神隠しの教室 (単行本図書)

著者 :
  • 童心社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784494020492

感想・レビュー・書評

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  • 子どもに勧められて読みました。
    子どもたち5人が、突然神隠しにあってしまうお話し。子ども向けのちょっと怖いお話しかな?なんて思っていたら大間違いでした。
    子ども達がかかえる悩み、過去に同じ経験をした先生、聖哉の存在…物語に一気に引き込まれていきました。

    余談ですが、子どももこの本がとても面白かったようで、また同じような話しが読みたいと言っていました。辻村深月さんをおすすめしようかと思っています。

  • バネッサ、加奈、みはる、亮太、誠哉の不思議な冒険。みんなどこかにいきたいと思っていた。早苗先生の言う、もうひとつの学校とは違い食べ物もある。でもそれは、こうしゃが「しばらくいてね。」という意味でそうしたんじゃない?まぁそれでたのしんでいたからいいけど。                  誠哉、かわいそうだったなぁ。お母さんもいなくなって。それでもくじけそうになっても生きていくなんて尊敬します。みはるも同じです。良かったね、ありがとう、さようなら、不思議な学校、もうひとつの学校。

  • 小学校にはたくさんの人がいます。中には、学校が大好きな人もいれば、逃げ出したいと思っている人もいるのではないでしょうか。
    授業中、おなかが痛くなって保健室に行こうとした6年生の加奈と付き添いのバネッサ、図工室に絵の具を取りに行った4年生の亮太、身体測定を抜け出してトイレに行った1年生のみはる。そして、遅刻して学校にやってきた、加奈たちのクラスメイトの聖哉。
    「だれもいないんだ。どこの教室もからなんだよ」
    その頃、学校の先生や家族たちは、いなくなった生徒たちを必死で探していました。
    5人がいるのはさっきまでいた学校そっくりの、誰もいない校舎。校庭の外には霧の壁。家に帰ることもできない5人の小学生たちは不安の中、それでもたくましく過ごしながら、帰る方法を探し始めます。
    果たして5人は元の学校に帰れるのでしょうか…でも、本当にみんな帰りたいの?

    学校が閉鎖空間になるタイプの話はやっぱり好きだなあ。おかしなことが起こる中で、そこに法則を見つけ出したり、生活して、帰るために考えていく過程がとても好き。

  • 面白くて、一気に読んだ。予想通りのその先をいく感じ。
    わかりやすくて、面白く、知ってほしいことが散りばめられている。
    面白い本ない?と子供に聞かれたら、すすめたい。

  • 中学3年生の姉が以前読んで面白かったと小5の弟に勧め、夢中になって一気読みしたのを見て私も手に取りました。初読みの作家さん。他の作品も読みたいと思って調べたけど、もう少し低学年向けの物を多く書いていらっしゃる様ですね。残念。
    あまり本を読んでくれない息子の方に勧められる本を探しているのですが、ストライクゾーンが狭くて。

  • "神様のパッチワーク"がとてもよかったので、こどもが惹かれそうなタイトルのこちらも。

    おもしろかった。ひねりがあるのがよかった。昔と繋がっているのがわくわくした。こういう子たちもいるんだな…。(11歳)

  • いじめ、家庭不和、ネグレクト、虐待、、、さまざまな理由で「どこか別の場所にいきたい」と願った5人の子供たちが神隠しのように自分達しかいない学校に行ってしまうお話。

    分厚い本でしたが、スピード感がありひきこまれて一気に読み終わりました。親として考えさせられる部分が多く、我が子と重ねてしまいとても胸が苦しい部分もありましたが、前を向く子供たちの強さにとても心動かされました。

  • 子どもをめぐる様々な問題を考える上でも秀逸。

    現在の子どもたちに、養護教諭の過去がつながり、そしてさらには子どもたちの中にも1人、他の子とは事情が違った子がいたー。
    展開が予想できそうでできず、最後まで読み切ってやっとホッとしました。

    小学校高学年におすすめ。大人にも。

  • 初読みの作家さん

    児童書ですが、381ページもある分厚い本です。
    ページ数は多いですが、解りやすい言葉と丁寧な文章、興味をそそられる内容でサラサラと一気に読めました。

    家庭に問題を抱えている小学1年生から6年生までの男女5人が
    通っていた学校から突然もうひとつの学校に消えてしまいます。
    冒頭から漂流教室を思いだし気になる展開です。

    現代における問題、いじめ、家庭不和、虐待、ネグレクトなどがテーマになっていて
    それぞれの子供達の悩み、葛藤、心の揺れが丁寧に描かれていて大人として考えさせられる場面が多々ありました。

    ファンタジー要素もあるので、重苦しいだけではなく楽しめる箇所もあり
    バランスの取れた子供から大人まで楽しめるエンタメに仕上がっていてとても読み応えのある作品でした。
    面白かったです。

  •  加奈はお腹が痛くなって、保健委員のバネッサに付き添われて保健室に向かった。珍しく保健室は無人で、気がつくと職員室や各学年の教室、校庭、校内には誰もいなくなっていた。
     加奈とバネッサが教室に戻ろうとすると、4年生の亮太、1年生のみはる、6年生の聖哉に出会った。どうやら校内にはこの5人しかいないようだ。
     
     学校の敷地以外には出られなく、ここは現実世界のパラレルワールドではないかと考えるに至った。 
     しかし、なぜこの5人なのか。どうしてこの世界に閉じ込められてしまったのか。

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著者プロフィール

山本悦子(やまもとえつこ)愛知県生まれ。『神隠しの教室』(童心社)で第55回野間児童文芸賞を受賞。主な作品に『先生、しゅくだいわすれました』『先生、感想文、書けません!』『がっこうかっぱのおひっこし』(共に童心社)『夜間中学へようこそ』(岩崎書店)『はっぴょう会への道』(PHP研究所)『神様のパッチワーク』(ポプラ社)など多数ある。日本児童文学者協会会員。

「2023年 『がっこうかっぱの生まれた日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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