場の論理とマネジメント

著者 :
  • 東洋経済新報社
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本棚登録 : 212
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492521588

作品紹介・あらすじ

組織はシステムだけでは動かない。現場のプロセスから生まれる秩序が組織を動かすエネルギーになる。目に見える構造(システム)から目に見えないプロセスへ-そのミッシングリンクを埋めるのが、場の概念と論理である。『人本主義企業』『経営戦略の論理(第3版)』の著者が描く、正しい「日本的経営」のための指針。

感想・レビュー・書評

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  • トップダウンによる指揮命令系統だけでは、組織は動かない。これを動きださせるような組織文化の醸造が必要で、私の理解では、これを「場」と呼ぶ。この場は、定義から明らかなようにトップダウンではなく、ボトムアップ的アプローチである。しかも、創発的にしかつくれないことも明らかだろう。これをトップからマネージメントする方法を示すのが本書の趣旨である。 本書の指摘を待つまでもなく、矛盾を含んだアプローチであるため、実行は難しく、卓越したトップのリーダーシップが必要となるが、これを作り出せた組織が強くなることは、疑う余地がない。 すべてのマネージメントにお勧めしたい良書である。

  • 理論は第一部、実務は第二部。とくに場の運営ともいえる場のかじ取りのマネジメントは組織開発、ファシリテーション領域において参考になる。すごく濃いかつ読み辛いので、自身の生かしたい領域の部分を読み込むのが良い。

  • 修士論文作成時に大幅に参照しました。経営者として、ありていに言って仕舞えば、従業員を経済活動としてコントロールするわけですが、その方法はダイレクトなものではなく、皆の協働を促す場創りである、という指摘。

  • 序盤で触れている企業の実例はとても面白かった。そのような点で期待もとても大きかったが、何せ出てくる喩えがわかりににくく、又日本語も読みにくい印象であり、読んでいても全くと言っていいほど入ってこなかった。

    場というものの役割や、それのあり方等々‥参考になる考え方は間違いなくあったので広めたいとも思ったが、本書を薦めることには躊躇いを覚える。少し勿体ない。

  •  

  • 内容が濃いのでよむのが大変。各チャプターのハイライトとグラフ、要約をさきによむと理解しやすい。日本流、田舎流とは合わないと思う、あと少なくとも優秀かヤル気の有る人材が幹部以外で十人は必要な理論。駒が揃ったら精読したい。

  • 場をマネジメントして(こねくりまわして)、情報の相互作用を促進することの効果と大切さ、その方法について書かれている。


    事例を交えて解説をしているが、どうも結果論に聞こえてしまう。
    新しい観点からマネジメントを分析しているので仕方がないのだが、「ほら、ここで場の論理が働いているだろ?」って言われても、事例に登場するマネジメント陣はそんな観点からマネジメントをしているわけではないので、なんとも説得力に欠く。


    確かに。とうなずける部分もあるので、そういった視点を持てるようになれればベストかな。

  •  いくら経営者が優秀だったとしても、社員一人一人が十二分に力を発揮できなければ、
    業績を出すことはできない。そんな社員が働く「場」を論じた本。

     たまに、全員が活発的に発言をし(それが否定ではなく)、どんどんアイディアが湧き誰もが
    そのアイディアに感化されて、また活発的に発言を…。というサイクルが回り、素晴らしい結果が得られるときがある。
    それには、会議場所・彼らのテンション・アジェンダ管理など回す側がやらなければならないものは多い。

  • 学術寄りの本です。
    事例が豊富で面白い。
    「場」を如何に作るか考えたいですね。(はっせー)

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著者プロフィール

国際大学学長、一橋大学名誉教授
1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了・PhD。その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。この間スタンフォード大学客員准教授等を務め、東京理科大学大学院イノベーション研究科教授を経て2017年9月より現職。

「2019年 『激動の平成 日経 平成三部作』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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