働くことがイヤな人のための本(日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 グリーン な 7-1)
- 日本経済新聞出版 (2010年2月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532195304
感想・レビュー・書評
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結構胸にくるものがあったな。
「不条理」さに屈服するでもなく懐柔されるでもなく、常に思案を止めないでその「不条理」な社会で己を研鑽していく。そういった心持ちで世の中で働く。
それが幸福かと言われればクエッションどけど、そういう生き方っていうのも一部の人にマッチするのではないかな。翻って自分の人生について振り返る良い機会になったと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
哲学特有の煙に巻くような表現で、言ってること分かるような分からないようなまま、仕事というか人生を捉えようという試みに流されていく本。
でも、なんとなく視点を高くすることができるし、哲学したくなる気持ちが湧いてきて、それが働くことがイヤなことに対する唯一の救いになる気がしてくる -
題名を見ると、働きたくない怠け者向けの本みたいですが、働きたい、または、働いているけどこれでいいのか?と思っている人のため本に感じた。哲学書な感じなので、なんとなくけむに巻かれたような印象もあるが、世の中理不尽なのだという大前提があるとした上で、自分の体験する理不尽なことも大前提の上のことと納得はできた。
最後まで読んだけど難しいので一度だけでなく、二度読んだ方がいいと思った。 -
哲学を教えている大学教授の本。
読んでいる途中は、ほんと仕事なんて嫌になりそうになる。でも、読み終わったら、仕事をやってみたくなる。 -
筆者のような哲学者の本が日経から出ている事に興味を持ち、読了。
抽象的な話だけでなく、筆者自身の経験が述べられてるところがこの本の良いところだと思う。
但し筆者が「人間嫌い」でも生き残れたのは学歴を含めた「頭の良さ」にもあるんじゃないかとどうしても思ってしまうのである。
それでも「失敗者」である事に安住する事がどんなに良くない事かについては同感だった。 -
誰しも人生においてつまづいたことがあるはず、そんな時こうも明快に人生は理不尽であると教えてくれる先生がいたらどんなに救われた人がいるだろう。もちろん、奈落に突き落とされる人もいるだろうが。。。
人は考え続けるのが苦痛になる為、安直に「これはこうだ」「こうだからしょうがない」と結論を出して安心を求める。しかし人生は理不尽とした上でもその都度、自分自身と向き合い正解のない問いに立ち向かうプロセスの連続をして「生きる」というのかなとも思った。考えずに日々仕事をして寝て食べて。。では死んでいるのとどのくらいの違いがあるのだろう。 -
人生が運に左右されることの理不尽さを嘆くのでもなく、そのことに開き直るのでもなく、仕事を通じてよく生きることが重要らしい。異常な自己愛を持って世の中を徹底的に軽蔑しながら生きることを、「俺は悪人だから、救われる」と考えるような本願ぼこりとして一貫して批判していて、少し耳が痛かった。