- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532262624
作品紹介・あらすじ
「東ローマ皇帝の夢を南米の火山噴火が挫いた?」「ストラディバリウスを名器にしたのは寒冷な気候だった?」「ナポレオンやヒトラーの進撃を阻んだ大寒波の正体は?」…。氷河期から現代まで、気候が文明や歴史に与えた意外な影響を、40のエピソードで読み解く驚きの文明史。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/691729詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歴史的エピソードを取り上げて、気候変動が人類史に与えた影響という視点で解説している。ローマ帝国衰退の引き金となった民族大移動の時期に地球が寒冷化していたことなどは知っていたが、それ以外にもいくつもの寒冷期があり、ストラディバリウスや、北欧に普及した南米原産のジャガイモまで、人類に影響を与えていたことは興味深い。
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トピックス別に分かれている分、とても読みやすい。その反面、深堀が少なく消化不足な感じがあり、もう少し知りたい感が残るとこが多かった。プロローグでもあったように、自分で調べてと言うことだと納得しているが。やや尻窄み感があったのも、少し残念でした。
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変えてない例もあるのが良い、最終話は蛇足かな…
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話の広がりがすごく広い。地球公転軌道の離心率の10万年周期の変化を決める惑星間引力などの理論背景について、もう少し知りたい。
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先史時代から現代まで、40のトピックが入っているため、読みやすい反面、それぞれのトピックについては、上っ面を舐めただけの読後感は否めない。
でも、歴史が動いた要因について、学校で習ったものだけではなく、気象条件等他にもいろいろ考慮すべき要素があることを気づかせてくれる。本当に、物事は一面から眺めてそこに凝り固まるのではなく、多角的な視点で見ることが大事だと痛感させられる。
また、明日にでも起こるかもしれない火山の噴火、大雨による洪水等で、私たちの日常生活もあっけなく180℃変わってしまうという認識が必要なんだということも改めて教えてくれる。100%の安全安心なんてあり得ないことも。 -
歴史と気候変動の関連がこんなにあったとは!先史時代から現代まで、興味深い40話でした。これから起こりえる大噴火や小惑星、彗星の衝突による破局的な自然現象もさることながら、実は核の冬はすでに起こっていたこと、食料自給率上げなくちゃ本気でやばくね?的な話が衝撃でした。
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かつて似たような書名の本を手に取って挫折したことがあるが、そちらよりはだいぶ「文系」寄りで、(異常)気象を肴に人類の歩みをたどる内容は紛れもなく興味深い。ただ著者も自覚していることではあるが、短い文章を、地域もテーマもおかまいなく純粋な時系列順に並べたため、きわめて散漫になってしまっている。
雰囲気的なそれはどうでもいいのだが、脈絡と呼べるものがないため、事象が頭に入ってきにくいのには困った。くり返すが興味深く、かつ有意義な本であるだけに残念だった。
ただ、それでもなお読む価値も、手元に置いておく価値も、十二分にあるのは間違いない。
2015/3/9〜3/11読了 -
歴史に残る事件や戦争には大抵気候変動がかかわっている。その中でも火山の大噴火は長期にわたって寒冷化をもたらす。そしてそれはいつ起こるかわからない。温暖化対策が叫ばれてる今でもそちらのリスクを忘れてはならない。