そして、メディアは日本を戦争に導いた

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492061916

感想・レビュー・書評

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  • 割高感がある。

  • うーむ。初期の偏向報道に気づくことが大事?

  • 昭和史を専門とする2人の対談集ですが、中身は予想以上に濃いです。タイトルは意味深で、メディアが利益を追求する限り、「不買運動」などには屈するのが必然、だからそうならないように事前に策を練る必要があるという事実を、昭和初期の歴史から導きます。2.26事件から真珠湾までわずかに5年。おかしくなると坂を転がるように加速度がつくのが日本。どうも最近、東日本大震災が日本という国の「終わりの始まり」じゃないかと思えてしょうがない。原発処理、秘密保全法、道徳の教科化など、ろくでもないことが多すぎる。お薦め。

  • 昭和史を研究したお二人からの警告。今の日本の状況はかなりまずいよと。
    現在のメディア同様、戦前のメディアもただ「売れる」という理由から、戦争の危機を訴える記事ではなく、戦争を煽る記事を書き続けたという。その方が「売れた」からだ。「売れる」ということは「求める」人たちが多数いるというわけで、しかしここを考えるとややこしくなるのでちょっと置いておくが、日本のメディアには「ジャーナリストというものは存在しない」ということをしっかりと心得た方が早いのではないか。
    書くことで生計を立てている者に崇高なものを求める方が間違っているのだ。
    もう1度言うが日本のメディアに「ジャーナリストはいない」し、「いたこともなかった」。今も昔もジャーナリストは「幻想」でしかない。
    新聞、雑誌(現在はテレビも含まれる)はあくまで「新聞屋」「雑誌屋」「テレビ屋」であり、時と場合によって書く(放送する)内容は変わり、そこに主義主張はなく、あるのは「経済観念のみ」であることを我々が認識するべきではなかろうか。すなわち、新聞を、雑誌を、テレビを捨てよということだ。

  • 福島第一原発事故報道が連想される。
    テレビ、ラジオ、新聞、雑誌=マスコミ・既存メディア=記者クラブ→東電・政府(大本営)発表の垂れ流し。
    フリージャーナリスト、外国人記者=インターネット・新興メディア→大本営発表への疑問、質問=戦時中の雑誌と同じ。勉強している。

    原発報道の関連書籍を要再読。
    「3.11とメディア」「新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか」「報道の脳死」「「本当のこと」を伝えない日本の新聞」「テレビは原発事故をどう伝えたのか」「検証 東日本大震災も流言・デマ」「原発報道とメディア」「震災と情報-あの時何が伝わったのか」「3.11 複合被災」

  • 日本のジャーナリズムがほとんど機能していなかったことを明らかにした作品。
    確かに戦間期においてもジャーナリズムは国家統制の一機関となりはてていた。

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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