「はだかの王様」の経済学

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  • 東洋経済新報社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492371053

作品紹介・あらすじ

荘子から現代ゲーム論までを貫くマルクス疎外論の社会図式。

感想・レビュー・書評

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  • マルクスの資本論を読みたかったので、まずは概念等を理解したく選んだ一冊。これを読んでマルクス経済も何も経済概念もしっかり理解しなくてはならないことが判明。とにかく、分かりやすい。読書から離れていた人でマルクスを学び直したい、という人にはオススメしたい。

  • これは好著。経済に疎い私でも難なく読めて、それでいて示唆的。

    本書では「はだかの王様」の構造が最初に紹介される。
    これは、「みんな『アレッ?』と思ってるけど言えない。なぜなら、それを言ったら
    自分が損な目に遭うかもしれないから。こうして実体のない『権力』etc...が
    あたかも本物のように振舞い始めて、人々の行動を規定(疎外!)する」というもの。

    この枠組みに基づき、著者は明快に「貨幣」や「資本主義」などについて説明していく。
    随所で童話などを例示に使うのも好感が持てるし、とにかく一貫してこの構造に
    準拠していくので、常に思考がガイドされているようなある種の安心感がある。
    物語性があるからなのか、経済書を読んでいるという気は全くしなかった(これが
    良いことなのか悪いことなのかは判らないけど)。

    マルクスの先見の明(とばかりは言えないけど)に驚くとともに、
    現代社会の行く末についても考えさせられる一冊。
    ただし、本書が現在の「経済学」においてどのように布置されるのかはよく判らない。
    案外、別領域の人たちのほうが面白がるような類の書籍なのかなぁという気もする。
    でも実にいい。

  • 『はだかの王様の経済学』は戦慄すべき本である (by.山形浩生)
    http://cruel.org/other/matsuo/matsuo.html

  • マルクス経済学を再度学ぶには最適な本だと思います。マルクスが説いていた社会と現在の資本主義社会との繋がり、実現し崩壊した社会主義との相違点などが良く分かりました。なかなか難しく完全に理解したとは言いがたいですが、勉強になりました。

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著者プロフィール

1964年、石川県生まれ。立命館大学経済学部教授。専門は理論経済学。神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。論文「商人道! 」で第3回河上肇賞奨励賞を受賞。著書『この経済政策が民主主義を救う』(大月書店)、『ケインズの逆襲 ハイエクの慧眼』(PHP新書)、『新しい左翼入門』(講談社現代新書)、編著に『「反緊縮!」宣言』、共著に『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』(以上、亜紀書房)など多数。

「2022年 『コロナショック・ドクトリン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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