みどりバアバ (童心社のおはなしえほん)

著者 :
  • 童心社
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本棚登録 : 180
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (39ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784494016365

作品紹介・あらすじ

花屋のみどりバアバが作るコロッケは、大きくておいしい。バアバは「毎日お花を手でさわって、お花の栄養をいっぱいもらっているからだよ」と、こうくんに手を見せてくれた。でも、やがて右手に力が入らなくなり、バアバはしんでしまう。こわくなって涙が出てきたけれど、花屋の栄養たっぷりのバアバの手をさわったこうくん。お葬式が終わった夜、みどりバアバのお店にいくと…。バアバと向き合う男の子の気持ちを丁寧に描く。
みどりバアバが「花屋はわたしにとって、生きることなんだよ」と言ったとき、「そうだよ。みどりバアバの生きるなんだよ!」と応援したこうくん。そんなこうくんが、みどりバアバの死とどう向き合うのか…。認知症の母親を毎日介護し、「生きる」と向き合い、その死とも向き合ったねじめ正一が、みどりバアバとこうくん、父さんの心の機微をあたたかなまなざしで描いた作品。

感想・レビュー・書評

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  • みどりバアバの花屋さんとしての誇りの手。むらさきに染まった手。おいしいコロッケを生み出す手。バアバの思いは孫のこうくんい受け継がれます。
    お店を継ぐ人、次につなげるということはとてもエネルギーがいると思います。バアバはその生き方を自然と伝えているのが素敵です。

  • 【娘5歳セレクト】
    まだ子どもたちが経験したことのない人の死について教えてもらえる本。最後は大人がウルっときてしまうかも。

  • ねじめ先生の最新作を。

    ねじめ先生の文章はもちろん、作中、みどりバアバが眠っている姿が描かれていて、意外だった。
    なんとなく、絵本で“死”に触れるとき、直接的な絵を出さない印象だったから…

    ご遺体というものは、決して恐ろしくも汚れてもおらず、ただ遠ざけるべき存在ではないのだと再確認した。
    大切な人の遺体を見るのは、辛さやじわじわ湧き上がる恐ろしさが上回ってしまうのだけど、本書を読み、その人の一面を知れる最後の手段にも思えた。

  • 2021絵本50

  • ふむ

  • 令和3年度読書感想画 低学年(1,2,3)指定図書。
    おばあちゃんと両親が働く花屋。ばあばは花屋が好きでいつも楽しそう。作ってくれるコロッケも美味しい。少し染みのあるばあばの魔法の手。
    でも、ある日ばあばが病気で倒れて…。
    挿し絵もホワッとした優しいタッチで、素敵な絵本でしたが、これを読書感想画にするのはマズいよね?ばあばが花に囲まれて埋葬されていくシーンが廊下の壁にたくさん並んだらシャレにならないと思うよ。この本選ぶなら直接的死体シーン禁止とか、指導しないとダメかと思います。

  • こうくんのおとうさんとおかあさんと一緒にお花屋さんで働いているこうくんのおばあちゃんみどりバアバ。
    コロッケを30個以上も作って、自転車に乗っておばさんちに届けに行くほどだったのが、右手に力が入らなくなり、花屋の仕事もできなくなり…

    仕事してるほうが元気でいられるってことはよく聞く話。

    みどりバアバの感情豊かな表情がいいです。

    今年度読書感想画指定図書。

    描きやすいのではないでしょうか。

  • いたくなるところが かわいそう

    →娘にはまだ難しかったようです(3歳半)

  • おばあちゃん早く死にすぎ。自転車に乗ってたおばあちゃんだよ、生きてるっていいことだね、と言ってたおばあちゃんだよ。

  • 次男図書館記録
    息子が自分で選んできた絵本。
    はじめは、優しいおばあちゃんのお話だと思ってたら、まさかの展開に、ラストは涙がポロポロこほれた。読み聞かせながら、泣ける絵本は久しぶり。
    3歳の息子も、息子なりに何か感じたのか、神妙な面持ちで聞いてた。

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著者プロフィール

ねじめ正一
1948年東京都生まれ。詩人、作家。 
詩集『ふ』(櫓人出版会)でH氏賞、『高円寺純情商店街』(新潮社)で直木賞、『荒地の恋』(文藝春秋)で中央公論文芸賞、『商人』(集英社)で舟橋聖一文学賞、『まいごのことり』(佼成出版社)でひろすけ童話賞、『ひゃくえんだま』(鈴木出版)でけんぶち絵本の里大賞びばからす賞を受賞。
主な児童作品に『ぞうさんうんちしょうてんがい』(くもん出版)、『ずんずんばたばたおるすばん』(福音館書店)、『みどりバアバ』(童心社)など多数ある。

「2022年 『たんていベイビー きえたヤギのおばあさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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