環境経済入門 第3版

著者 : 三橋規宏

• 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2007年9月1日発売)

感想・レビュー・書評

[knotさんの感想 · 2010年5月23日]

日経文庫。1998年。2007年。環境の歴史と経済との関連を紹介している。京都議定書やスターンレビュー、不都合な真実など有名な環境関連の報告を紹介しつつ、人口の増加や食料の不足、エネルギーの不足などのデータを交え、いかに今後の地球環境が人類にとって厳しいものになるのかを予想し、その対策のためにどうすれば良いのかを説いている。
ビジネス中心の社会で、現在は環境よりも利益が優先されている。今よりも豊かになりたい、便利になりたいという人間の欲が前面に現れている状態。ロハス活動も一時のブームの感が強く、継続することが望まれる。生産・消費ともに適度に行うことが重要で、なによりも一人ひとりが欲をコントロールすることが大切だろう。

[tomoyalemonさんの感想 · 2010年1月17日]

「入門書」という位置づけを適切には果たしていない。
そもそも、「入門書」という位置づけは、難しいことを「感覚的」に理解させるような本、もしくは、わかりづらい事を「簡潔（端的）」に理解させるような本であると考える。

この本は、導入部分では冗長に環境と経済の関係について説明しているが、その関係性を「感覚的」にも「簡潔（端的）」にも説明していない。これでは、入門書としての役割を果たしていないだろう。

また、全体的な内容としても、専門書と比べて内容を薄くしただけの印象を受け、特にわかりやすい説明がされているわけでもない。

この程度の内容であれば、インターネットで得られる内容とそう大差は無いのではないかと思われる。

[chappu2004さんの感想 · 2008年1月18日]

入門書としてもってこいですね
既存の経済学は有限性やストックの概念が希薄しているし、人間を経済合理性だけで行動する存在としている　、ときちんとその問題点の指摘から入っている。

著者プロフィール

経済・環境ジャーナリスト、千葉商科大学名誉教授

1964年日本経済新聞社入社。ロンドン支局長、日経ビジネス編集長、論絶副主幹などを経て千葉商科大学政策情報学部教授。2010年から名誉教授。専門は日本経済論、環境経済学。主な著書に「ゼミナール日本経済入門」（編著、日本経済新聞社）、「新・日本経済入門」（同）、「環境が大学を元気にする」（海象社）、「サステナビリティ経営」（講談社）、「環境再生と日本経済」（岩波新書）、「日本経済復活、最後のチャンス」（朝日新書）、「日本経済グリーン国富論」（東洋経済）など。

「2021年 『改訂版 石橋をたたいて渡るネット株投資術 コロナ下でもしっかり利益』 で使われていた紹介文から引用しています。」