魔法使いの陰謀 (フェアリーテイル) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488503116

作品紹介・あらすじ

水妖馬に惑わされて死亡したらしき女性、いきなり消えてしまった子供たちなど、妖精の関与が疑われる奇妙な事件に振り回されるマイケル。一方妖精界の女王の座を祖母に譲ったソフィーは、バレリーナとしてのキャリアを再開していたが、そんな彼女の前にあらわれた魔法使いのジョセフィーンは事件を妖精の仕業と決めつけ、魔法使いと妖精の対立を煽る。危機感を覚えたソフィーは戦いを阻止すべく動きはじめるが……。シリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • ソフィーとマイケル、エミリーとイーモンにドキドキしたり、切ない展開があって良かった!

    それにしても毎回、結構なバトルが展開される妖精界。
    今回もバタバタだったけど、平和になるといいなと思いつつ、次回作を待ちます。

  • 妖精界の女王の座を祖母に譲ったソフィーは、バレエダンサーとしてのキャリアを再開する。一方刑事マイケルは、妖精の関与が疑われる奇妙な事件の数々に振り回されていた。そんな彼らの前に現れた魔法使いのジョセフィーンはそれらの事件を妖精の仕業と決めつけ、魔法使いと妖精の対立を煽る。危機感を覚えたソフィーは戦いを阻止すべく動きはじめるが・・・。

    3巻で完結と聞いていたので、えっこんな終わり方はさすがにもやもやするぞ~~と思ったら、ちゃんと続くようです。ああ良かった。ソフィーとマイケルはようやく進みそうな予感がするけど、エミリーの恋は切なくてどう決着がつくのか読めません。ご先祖さまもそうだけど、人間と妖精の間にはとてつもない壁があるんだなと思うし、逆に女王じゃないことで苦しんでしまうところが、姉妹逆だったらいいのにねと思ってしまう。逆にソフィーはこの先人間と年を重ねても、最終的には女王としての務めがあるってことになるしね。ジョセフィーンの正体は意外性があったけれど、ここまで味方もあざむけるって逆に怖いし、今後も何かやらかしそう。

  • フェアリーテイルシリーズの3巻目。ソフィーがバレリーナとして復帰してというタイミングで、妖精がらみの事件が多発する。最初はソフィーに頼らずに解決しようとしていた周囲だけれど、巻き込まれた挙句、公演中のソフィー本人が狙われる。おばあちゃんやエミリーも活躍するし、新しい展開も出てきて、当初の予定の三部作よりもシリーズが続きそうで楽しみ。この巻では、ワイズマンのミス・スミスが、良い感じなので、この先、彼女についても明らかになってくれるといいなぁと勝手に思っている。

  • 妖精の事件はありつつも、現実のバレエダンサーとして活躍していけて良かったです。マイケルとの仲もマジカルな変化がありつつ進んでいて微笑ましい。
    ただエミリーは心配なので、上手くハッピーエンドで終わって欲しい。

  • 最初っからラストが読みたくて読みたくて、ドタバタのモヤモヤに落ち着けーって自分に言い聞かせて。
    色々なものが見えてきたので、事の成り行きが楽しみ。

  • 恋愛面においてはとってももどかしいところで終わった!のでぜひ続きが読みたい〜〜!!

  • 三部作の第3弾。
    前の2冊がとても面白く、続きを待っていた。
    また敵か、次から次へと、よくもこれだけ新女王に対して反発があるもんだ(呆)
    と思ったら、過去の遺恨からのものでした。
    妖精の考え方・感じ方を人間と同じように考えちゃいけない、というのは、多数のファンタジーで学んでいたはずなのに、まだまだだなあ自分。

    でもソフィーがバレリーナとしての道を再び歩み始められたのは、本当に喜ばしい。
    彼女に対しては、女王になりたくてなったわけじゃない、真の望みはそれじゃない、と勝手に思っているのでな。
    恋のほうも進みそうだし、エミリーも一緒に、一番良い形で幸せになってほしいんだ。

    三部作かと思ったら、もう一作いくらしい(歓喜)
    じわじわという歩みが、今度こそ大きく前に進むと良いのだが。

  • ソフィーとエミリー、姉妹のファンタジー3巻目。

    今回の敵がとびきりよかった。クルエラ・ド・ヴィルにたとえられていたので、ついグレン・クローズで想像してしまった。

    物語も舞台も面白さは敵役次第とさえ言われるが、そうなると、これはシリーズでもっとも面白い話といえるだろう。

    脇役もよかった。
    彼女らの個性がより描かれるようになって実に面白い。
    アシーナ、アメリアのA姉妹も、一見ホームレスなミス・スミスも、皆、意外な面を見せてくれた。が、マイケル刑事の相棒マリソルが特にいい。
    「ようやくあたしの出番だね!」と言わんばかりに、明るく賑やかにしゃべりまくって、出てくるだけで笑ってしまう。
    マイケルには暗い7年間があったわけだが、相棒のこの性格がかなり救いになったことだろう。

    そして何より、ソフィー、エミリー、それぞれの舞台について描かれるのが嬉しかった。

    まずは、エミリーの出世作『エマ』。
    映画、文学、コミック、世相、時事ネタと、アメリカ人はとにかくなんでもミュージカルにしたがるのだが、これもそのひとつ。ジェーン・オースティンの『エマ』をミュージカルにしたものである。

    https://www.youtube.com/watch?v=-cRo4tuQlLI

    ストーリーは有名、ミュージカルとしては知る人ぞ知る、しかし評判は悪くない。派手な演出のない、演者の歌と演技が大きな要となる演目を題材に持ってきた作者はすごい。

    そして、バレエ『くるみ割り人形』。
    チャイコフスキー三大バレエの一つにして、クリスマスに定番のお話、そして、ディズニーが実写映画化中という演目である。
    子供の役が多くあるので、バレエ教室の発表会にもよく使われる。先生が「金平糖の精」を踊るのはお約束。ソフィーも田舎のバレエ教師の時には、この役を踊っていただろう。

    しかし、今回の劇場はリンカーンセンター、役は「雪の女王」なのだ。

    https://www.youtube.com/watch?v=5We7TK8-UlA

    動画は、ソフィーが演じるような『どちらかというと悪役』(88頁)の女王ではない。むしろ「友好的な女王」の演出である。
    けれども、冠をつけた女王、雪の群舞、ひらひらと舞う雪などが、かなりイメージに近いのではないか。ここであの予期せぬ演出が・・・! などと想像して見るのは楽しい。

    あとがきによると、作者は「少なくとももう一作書く予定」だそうだが、いやいやいや、先生、「少なくとも」とおっしゃらず、続々と次を書いていただきたい。
    そして、その時は、バレエやミュージカルも存分にお願いいたします。

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