- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488572105
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
数日前に読了。表紙絵の空気感が不思議。
なんとなく、どこかでエミリーの気持ちがくじかれるだろうことは予測していたのだけど、もしかしたら、という気もして最後までハラハラ読んでしまった。ここで切るのか…!とも思うけど、作品の雰囲気にはこの中途半端な終わり方が合ってるなと思う。魔法に絡む部分はエミリーが異世界に飛ばされたところくらいだし、ジョーンズ作品としては少し異色、だけど「九年目の魔法」なんかの系統とは(終わり方は別として)ちょっと似てるかも。けっこう、好き。
デイルマークシリーズも今度読もうかなぁ。 -
9784488572105
-
現代のイギリス人女性エミリーが
時代をさかのぼった様な異世界に迷い込み
重要人物の身代わりにされて牢に送られる物語
牢を囲む僅かな登場人物からの少ない情報から
思いを巡らせて情報を選り分けていく過程が興味深く
個性的な登場人物が際立って善悪が曖昧が面白い
哲学的な表現が多く読みづらい
不思議の国のアリスが好きな人は好きかも知れない -
DWJはほとんど読んでるんだけど、最後はボーゼンとしました。うーん。デイルマークとの関連もあるし、途中はかなり物語に引き込まれたので、読んで良かったとは思うけど、好きかと言われるとビミョー。DWJ初心者にはオススメできない。作者のごく初期の作品が掘り起こされての出版とのことだし、DWJもう全部読んじゃったよ〜読むものないの〜?という方には一読の価値があるかと。
-
故あって再読。フランスロマン主義が拘泥した幽閉小説の現在形だとは思う。
現代の英国ケントに住む25歳のエミリーがいきなり時空間を吹っ飛び、見たこともない異世界で城塞のなかの牢に閉じ込められる。そして牢番以外に会話を交わすことは禁じられながらも、周囲の世界が少しずつ明らかになり……と、ネットにあふれる腐小説のような設定ながら、さすがジョーンズ、とんでもなく引き込まれました。構成がエミリーが隠れて書いた手記のかたちを取るため、いっそう錯綜するこちらの感覚。ラストも「驚愕」とは簡単に書けない。賛否分かれると思いますが、わたしはこういうラストも嫌いではないです。ただ、1960年代に書かれていながら30年も出版されなかったのもわかるような気もする。
ついでに書くと、佐竹美保が描いた表紙が目玉焼きのようで、読んだ後で見るとさらに不気味。 -
不思議なお話。不条理小説というか実験小説というか‥わからないことだらけだけど、なんとなく心がひかれる作品。主人公がたくましい。
-
何とも味気ない終わりで、びっくりしたした。実験的なお話だったのかな?