本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560042731
作品紹介・あらすじ
「近親相姦」という愛の極限の姿。「傲慢であるすべを知らないだけに、いっそう澄んだ目で世界をみつめる」ほとんど無教養で単純なひとりの男の生と死。透徹した古典的文体で描き上げたユルスナールの佳品三作。
感想・レビュー・書評
-
「姉アンナ…」だけ読んだ。
正直よく解らないけど惹かれる作品だった。
父親が城塞司令官で、母ヴァレンチーナと娘のアンナ、その弟ミゲルという家族が城砦に住んでいるという状況になぜか興味を掻き立てられた。
いくつもの部屋に通じる広いバルコニー。愛し合う姉と弟が向かった先は正反対でも、どちらもひとつの達成感を秘めて見えた。
アンナの肉体と精神が乖離したような後半生と、父親の晩年もまた対比のように感じられる。
誰もが寂寞感に覆われている。
幼いアンナとミゲルの髪が、本のページの上でもつれあう描写が好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示