- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488557089
作品紹介・あらすじ
ギデオンの不可解な言動に振り回されるグウェンドリン。依然としてぎくしゃくしたままの2人は、〈監視団〉の作戦の一環で18世紀の舞踏会に送られた。しかし、そこでタイムトラベラーの命を狙うアレステア卿と〈監視団〉の裏切り者による襲撃を受け、絶体絶命の危機に陥る。ギデオンの必死の応戦も空しく、ついにアレステア卿の刃がグウェンドリンの胸を突き刺し――世界中で大人気のタイムトラベル・ファンタジー、ついに完結!
感想・レビュー・書評
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時間旅行者の系譜シリーズ完結巻
グウェンドリンの予想外の能力、意外なところに潜んでいた黒幕、そして最後のどんでん返し… 今巻のこの薄さで怒涛の伏線回収が行われて気づけば一気読みしていました
ティーン向けの文体なのでサラッと読めしまうのに、ストーリーは時間軸を組み合わせてとても上手く作り込まれていて、とてもコスパの良いシリーズでした
オチまで知った状態で1巻目から読み返しても、「あぁこんな所にもヒントがあったんだな」と再発見できそうで面白いのではと思います -
図書館で。2と3とマトメで。
「彼って超美形でクールでステキ、見つめられると溶けちゃいそう。でもすごいいけ好かない奴だし、好きになってもいい事なんてないのに…。でもどうしよう、トキメキ止まらないの、惹かれちゃうの!!」みたいな主人公のノリに付いていけない人間が読む本じゃなかったな、と読み終えて思いました。私の心はマジパンどころではなく乙女要素があまり含まれていなかった模様…
まずギデオンがイケメンという事以外にあまり取り立てて良い要素がない気がする。隙あらば主人公に手を出すし。美形なら許されるにもホドがあるただのセクハラ野郎じゃないか?主人公の出生の秘密がバレタ後は(これもそんな引っ張るネタか?とは思った。一巻プロローグでわかるし。それよりも出産二日で普通に歩き回れる欧米人はスゴイ)人が変わったの?みたいになるし。それを言ったらギデオンが何故にヒロインに惚れたのかも謎。まあそこは少女漫画的お約束と言われればそれまでだけどナンダカナ。ヒロインも終始恋愛脳で読んでいてツライし… 君には思考回路ってものは無いのか。
個人的にはシャーロットってそこまで忌み嫌われる要素あるか?とは思う。家族から過剰な期待をされ、タイムトラベラーになるためだけに費やしてきた時間は徒労に終わり、やる気のない「私はタイムトラベラーなんてなりたくなかった!」なんて言うチャラ系従妹にその立場を奪われ、パートナーだと思っていた男はその従妹に首ったけになる。うん、彼女が多少の恨み節を披露しても誰も文句は言えないだろう。でもギデオンより(問題児の弟やレスリーの従兄弟なんてのは論外だけど)良い男が彼女にはこれから表れるに違いない。これからの彼女の人生に幸あれ。
大体ヒロインの正義感も疑問視。カエルスープはどうなの?と思うし。恋物語がメインなので結局サンジェルマン伯爵の件はおざなりに解決だし(ってかそれで終わり?と正直思った。大体ルーシーとポールはその後生き延びたならなんか解決法とか伝える方法はなかったのか?自分のおじいさんの事件とかも未然に防ぐとか無理だったんだろうか…)
学校の幽霊の件もタイムパラドックス的にどうなの?と思うし。彼女が彼の人生を変えたならばそもそも彼は幽霊になることはなかったし、そうしたら知り合うこともない。知り合って彼の人生を変えたのであればなぜ彼と出会えたのかという疑問が残る。
色々とう~んという事が多くて、「細かいことは良いんだよ、ヒロインとヒーローの恋物語最高!!」という人なら楽しめたんだろうなぁと思いました。なんかカラスの魔法とかそのあたりどうなのか楽しみに読んでたのに結構ガッカリでしたよ… そもそも不死身って設定、必要だったのかなぁ…?まあ言いだしたらキリがないのですがきちんと3巻で一応終わらせた点は評価したい。日本の少女小説(昔懐かしきコバルトとか)は風呂敷広げるだけ広げてたたまない未完の作品とか多かったものなぁ… -
結果としては残念。
このタイミングでの終わりは正解。
タイムトラベラーの秘密は賢者の石。
賢者の石が出てくる場合大体ろくなことにはならない。
意外な人が敵で、でもなんかしっくりきました。
素直に人類を救うと信じて活動していた人たちがかわいそう。
2人はまさしく自分の命をかけて賢者の石を守り抜きます。
他の終わり方もあったと思うけど、死ぬことのできない彼女のために不老不死を手にした彼のことを思うと、切ない。その覚悟をもっとしっかりかいてあげてほしかったな。
でも、久々にノンストップで読み切った作品になりました。
2016.7.3 -
いよいよクライマックスという感じで伯爵との直接対決。最後はすこし駆け足のような気もするけど、そっかそうやって終わるのかぁって。前巻までの伏線もどんどん回収され、そうつながってくるのねと。なんとなく予想できていた部分も明かされてきて、タイムトラベルものとして矛盾もそんなにおかしなところはなく、おもしろかった。気になるところはいくつかあったし、ティーン向けという感じが強く、ハッピーエンドだけど今後も気になるから、続編があってもよさそう。
最後まで読むと、グウェンドリンをはじめとして登場人物みんなが愛しくなってきて、それぞれの後日談も気になるから、ドイツ本国で二次創作が多いっていうのがよくわかる。
ルーシーとポールが登場するプロローグとエピローグが毎回すき。 -
ギデオンの不可解な言動と、伯爵から告げられた残酷な真実にグウェンドリンの心は荒れ模様―
そんななか、ルーシーとポールに盗まれたクロノグラフの在処がわかる。
〈監視団〉やいとこの目をかいくぐり、若き日の祖父と協力し伯爵の真の目的に迫ろうとするグウェンドリン。
しかし、十八世紀へタイムトラベルした折り、絶体絶命の危機に……!
タイムトラベル・ファンタジー三部作、完結。
感想以前に!これ、上下巻に分ける程かと…一冊に纏められたでしょ、と!両巻とも薄過ぎるよ-
伯爵の野望を阻止して一応ハッピーエンド、みたいだけど中途半端感が否めない…
パートナーが居たとしても、不老不死で生き続けるなんて、私には幸せとは思えないから-
この先じっくり時間をかけてタイムトラベルのない“普通”の生活になるように、グウェンドリンの両親が過去に逃避しなくて良い方法を探るのかな-
死ぬ人を未来の技術で生かしちゃってるけど、それも良いのかと…小さい範囲かもしれないけど、歴史変わっちゃってるよ!
主人公よりその親友とガーゴイルの幽霊、衣装担当のマダム・ロッシーニがが好きなキャラクターでした。 -
上下巻とも読了。
大団円と言ってもいいのかな。
いかにも10代らしい、熱病のような恋が永遠になってしまって、ロマンティックというよりむしろ不安が大きい。
とはいえお互いに振り回されっぱなしだった恋に決着が付いて良かったです。