勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来

  • 東洋経済新報社
3.64
  • (15)
  • (23)
  • (35)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 278
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (451ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492222232

作品紹介・あらすじ

競争の果てにたどりつく地に私たちが望む"新しい生活"はあるのか。クリントン政権時の労働長官が描くコミュニティ、家族、個人の未来。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • エリートコースを歩んで、お金に余裕はあるが長時間労働で忙しい人生or ダウンシフトして自分の本当にやりたいことに時間を費やせる充実した人生を送るか

  • 家にあった積読本を消化していくシリーズ

    20年前に書かれた本だが、その時時点でなされた経済・社会予想が結構当たっててビビる。

    リーマンショックとかを受けて、また社会は金のために働くっていう生き方から、もっと自由を謳歌するっていう風に変わっていったことを考えると、著者が良いとしていた未来に少しは今近づいているのではないだろうかと思う今日この頃である。

  • ビジネス選書サマリー。クリントン政権時代にいた人物が書いた本。したがって完全に時代遅れ感は否めない。ニューエコノミー、すなわち不況は誰の責任でもない我々消費者が引き起こしたものだと力説する。売る側と売られる側結局は我々人間なのだ。

    示されている提案がこれまた傑作で、高収入者から定収入車へ富を分配するような内容。つまり共産主義を抱いているようにしか聞こえない。

  • P98 知識ブローカーへと変わらなければならない。すなわち何が可能であるかの知識と、依頼人が求め、必要としているものは何かについての知識を結びつけることである。

  • 名著。2002年に書かれたものだが、今ほどAttention Economyの重要性を感じられる世の中もないだろう。日々の生活方法を考えさせられる。

  • 社会の変化と人々の生き方について分析を行っている。
    技術はすばらしい取引へのアクセスと、より早く広範なものとしている。買い手と討議化が、より良い取引に切り替えることは、ますます、そして限りなく用容易になっている。競争の激しいこの新時代を生き残るためには、売り手は絶え間なく技術革新を行わなければならず、しかもそれを競争相手より早く行わなければならない。そのために最も良い方法は、信頼しうるブランドにリンクされた小企業グループを活用すること。その中核をなすのは優秀な変人と精神分析家。企業はコスト削減に努めなくてはならない。
    人間は不安を解消しようとする行動が根底にある。そのためお金を求めるのだと思った。

  • インターネットや情報技術が進歩するニューエコノミーにおいて私たちは莫大な利益を得ることができたが、その代わり「家族生活」「友人関係」「コミュニティ」「自分自身」といったものを代償として失っていることも確かである。我々がよりバランスのある生活を選ぶにはどうすればいいか。これが本書のテーマです。

    簡単にまとめると、今やニューエコノミーにおいて情報技術が発達するにしたがって選択の幅が広がり、買い手が取引相手を替えてより有利な取引を得ることがずっと簡単になる。すると、そのような選択の容易さが周りと簡単に比べられることで売り手を不安定にし、そのポジションを脆弱なものにする。そして、それが技術革新に拍車をかけ私たちはもっと働かなければならなくなる。時間を切り詰めて働くようになればそのうち個人の働く時間に限界が来る。そうすると利益を求めて不忠実な行動も起こる。このままでいいのか?

    この本の中では、ニューエコノミーの中で生き残るにはどうすれば良いか(例:人脈、ブランド力など)、またニューエコノミーにおけるジレンマを解決するにはどのような政策を実行すれば良いかという筆者の考えが書かれています。

  • これから成長し、雇用の機会が増える7つの領域について。
    健康: 医薬や健康器具、利用、運動
    娯楽: 映画、ビデオ、演劇、音楽、スポーツイベント、旅行、物語
    他人に対する魅力; 衣料品、化粧品、歯科矯正、ダイエット、ヘアカラー
    知的刺激; ニュース、情報、解説
    ふれあい; マッサージ、ちやほやしたり、世話をしてもらったり。
    家族の幸福; 育児、介護、教育、
    金銭的な保証; 資金運用のアドバイス、保険

    空腹や睡眠、野心さえ満足することがあるのに対し、上記の欲求は満足することがない。これらの欲求に対する満足感は、他人よりもたくさんそれを得るという個tに依存しない、相対的なポジションとは無関係だから。レクリエーションの専門家、エアロビインストラクター、個人トレーナー、マッサージセラピスト、旅行ガイド、教師、運転手、ウェイターなどなど、対個人サービスという形の仕事が増える(ただし、これらの仕事は対個人だから時間効率が悪い、という特徴もある)

  • 豊かさと引き換えにいろんなものを失っている、もしくは失いつつある。個人レベルでなく社会レベルの話で。

  • ○買い手がより簡単により良い取引相手に切り替えることができるので、われわれの多くは買い手を満足させるために、より一生懸命働く以外にない。(11p)

    ○市場の反応を測定する能力がかつてないほど精緻化してくるにしたがって、買い手がまさに欲しがっているものを与えなければならないという圧力も高まっているのである。(107p)

    ○一部は他の納税者によって支払われている。起業が業務経費を課税所得から控除したギャップは他の納税者が埋めなければならないからである。(293p)

    ★久しぶりに読みごたえがあった。経済的な豊かさや便利さと私生活のバランスをどう取ればよいのか。著者はいくつか提案をしてくれているが答えは書いてない。決めるのは私たちということだろう。

全27件中 1 - 10件を表示

ロバート・B.ライシュの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
デールカーネギ...
トニー・ブザン
デイル ドーテン
J・モーティマー...
ロバート ライシ...
ジェームズ アレ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×