ある日どこかで (創元推理文庫) (創元推理文庫 F マ 5-2)
- 東京創元社 (2002年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488581022
作品紹介・あらすじ
脳腫瘍であと半年足らずの命と診断された脚本家リチャードは、旅の途中、サンディエゴのホテル・デル・コロナードでひとりの女性を目にする。女優エリーズ・マッケナ。1896年の色あせたポートレイトからほほえみかける彼女に会おうと、彼は時間旅行を試みるが…時を隔てた恋の行方は?映画化され熱狂的な人気を博する傑作ファンタジイ。世界幻想文学大賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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時間を超えたラブ・ストーリー。リチャード・マシスンさんの小説。
彼の名前は、『トワイライト・ゾーン』(日本では、『ミステリー・ゾーン』)の脚本を書いていたことで、知っていたし、『地球最後の男』や『縮みゆく人間』を読んだこともある。大好きな作家の一人だ。
映画化もされているので、映画も見てみたい。
サンディエゴにある、ホテル・デル・コロナードにも興味をひかれる。機会があれば訪問してみたいホテルの一つになった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
脳腫瘍で余命宣告を受けた脚本家のリチャードがサンディエゴのホテルで出会った女性は75年前の女優エレーズマッケナ。時間旅行で彼女に会いに行こうとするリチャード。時を超えた恋は叶うのか。せつない。苦しい。私はこのラストあんまり好きではないんだけど、最近はうんざりするほどある話に比べると素晴らしさがよくわかる。タイムトラベルラヴストーリーの名作。
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映画版を観てはまってしまい、原作を求めました。
映画で腑に落ちなかった、ラストの違和感を、原作で解消w
設定にはなかったけれど、脳腫瘍だという前提は、映画にも組み込んだ方が、しっくり来たんじゃないかなぁとか。
あくまでも男性視点で、その後の女性についても語らないところに、妙なリアルを感じました。
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挫折
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『鞄図書館』経由で。
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知ってたから読み終えるのが怖かった。
映画が先で。
映画ももう一度観るのが辛いくらい美しい。
ああ、もう、その後や途中の2人を想う。
妄想止まらない笑
ああ、セリフが優しくて微笑ましい。
待っててね、とか、すぐ行くからね、とか、愛しさに溢れている。 -
鮮烈なホラーの印象が強いマシスンだが、本編はタイムトラベルもののファンタジー。オーソドックスなラヴストーリーで基本的な骨格は実にシンプルだが、フィニイを踏襲した19世紀末の風物のディテールと抜群のストーリーテリングで飽きさせない。作品背景が詳細に紹介されている瀬名秀明氏の解説も素晴らしい。