プロの学び力

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492042915

感想・レビュー・書評

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  • 著者は、IBMビジネスコンサルティングサービス(IBCS)でナレッジ部門のリーダーを務める清水久三子氏。本書は、著者がこれまでのコンサルティングの経験から導き出した、ビジネスパーソンのための学習方法を惜しみなく伝授したもの。

    本書は、チャイルドエデュケーションとアダルトラーニングの違いを指摘するところから始まり、ことアダルトラーニングには、仕事でバリューを出せるという目的があることを説明する。

    さらに学びには、①概念の理解 ②具体の理解 ③体系の理解 ④本質の理解 という四つの段階があり、多くの人は①、②の段階で満足し学ぶことを止めてしまうが、そこで継続することで、バリューを生み出すレベル(③、④ステップ)に達すると述べている。

    以下、ポイントを引用。

    ⑴ 学びを成功させるコツ
    ・キャリアマネジメントと直結させる(キャリアビジョンから「何を学ぶか」を逆算)
    ・学びをオープンにする(闇練はしない。学びを宣言すると、情報や機会が舞い込む)
    ・全体を把握してから各論に入る(詳細については知らなくても、その領域の全体像を理解しておけば、何かしら仮説を述べられる)
    ・アウトプットする(どれだけアウトプットの場を自分で設けることができるかが鍵)


    ⑵ 最速で効率よくキャッチアップするコツ
    以下三つのツールの活用+「多読」+「人から盗む」
    A:情報マップ(PowerPointやExcelを用いて、学ぶ対象や領域がどんなものか、書籍を中心とした全体把握の地図を作る)
    B:学習ロードマップ(インプット、アウトプット(理解深耕、実践)のスケジュールを作る)
    C:ラーニングジャーナル(ブログで学習日誌を作る。日々のアウトプットを盛り込む。半年ごとに「オススメ書籍ベスト3」など)

    ・インプットの基本は多読。書籍は「カテゴリーをまとめ買い」
    ・実践後は、何をしたか、どうだったか、反省、次にどうするか、をExcelに2行程度にまとめ、ラーニングジャーナルにアップ


    ⑶ さらにバリューを生むレベルに引き上げるためには
    ・これまでの学習成果や経験から学んだことを「チャート」に落とし込み、要するに何が重要なのかという「本質」を抽出する
    ・具体的作業としては、「PowerPointで自分だけのオリジナルチャート作成する」こと。ネタ元はラーニングジャーナル
    ・因数分解によって本質をまとめる

    ・・・・・・・・・・・・・
    これまで「コンサルタントとしての引き出しを増やさなきゃ」と思うあまり、同僚の読んでいる本を見て「あれも読んでいない」と焦ることが多くあった。
    しかし、自分が望むキャリアを見据えて学びの全体像を描き、計画的に学びに取りかかることで、自分にとって真に必要な知識を最短かつ自らのペースで獲得できる。
    さらに、ビジネスパーソンの学びは「永く楽しみながら行う」ことも基本であり、そのためにはブログや各種ツールを独自のセンスで作成し、都度バージョンアップし続けることも肝要であると感じた。

  • 「最短で効率よく、知識やスキルを身につける」という部分もやけど、「身につけた知識やスキルを、プロとして稼げるレベルまで高める」ってとこに興味津々♪

    久しぶりに分厚めの本読んで(汗)、理解しきれてないけど、とりあえず使えそうなこと&学んだとこ3つ。

    ①稼げる人、稼げない人の差
    料理の例。一通り知識を学ぶだけではなく、応用力とオリジナリティを兼ね備え、
    それを伝達するスキルを高めれば、可能性が広がる→そのためには「体系の理解」「本質の理解」

    ②学習のゴール=「本質の理解」
    自分の学んだことを総動員し、自分の言葉で「本質」を導き出す。
    「本質」を理解していれば、付加価値を自分でつくり出せる。
    「本質」を端的に示すために「チャート」が必要。

    ③毎日1時間より毎日30秒がんばる
    ハードルは下げられるだけ下げる。なるほどー。

    この本は必要なタイミングで、もうちょっと読みこみたいと思う!

  • 今までに読んだ本とのずれはなく違和感なし。その分新たな発見は得られなかった。概念、具体、体系、本質の理解の順番についてはより納得感あり。

  • ラーニングジャーナルとしてブログを活用

  • 仕事で必要なスキルなど、目的があって学ぶ人の為の本。パソコンが無く、PowerPointなどが使えないので、実践しにくい。スマホ対応版が出ないかなぁ。

  • 2009年08月20日 11:01

    コンサルの方らしく、図解を多用されてとてもロジカルで理解が促進されました 

    確かに著者のおっしゃるように、大人の学びの盲点にはTotally Agreeでした 
    学生時代の学びはInputのみで完結して、テストがOutputの場であったが、 
    本来の勉強とは実践がOutputの場 
    Outputを上達していくには1回や2回の実践ではダメで 
    始めは失敗しても痛くないOutputの場(例えば社内のチームミーティングなど) 
    で慣らし 
    徐々に本番、勝負の場に出て行くという思考もうなづけた 
    (実際、これを読んで、自分の仕事もいいかげんOutputを磨かなくちゃなーと思い立ち軽いOutputの場を設定したりしました) 

    学びのロードマップのためにBlogを活用するのは、ちょっと無理っぽいけれど(物理的な時間涙) 
    ポストイットの活用法やパワーリーディングなど、様々なアイデアが満載でした! 

  • 外資系コンサルのトレーナーによる、知識やスキルを効率よく学んで稼ぐ方法

    1.概念の理解 知っている
    2.具体の理解 やったことがある
    3.体系の理解 出来る
    4.本質の理解 教えられる

    情報マップ(学びの地図)
    学習ロードマップ(学びの時刻表)
    ラーニングジャーナル(アウトプット)
    L&L レッスン&ラーンド(誰と 何をして どうだったか 次はどうするか)

    本質の理解は因数分解

  • 重要部分がボールドになっているのでわかりやすい。

  • プロの学びとは、いかに稼ぎにつなげるかということ。最短かつ効率的に学び、それをどうパフォーマンスにつなげるかが体系的にまとめられている。

  • 最速で身につく&稼ぎにつながる ―
    http://www.toyokeizai.net/shop/books/detail/BI/94fedf3109de65b7bba46681b881ed37/ ,
    http://telecom21.nikkei.co.jp/ ― 日経テレコン21 ,
    http://www.prosemi.com/ ― 専門家セミナードットコム

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著者プロフィール

清水久三子(しみず・くみこ)
お茶の水女子大学卒業。大手アパレル企業を経て1998年、プライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。新規事業戦略立案、人材開発戦略・実行支援などのプロジェクトをリードし、企業変革戦略コンサルティングチームのリーダー、IBM研修部門リーダーなどを経て2013年独立。現在は株式会社アンドクリエイト代表取締役社長として企業研修や経営・人材育成コンサルティング事業に携わる。著書に『外資系トップコンサルの「聞く」技術』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『プロの資料作成力』『プロの課題設定力』(ともに東洋経済新報社)、『1時間の仕事を15分で終わらせる』(かんき出版)など多数がある。

「2023年 『知識とスキルを最速で稼ぎにつなげる 大人の学び直し』 で使われていた紹介文から引用しています。」

清水久三子の作品

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