- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784534056818
感想・レビュー・書評
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ジョン・キムさんは韓国出身の作家です。
19歳のときに日本に留学され、日本および海外のさまざまな大学で教職や研究員を務められます。
現在はヨーロッパ各地や東京を拠点に執筆活動をされており、『媚びない人生』『「絶望」に声を与えよう。』など、多くの著書を発表されています。
【自分の人生の指揮権を持つ】
本書『心に従う勇者になれ』では、自分の人生の指揮権を自分が持ち、自由な人生を生きるための指針を、100個のメッセージに込めています。
世界各国を渡り歩いてきたキムさんが感じる、日本人特有の優しさ。
それゆえに、周りの期待や視線を優先しがちな日本人の傾向。
そんな私たちは、どのようにすれば"純度100パーセントの自分の人生"を手に入れられるのでしょうか。
思わず息をのむようなメッセージがたくさんありますが、私が特に感銘を受けた内容を厳選して紹介します。
"頭で生きる臆病者になるか、心に従う勇者になるか"
(※本書31項より)
私もよくメンターから「本当はどうなりたいの?」と問いかけられることが度々あります。
頭の中で言い訳を考えるか、自分の心の声に正直になれるか。
自由な人生を生きるには、心に従う勇者になれるかどうかが、大きなポイントのようです。
"つまり頭は、「考える」「過去に目を向ける」「時に自己防衛の言い訳を考える」ことを得意とする。
心は、「感じる」「今この瞬間に集中する」「嘘をつかない」ことを得意とする。
車酔いはいつだって、他人にハンドルを委ねた時に起こる"
(※本書3項より)
自分が車を運転しているときは平気でも、他人が運転すると車酔いをしてしまう方はいませんか。
キムさんは、人生も同じようなものだと例えています。
自分の意思、決断、行動、結果に対して責任を取れる、本当の意味での「自分の人生」を生きるには、人生の指揮権というハンドルを手放してはならないといいます。
もし不自由を感じているならば、それは人生のハンドルを他人に委ねているからかもしれません。
"野良猫であれ。
他人の歩調に合わせたり、社会的な評価を気にしすぎたりすると、つまずきやすくなる。
(中略)それが自分の人生を歩む目的になってはならない。
果たして猫は、自分が血統書付きかどうかを気にしているだろうか。"
(※本書82項より)
私たちがコミュニティに属している以上、他者との関係を無視するわけにはいきません。
ですが、自分の意思を押し込めて、周りの人から気に入られることだけを考えていては、とても自分の人生とは言えないとキムさんは警鐘を鳴らします。
自分の意思に正直で、野性味あふれる気高い野良猫のようであれ。
心を打たれる一言です。
私は本書を通じて、キムさんの考え方の一貫性をたくさん勉強しました。
最も強く感じたのは、自分の行動を選択するうえで、判断基準がとても明確であるということです。
本当の自分と向き合うきっかけになる、とても学びの多い一冊です。
繰り返し読んで、私自身の行動や事業活動に活かしてまいります。