の再婚相手との出来事など、胸を打つ話ばかり。ベリーのタルト、豚足料理、ブーダン・ノワール、タルタルステーキ……メインディッシュもデザートも絶品揃いです。
感想・レビュー・書評
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「ビストロ・パ・マル」シリーズの三冊目ですね。
今回は8話の連作短編です。
「日常の謎」の醍醐味をしっかり味わい深く堪能できる作品です。
料理の描写も詳細ではないにも関わらず、さらりとした内容でいて魅力的に語りかけてきます。じっさい、食べてみたい気持ちが毎度のごとく出てきますから不思議ですね。
近藤さんの取材能力の高さと筆圧に堪能させられました。
思量深い温かい人間模様が描かれていて、心に刺さるセリフも人生観の達人を醸し出していますね。さりげない一言がどれだけ救われる想いをする事か感慨深い内容に驚かされます。
ポジティブな物語構成も近藤作品の魅力の一つです。
シリーズはこれが最後のようですが、三船シェフの物語は忘れがたい秀作だと思います。
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シリーズ3作目。
今作も読みやすく、面白かった。
1話が30ページ弱で、しっかり起承転結があり、テンポがいいからかな。
出てくる料理は臓物系が多かった気が…。ちょっと苦手なので、今回は食べ物にはあまり惹かれなかった。
一番好きだったのは表題作「マカロンはマカロン」。言われてみれば、マカロンは多様性の象徴のような気がしてきた。 -
シリーズ3作の中で、一番良かった!
最後の話、『ヴィンテージワインと友情』が一番面白かった
どの話も三舟シェフの名探偵ぶり?は素晴らしかった
いつもは無愛想
でもお客様の事を一番に考えているから、観察力は凄くて、いざここぞという時に登場して悩みや謎を解決してくれる
だから温かい気持ちになるし、話としては面白いんだろうなあ
フランス料理は全然わからないけれど、わかりやすい説明で、難しい気持ちにならないのが良い-
ハッピーアワーをキメたK村さん、こんばんは!
この度はこちらへのフォローをありがとうございます。
こちらからもフォローさせて頂きますので...ハッピーアワーをキメたK村さん、こんばんは!
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こちらからもフォローさせて頂きますので
どうぞよろしくお願いします。
私もこのシリーズ大好きなんです(^^)
今度「間の悪いスフレ」が発売されますよね!
楽しみですね♪2023/09/23 -
かなさん、初めまして(=^x^=)
とーってもたくさん!!の「いいね!」と、フォローありがとうございます
近藤さんの『間の悪いスフレ』、...かなさん、初めまして(=^x^=)
とーってもたくさん!!の「いいね!」と、フォローありがとうございます
近藤さんの『間の悪いスフレ』、タイトルからして興味深いです♪
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします2023/09/24
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ビストロ・パ・マル シリーズ3
下町の小さなフレンチレストラン"ビストロ・パ・マル"は、フランスで料理修行をした、変わり者の三舟シェフの作る、気取らない料理が大人気。
三舟シェフは、料理だけではなく、お客さまの持ち込む、不可解な謎を鮮やかに解く、名探偵でもある。
《コウノトリが運ぶもの》
乳アレルギーの女性が、亡き父親との確執を解いていく。
《青い果実のタルト》
何人かの客から、出したことの無い「ブルーベリータルト」の評判を聞き、注文が入る。
《共犯のピエ・ド・コション》
母親の再婚相手と少年の心温まる物語。
《追憶のブーダン・ノワール》
ブーダン・ノワールが大好物な客が、自分の許嫁にも食べさせたいと言う。
《ムッシュ・パピオンに伝言を》
蝶ネクタイが似合う、大学教師の、昔の、彼女との悲しい別れの物語。
《マカロンはマカロン》
田舎に帰ったきり、姿を消したパテシェールが、焼き菓子と一緒に残した「マカロンはマカロン」と言う言葉の意味。
《タルタルステーキの罠》
メニューにない、タルタルステーキをメニューに出して欲しいという客。
《ヴィンテージワインと友情》
人が喜ぶのが見たくて、ついつい、し過ぎてしまい、カモにされてしまう女性。
の8篇の連作小説。
温かい心と、料理が盛りだくさんで、お腹いっぱい。
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かわいいタイトルだなあ···
と読みはじめて。
···あ、これドラマで観たやつだ!
数年前放送の『シェフは名探偵』というドラマの原作本なのでした。
ビストロのシェフがお料理しつつ、
ナゾ解きもしちゃう天才。
カタカナのお料理名がまったくわかんないけど、
美味しそうなものがいっぱい出てくる♪
ほのぼの幸せい〜っぱいな内容♡
かと思いきや、
人の悪意や後ろめたさの感情がちらほら散りばめられ。
様々な人間模様が描かれていて、
一筋縄ではいかない感じ。
深夜の読書にぴったり、
さくさく読める短編集でした☆ -
初出が2010年から2016年の作品なのに全く内容に古さを感じさせないところが素晴らしいと思います。
どれも人と人の繋がりにおける日常の謎を三船シェフの推理と料理で解決に導いています。
聞いたこともない料理名が毎回出てきますが、日々のご褒美的プチ贅沢にも是非ビストロに行きたくなりました。
次回作も楽しみです。 -
ビストロ・パ・マルシリーズ第三弾。8つの短編。フランス料理人シェフが身近な謎を解くのだが、今回は知らなきゃ良かった謎が多かった。『青い果実のタルト』の妻の浮気、『タルタルステーキの罠』の妊婦のトキソプラズマ感染、『ヴィンテージワインと友情』の偽りの友、これらはちょっと受け入れ難い。全体としては面白く、続編を期待してます。
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ビストロ「パ・マル」のシリーズ3作目にして最終作品。
これから読んでしまったので、もちろん短編集なのでそこまで読みづらいわけでもありませんでしたが、
シリーズはじめから読んでいた方が深みが出たかな…と今さら感じています。
「パ・マル」はこじんまりとしたそこまで堅苦しくないお店のようですが、料理やワインにこだわりを持った良い場所なのだなと思います。
出てくる料理が本当に美味しそうで、フレンチを食べたい気持ちになりました。
パテ・ド・カンパーニュ、フォアグラのタルトレット、ベリーのパイ…
ヴァン・ショーなんかもこの季節にはぴったりですね。
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ビストロ"パ・マル"が舞台の日常系ミステリ第三作。
この第3作目がいちばん好き。
おいしい料理は無条件に人の心を開いていく気がする。
国による習慣や文化の違いを描いた「追憶のブーダン・ノワール」も好きだけど、表題作の「マカロンはマカロン」が特に好き。いろんなマカロン、食べてみたい。