人生越境ゲーム

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532353025

作品紹介・あらすじ

安保全学連=ブント、スタンフォード、霞ヶ関、中国、仮想空間、国際経済学界で七つの知的ベンチャーを試み、社会というゲームのルールに挑戦し続けてきた最先端の経済学者が明かす知の冒険録。

感想・レビュー・書評

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  • ■まず最初に、


     寄り道が人生を切り開いてくれる、
     といっても

     「思いっきり、華麗な寄り道(越境)」

     ではありますが(汗)、


     それでも

     「どんどん違う世界に足を伸ばしていいんだ」

     と教えてくれた一人が、
     経済学者の青木昌彦さん。


     【今日のお勧め本 人生越境ゲーム─私の履歴書】

      http://amazon.co.jp/o/ASIN/4532353025/2ndstagejp-22/ref=nosim



    ■青木さんは、

     この書籍の紹介文をそのまま引用すると、


     (ここから)
     -------------------------------------------------------


    安保全学連=ブント、スタンフォード、霞ヶ関、中国、
     仮想空間、国際経済学界で七つの知的ベンチャーを試み、

     社会というゲームのルールに挑戦し続けてきた
     最先端の経済学者が明かす知の冒険録。


    -------------------------------------------------------
     (ここまで)


    ということで、

     「あまりにも賢い世界過ぎて
      まったく参考にならないじゃないか!」

    とお叱りになる向きもあるかも
     しれませんが(笑)


     遠回りどころか、次々と越境し続ける
     青木さんの人生に学べる点は多いです。



    ■そしてお待ちかね(!?)

     ダメダメだったキャリアからでも
     大復活が可能、

     という事例も無数にあります。


     こういうものを大量ストックしておくと、

    勇気と元気とやる気が湧いてくるという
     ものです。(笑)



    ■メルマガでも過去、
     そんな事例をいくつも紹介してきました。


     <池田勇人の履歴にみるキャリア形成の一つのパターン>

     http://www.2nd-stage.jp/backnumber/ppf_full/2010/05/2441.html


    <組織を支えるトップ10とボトム10>

     http://www.2nd-stage.jp/backnumber/ppf_full/2010/07/2513.html


     <落第坊主の履歴書>

     http://www.2nd-stage.jp/backnumber/ppf_full/2010/08/2514.html


     <遠藤周作に学ぶ、落第坊主からの大逆転>

     http://www.2nd-stage.jp/backnumber/ppf_full/2010/08/2515.html



     ※実は故・遠藤周作氏も、


     【今日のお勧め本 奇跡の教室
                 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち】

      http://amazon.co.jp/o/ASIN/4093881634/2ndstagejp-22/ref=nosim


      の「エチ先生」の教えを受けて
      いたのだそうです。



    ■あと、

     何度もいろんなところで
     ご紹介してきましたが、


     【今日のお勧め本 男たちの履歴書】

      http://amazon.co.jp/o/ASIN/4087487377/2ndstagejp-22/ref=nosim


     この本に紹介されている登場人物の軌跡などからも、
     どれだけ力をもらったことか知れません。

  • 1995円購入2010-09-15

  • 【書誌情報】
    定価:本体1,900円+税
    発売日:2008年04月28日
    ISBN:978-4-532-35302-5
    上製/四六判/290ページ
    https://www.nikkeibook.com/item-detail/35302

    【目次】
    目次 [003-007]

    1 七つの知的ベンチャー 009
    2 学生運動 017
    3 三人の先輩 031
    4 「姫岡玲治」 038
    5 ヌーベルバーグ 046
    6 DNAはどこから 05
    7 幼年時代 061
    8 中学生時代 066
    9 高校生時代 070
    10 巣鴨拘置所と安保闘争 075
    11 ブント崩壊 082
    12 戦線逃亡 088
    13 近代経済学へ 094
    14 留学作戦 100
    15 ミネソタ大学へ 106
    16 ジョブ・マーケット 116
    17 セラ・ハウス 122
    18 対抗文化 130
    19 アメリカを去る日 138
    20 経済学に迷い 144
    21 閉ざされた中国を訪う 148
    22 東と西で企業を考える 153
    23 再び古巣へ 165
    24 スタンフォードを日本に 176
    25 比較制度分析に向けて 183
    26 霞が関へ 194
    27 独法の光と陰 201
    28 中国とかかわる 210
    29 環境問題でトヨタと 219
    30 社会のゲームと仮想研究所 231
    結 越境ゲームに挑戦して 246

    あとがき(二〇〇八年三月 スタンフォードにて 青木昌彦) [278-282]
    人名索引 [283-287]


    書棚から見る世の中1 越境する言葉の力――リービ英雄『英語で読む万葉集』 015
    書棚から見る世の中2 筆蝕の力――石川九楊『書――筆蝕の宇宙を読み解く』 044
    書棚から見る世の中3 出来事・歴史・ゲーム――フェルナン・ブローデル『歴史学の野心』 053
    書棚から見る世の中4 歴史を貫く共同意識――ボブ・ディラン『自伝』 114
    書棚から見る世の中5 思想の力――コルナイ・ヤーノシュ『コルナイ・ヤーノシュ自伝』 128
    書棚から見る世の中6 中空構造と個人――河合隼雄『神話と日本人の心』 163
    書棚から見る世の中7 市場と文化の共進化――松井彰彦『市場の中の女の子』 192
    書棚から見る世の中8 環境と経済――ジェフェリー・ヒール『はじめての環境経済学』 225
    書棚から見る世の中9 モデルとストーリー ――猪木武徳『文芸にあらわれた日本の近代』 251

    付録1 全学連情宣部編『安保斗争』(抄) [023-030]
    付録2 子供と育つ [173-175]
    付録3 環境親和で世界に生きる [227-230]
    付録4 《対談》社会科学は統合されていく(対談者:加藤創太) [253-277]

  • 青木昌彦教授といえばまず「比較制度分析」が第一に思い浮かぶが、それ以外にもRIETI設立や中国市場経済移行の研究、スタンフォード大の日本支部設立など様々な活躍をされていたと、この本を通じて知った。学生運動から始まり、知的な辺境に挑み続ける人生を垣間見ることができ、非常に面白かった。

  • 仮想研究所興味あるが敷居高そうだ。革命家時代や留置所の話などは引きこもりな私にはとても親近感が持てた。古典と新古典の仲裁というとこがポイントなのだろう。

  • 青木昌彦という一人の学者の人生がわかった。学者にもあらゆる種類がいるとは思うが、彼のように探究を深め、社会に常に向き合えていた人はそうはいないように感じる。

  • ある経済学者の自伝を読みました。非常に興味深い自伝でした。興味を持った点を整理すると、以下のようになります。第1に、この経済学者が、大学院進学前に読んだ本です。サミュエルソン「経済分析の基礎」、アロー「社会選択」、デブリュウ「価値の理論」の3冊です。上記の3冊に加えて、ヒックス「価値と資本」、ケインズ「一般理論」を加えたものが、大学院進学前にマスターすべき本だと思われていました。大学院進学前、僕も、「経済分析の基礎」、「価値の理論」、「価値と資本」を持っていました。ただし、マスターしていたわけではありません。また、現在では、この手の専門書を勉強する学部生はいないでしょう。その意味で、歴史的証言かもしれません。第2に、ミネソタ大学への留学を決めた動機です。この本では、ミネソタ大学の先生が、東大の客員教授であり、そして、この経済学者がアシスタントであったという人的関係だけではなく、ノーベル賞を受賞したハービッツ先生の下で、学びたかったそうです。僕の指導教授も、ハービッツ門下でした。残念ながら、僕には、ハービッツ先生の偉さが理解できません。ラッフォン・チロルを読んで、初めて、マーリスの偉大さを理解できた馬鹿者には、ハービッツ先生の偉さは未だに理解できません。これは、僕だけではなく、世間の評価の同様だと思います。その証拠として、マーリスが1996年、ハービッツは2007年受賞と年次が大幅に逆転しています。

  • 友人の勧めで。要再読

    ■人脈と書評、後半は参考になる。
    ■共同倫理的基礎の構築に向けて。
    ■比較制度とイデオロギーの対立、環境技術への先見。

    ○政策研究系のシンクタンクの要件
    ・研究員には省を超えて広く人材を世に求め、「産学民」の三位一体の研究体制とする。
    ・個々の研究員はそれぞれのイニシアティブと責任をもって行う研究に専念し、サポート・スタッフ(編集、ホームページ、カンファレンスサポート等)にはプロの人材を登用する。
    ・理事長職と所長職を分離し、所長は研究上の目利きとして研究者の人事権を握るが、研究体制の基本的方向性が間違っていれば理事長が所長をクビにする。所長の報酬はプロとしての市場価格に基づく年棒制とし、退職金は支払わない。

    ○研究の最新動向と政策とのリンクの方法

  • 青木教授の自伝。
    安保闘争から経済学者へ。理論の部分はよく追いきれないが、昔から勉強が好きな人で、色んな世界を越境してきたことがわかる。
    憧れ、尊敬はあるが、自分には不可能だなと思う。
    それは能力の差か?やるかやらないかだけの差か?
    ちなみに、来週4月7日に講演を聞きに行く。
    本買って、サインもらおうかな。。。

  • 日本経済新聞「エコノミストが選ぶ経済図書」2008年ベスト7位

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著者プロフィール

スタンフォード大学名誉教授。経済産業研究所(RIETI)所長などを歴任。著書に『比較制度分析に向けて』(NTT出版)他多数。2015年7月15日に逝去。本書には単独としての最後の論文が掲載。



「2016年 『比較制度分析のフロンティア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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