- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488438111
作品紹介・あらすじ
美貌の警察官“ぬいぐるみ警部”こと、音無美紀初登場作「お弁当ぐるぐる」など、魅惑を五編収録。犯人当て、パスティーシュ、不可能犯罪ものほか、西澤ワールド全開!
感想・レビュー・書評
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初めて読む西澤保彦さん。
フォロワーさんの本棚でお見かけして、とても気になった「ぬいぐるみ警部」の初出を含む5篇のミステリー短編集。
キャラクター造形が魅力的で読みやすいし、「えー!そんなことで」な動機も、推理が論理的で納得できる。見事なくらい。
決してそういうミステリーは嫌いでないけど、なんだかあっさりしてるなぁと感じるのは、短編だからなんだろうか。そうなんだろうなぁ。
次は「ぬいぐるみ警部」読んでみたいと思います。
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5編からなる短編集。
どうもこの作者は長編がいい気がする。キャラがしっかりしている分だけ、短編で中途半端な設定を読まされても、もったいなくて仕方がない。
動機のくだらなさに、犯人の全く共感できない傍若無人ぶり、なんとも素晴らしい。それを仮説で導き出す趣向は快感である。
好みはやはり表題作。密室の中で起きた不自然な状況。なぜそうなったのか笑ってしまうほどの犯人の行動。理解できないことは評価が悪くなるわけではない。そこにいたったプロセスを楽しめればいいのだと思えた作品。タイトルが秀逸すぎ… -
再読
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初の西澤短編でしたが相変わらず切れ味抜群。
前半三編は大したことないが、ラスト二編は最高。
『対の住処』は五編中最も綺麗に収束する。「納得」の面白さで「共感」の無さを凌駕する作者にしては両者の均衡を上手く保った傑作。
表題作『赤い糸の呻き』はもう終始にやけてしまった。ある意味予想通りのお家芸で満足。こちらはまさに共感性より衝撃と「無理やり納得させる」手法が素晴らしい。
全編通して仮説により良い仮説を上書きする気持ちの良さと、幕が降りる際のモヤモヤ感が堪らない。狂人たちの世界では狂うことが正常と思わされる五編。 -
2017年12月24日読了。
2017年127冊目。 -
どの作品も親しみやすいキャラクターに軽いタッチで読ませるけれど、謎解きの先にゾッとするような人間の思いが突如として顔を覗かせる。表題作のラストは予想外で驚かされた。「墓標の庭」「終の住処」も好きなタイプ。
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(収録作品)お弁当ぐるぐる/墓標の庭/カモはネギと鍋のなか/対の住処/赤い糸の呻き
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変格系短編集。
個性豊かな探偵役と,ロジカルな事件でどの作品もなかなか。 -
ミステリーのバリエーションの見本のようだなと思いつつ、それでもやっぱり西澤ワールドなのが……。
一言、たぶんほとんどの読者がモン・スイユのショコラと言ってもわからないような気がするんですが。(ぶたぶたファンとしては確かに常識なんですけどね^_^;)