銀河英雄伝説〈6〉飛翔篇 (創元SF文庫) (創元SF文庫 た 1-6)
- 東京創元社 (2007年12月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488725068
感想・レビュー・書評
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一段落したかと思いきや、ここから第二章の始まり、といった感じ。
これ、最終的にどうやって決着がつくんだろうか?
両雄のどちらかが死なない限り続いてしまいそう。
呆気ない終末な気がしなくもないな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前巻で同盟を降伏させた帝国では、ついにラインハルトが皇帝となる。過去の歴史を遡る中で彼以上に社会的に聡明な君主が居たであろうか?という中で善政が期待できる。
一方で勝負に勝って試合で負けたヤン・ウェンリーは退役し結婚して優雅な年金生活を送っていた。それはそれで羨ましいが・・・
次作以降、残巻数から考慮して物語も佳境の域に入る事から今回が最後の骨休めとなる感かと思います。
また本巻は地球が辺境となった歴史などの説明もありました。そちらも非常に興味深い話かと思います。 -
ヤンが待望していた年金生活はとても短くなってしまったな。
相変わらずヤンは民主主義というものに心酔しきっているな。それでいて反骨精神も大きいんだよな。こう神経を逆なでするような発言が多いよね。
ラインハルトはヤンの事を尊重し、ハインネセンから離れさせなかったんだろうけど本当に叛乱の目を潰すなら帝国のオーディンに連れて行くべきだったと思うよ。
ヤンの蜂起は関係者全てを不幸して終わってしまった気がするな。
[more]
一方でユリアンの地球教の調査は思った以上に冒険となったな。まさか、信者を麻薬漬けにするとは思わなかったよ。帝国に助けられたな。
過去のユリウス戦役は凄惨としか言えないな。 -
第二幕が開けました。
地球衰亡の過程が記された序章が面白い。
落ち着いたのも束の間、ラインハルト、ヤンともに、その周辺には危機をはらんだ空気が流れ始める。
ヤンはいずれ訪れるかもしれない事態をどう想像していたかわからないけど、何にせよちょっと早すぎたのかな。地球教にすごく興味があるので、この成り行きにまかせるよう動き出した先に何が待っているのか気になるところ。
艦隊同士の大きな戦闘はないが、白兵戦の方がかえってその血生臭さが目立つ。シェーンコップの人間味も際立つ。ヤンは時折不可解に感じます。 -
再読。いつのまにか、オーベルシュタインの年を超えていた(笑)。銀英伝が男女ともに人気を得ているのは、やはり戦争だけではなく、その場で生きているひとりひとりの「理想ではない」姿を描いているからかなーと思いました。
今見ると、同盟側は、「ヤンありき」なメンバーだったなあと思いました。帝国側は、他の君主でもある程度力を発揮できそうな気がする。 -
序章を読み切るまでに、随分と時間がかかった。
もう飛ばしてしまおうか、読まなくても支障はないんじゃないかとまで思うほど、途中で何度も眠気に襲われては戻って読み直し、一向に進まない。
歴史を知るのは好きなはずなのに、自分の能力がいろいろと足りていない、もしくは思った以上のスピードで著しく衰えているんだな、と自覚した。
本編は比較的平和なムードで始まり、念願のヤンの年金生活+愛妻付きの暮らしをもっと読んでいたかった気もするけれど、なかなかそうもいかない(当たり前か)。
私の推しはシェーンコップなので、肉弾戦でこそ活きる彼の大活躍が楽しめ、突然登場した彼の娘だというカリンの存在も気になるし、ユリアンが物語の中でどんどん存在感を発揮していってるのが嬉しくもあり「皆殺しの田中」という作者の異名から、不安にもなってきた6巻だった。
そこかしこに、フラグが立ち始めた気がしてならない。 -
追い詰められていくヤンたち。艦隊戦などはあまりない。今後へのつながりみたいな巻。
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ヤンがいよいよ同盟を離れる事に。
そして帝国はフェザーんへ遷都の準備を始める。 -
刊行年:1985年 P.215「法に従うのは市民として当然のことだ。だが、国家がみずからさだめたほうに背いて個人の権利を侵そうとしたとき、それに盲従するのは市民としてはむしろ罪悪だ。なぜなら民主国家の市民には、国家のおかす罪や誤謬にたいして異議を申したて、批判し、抵抗する権利と義務があるからだよ」
東浩紀twitter(2016/01/02)「これからの先進国の政治は、人々の「リベラル疲れ」「多文化主義疲れ」の度合いをどう見積もり、その感情と理念のあいだでどう折り合いを付けるかこそが問題になるんじゃないかな。そこを失敗すると、トランプとか国民戦線にすべてをさらわれることになる。」