猫背の目線

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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本棚登録 : 81
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532260897

作品紹介・あらすじ

古稀を迎えた猫好きの芸術家は考えた。「忙しいのは他人の時間に振り回されるから」「病気自慢が体を浄化する」「努力は運命の付録のようなもの」-老年が人生を仕上げる時期ならば、ひとつ人生を遊んでやろう、遅ればせながら隠居を実行しよう。自然に、創造的に生きたい老若男女必読。

感想・レビュー・書評

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  •  1936年生まれ、猫好きな芸術家、横尾忠則さんのエッセイ、2010.7発行です。「猫背が気になりだしてきた」と「猫背の目線で散歩する」の2章です。著者は朝から沢山のウォーカーを目にして、死ぬまで元気でいたいという人間の欲望と言われてますが、そう聞くと、まさに自分もそうなんだと自覚しました。「死ぬまで元気でいたい」、そうですね(^-^) そして「明日ありと思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかわ」(親鸞聖人)よりは、「いつ死んでもいい でも 今日でなくていい」(佐野洋子)が好きなこのごろです(^-^)
    「絶対、妥協しない」「嫌いなことはしない、好きなことだけする。」猫ですね(^-^) 猫には抱かれてじっとしてる猫もいますが、だいたい抱かれると嫌がる方が多いでしょうかw。わが家の猫も数秒ぐらいは我慢してくれますが~w。古稀を迎え、猫が大好きで、健康のために散歩を始めた横尾忠則さんのエッセイ「猫背の目線」、2010.7発行、再読です。何のために生まれてきたのか、遊ぶために生まれてきた(by角川春樹)いいですね。一度自分の病気歴を並べてみて一つ一つ回想してみる(by著者)やってみます。若い頃歩いた町の追体験!
     横尾忠則「猫背の目線」、2010.7発行、再読。①年齢と共に歩き方も変わる。歩かなかった生活から歩く生活へ。散歩はむしろ芸術に近い。②猫背すなわち老人 ③猫は絶対妥協しない(^-^)

  • 芸術家で長寿な人は「実験を試み変化を続けた」人だけだと。芸術における変化は生命力で、変化が無くなれば作品にも力が無くなり、生命力も衰えると。変化を躊躇うのは、失敗や権威の失墜を怖れるから。素の自分にOKを出せるから変化できる。普通の仕事でも同様だろう。

  • 横尾忠則のエッセイ。あとがきでは自身で老境のものの見方と言い直されていた。
    文章が上手どった。奇抜でなく、自然体な人で、彼自身が魅力的な人なのだと納得。ありふれたものに対するごくごく素朴な疑問も心地よい。

    こんなに病気にかかるというのもすごいな。敏感なのだろうか。
    アトピーは正直な身体の表れという慰めがある。横尾忠則の年齢はそれをすこし強化しているような。

    東京Y字路についての話とその試みが衝撃的。あと自分よ読書は時間の無駄というのも衝撃的。
    じぶんのものさしで生き、体のことばに従い、頭を空にする、というような姿勢が実感から発していて、啓発本読むより得るものあった。

  • 芸術家の日常、猫の話を期待していたが、タマの話ではなくて、その点は当て外れだった。そのため-1してしまいました。
    芸術家はその情熱(魂)が結果として長生きにつながるのだな。
    老人とはいってもおじいさんではない、長く生きてきた「人」の、体と頭(心)についての考えに引き込まれました。
    以上です。

  • 猫背なので買いました。

    けど、猫背に関することは、あまり書いていません。
    ”猫背すなわち老人”というページを読むと、
    タイトルの意味がわかってきます。

    病気自慢の内容がたくさんありますが、
    創造=生命力という観点から
    様々なお話が詰まっています。

    芸術家でなくとも
    デザイナーでなくとも
    クリエイティブであるということは
    どういうことかを
    根本から教えてくれる本でした。

  • 自分捜しより、自分の身体捜し
    私とはこの身体です。からだえの声を聴く。
    寝る瞬間を見届けてやろう。。
    人は、なかなか単純にはなれないものだ。問題をあれこれいじくり回して複雑にしてしまうから、人間は悩みから開放されない。
    18, Feb 2011

  • 美術家横尾さんののエッセイを初めて読んだ。好きだな~。

    ~バルザック曰く、「芸術家にとって閑暇が労働であり、労働が 急速なのだ。」という。つまり芸術家は常に規則に従うことを拒絶し、自らが自らのための規則に生きることを本懐としているのである。世の中の潮流や流行は意に介さず、無頓着でいなければならない。社会や他人の支配に従うのではなく、その時の気分(そう、この気分が大事である)に従うのを第一にしなければならない。~

    こんなん聞いたらさらに気分で行動しちゃいますよ~。

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著者プロフィール

美術家、グラフィックデザイナー

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

横尾忠則の作品

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