- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560082317
作品紹介・あらすじ
分をわきまえた、つつましい日々の食卓。たまさかの、ちょっとした贅沢…。静かな感動が胸に染み入る東京物語。
感想・レビュー・書評
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たまかな暮し
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絶版になったのか、なかなか手に入らなくてようやく読めた。
良かったけど、期待が大きかったかなぁ。
なんとなくちょっと昔の話を連想してたのだけど、割合最近の時代なのね。
歳時記ややよいが着物を着るせいか。
悠三よりも啓吾がメインのお話だったら良かったなぁ。
でも、贅沢をせず愚痴を言わず、たまかなら暮らしという姿勢はとても良かった。 -
たまなか暮らし 素晴らしい!
おいしく食べるのは芸術だ。 -
2016/06/11 読了
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つつましやかなに、日々を大切に生きる暮らし。
ほのぼの憧れる!
欲にすぐ飲まれちゃうけれど、、 -
慎ましく質素な生活の中にも愛情のこもった美味しそうなものが食卓に並ぶ。
すり下ろしたわさびを乗せた焼き海苔や豚肉の味噌漬け。
何杯でもごはんがいけそうだな。
酒の肴、御飯のおかず、甘味まで美味しそうなものが次々と登場する。
悠三とやよいの食を語るやりとりもほのぼのしていて幸せそうだ。 -
分をわきまえた、つつましい日々の食卓。たまさかの、ちょっとした贅沢…。静かな感動が胸に染み入る東京物語。
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一箱古本市でタイトルに惹かれて購入。
「たまかな」って言葉を初めて知った。
身近な短編がたくさんあるなかで
毎回季節の料理や食べ物が出てきて
つつましくても幸せな日々が淡々と描かれている。
毎日を謙虚に丁寧に生きる理想のイメージがあった -
「たまか」とは「つつましい」という意味。
プライベートでは携帯を持たない悠三。
仕事がら和服姿の多いやよい。
世の中の動きからはどこかずれたところにいる二人だが、
贅沢はできないが、自分たちの身の丈にあった日々を暮らす。
そんな夫婦の「つつましい暮し」の物語。
悠三の仕事のはなし。
やよいの着物姿のはなし。
食事のはなし。
悠三の父親の話、やよいの母親の話。
歳時記から書き出した俳句の話。
この5つの話で構成される短編が26載っています。
いまどきめずらしく、和服をきこなす「やよい」にほれています。
仕事たいへんなのに給料安くて、ボーナスでないけど、やよいはそれでもいいって言ってくれてる。
料理はうまいし、おれの親父のことも気遣ってくれる、
本当にいい女房です。
まぁ、ちょっとやりくりしてお金ためたから、今度やよいと食事でも行こうかな。
贅沢はできないけれど、こんな毎日がいつまでも続くといいな~。
そういえば、今のこの気持ちをあらわすのにぴったりな俳句見つけたんだよね~。
ってなことを26回繰り返しています。
あまり変化のない小さなお話の繰り返しですが、
その変化のなさがこの作品の良いところ。
めまぐるしい現実からちょっと離れたところにいて、
それを良しとしているこの二人の生活が
ほほえましい。