- Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
- / ISBN・EAN: 9784544211023
感想・レビュー・書評
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「イメージの森のなかへ」シリーズ五冊目。
アンリ・ルソー(1844~1910)の絵の解説書ですね。
ルソーの絵は、学生時代に美術の教科書で観て、面白いくなんとなく引かれるものがありました。
この本は、ルソーの数々の作品を解説しています。
今までの、「イメージの森のなかへ」シリーズとは、少し趣が違うように感じました。
ルソーが税関の仕事の傍らで、独学で絵を描き続けた作家であり、その絵の中にルソーの詩人のような想いと夢が書き込まれていることに起因しているかもしれません。
ルソーの夢を、まるで読み解くようにルソーの絵をちりばめています。
利倉隆さんの解説は、いつも通りに語りかけるように、謎を問いかけるような口調なのですが、時には詩の調べのような夢みるリズムを帯びています。
ルソーの緑、とてもステキです。
利倉さんいわく「さわやかな緑のハーモニーが印象的です」
ルソーは自分の作品の評価をあまり気にしなかったとの事。
ルソーの夢を追いかける、この本の魅力ですね。
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喫茶店においてあって手に取る。いつも敷居が高いと感じる絵画が、優しい言葉で語られて、こういう本で見たらなんかいいなぁと思う。ルソーってこういう絵を描くんだって初めて知る私みたいなレベルの人、おススメ。
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もくじ:暗い葉かげをすべるもの、蛇使いの笛の音に、緑の楽園、密林のおどけもの、動物たちはどこにいる? 夢を生きるひと、ルソーはどんな人? 友だちの肖像、パリの街角パリの空、サッカーをする人びと、花の贈り物、カーニヴァルの帰り道、密林の不意打ち! ジプシーとやさしいけもの、夢の人生夢のかたち、描かれたサル
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見返し
その森は遠くから眺めると鬱蒼と茂っていて神秘的です。
でも一歩足を踏み入れればそこには新しい発見とはじめての感動が待っています。
それぞれの樹には異なるすがたが、葉の一枚一枚にも表情があります。
そして木陰には美の泉が湧き出ている・・・それがイメージの森です。
その森はどこからでも、誰でも入ることができます。
前もって準備も知識もいりません。
あなたは森に遊びにきたのですから。
そこにある絵を静かにみつめてください。
あとは物語が奥へ奥へと導いてくれます。
では、夢と謎と驚きがつまっているイメージの森のなかへ。 -
緑でぬりつぶされたキャンパス。濃密な世界を感じるルソーの絵が詩的な文章と一緒に楽しめる一冊。ルソー初心者にも!
熊本学園大学:チョコ -
アンリ・ルソーは早くから好きで、日本にある作品はかなり色々なところに足を運んで、実物を眼にしてきました。一番、思い出に残っているのは、長野県のハーモ美術館かな。
ルソーの特長は、なんと言っても、「私は絵を描くことが好きなんだ」という子どものような気持ちが感じられること。
小学校、中学校と美術の成績が悪かった私でも、絵を描くことは好きでした。人からの評価されるために、美術があるのではありません。自分を表現できる喜びをかみしめるために、美術の存在価値があると思います。
本書は、従来の素朴派的な文脈での解釈から一線を画し、ルソーの絵そのものと向き合う構成になっています。改めて言われると、緑という色がどれほどルソーにとって大きなものだったか、気付かされます。そして、美術にとっての個性の大切さも。これは自己表現の大切さに強く結びついているとも言えます。
自分を表現できる人は幸せ。そのことを本書から感じました。 -
赤瀬川原平さんのもよかったけど、こちらもとってもよかった。
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2010年5月15日
<Into the Forest of Imagination The Dreams of Rousseau>
ブックデザイン/森谷真弓(ワークスタジオ) -
画家アンリ・ルソーの作品をいくつか紹介。
絵の雰囲気で、画集というよりは絵本のようなかんじ。
(図書館本)