キャッチャ-・イン・ザ・ライ

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560090008

感想・レビュー・書評

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  • 話の内容の前に、すごく文章に個性のある小説。村上春樹色がすごい、、原作で読んでみようと思う、、、

  • 主人公がとにかく世の中が気に入らなくて、何でもインチキ、誰でもインチキ、誰を好きかなんて、自分でもわからない、信頼できる大人なんていないって思ってる思春期の少年だし、ずっと彼の視点だったからあまり共感はできなかった
    ただ亡くなった弟がすごく好きだったって描写があったから、誰よりも優しかった弟が死んで、くだらない人間だけが生きてる世界なんて何の意味もないと思ってたのかも

    妹がそんな主人公の話に耳を傾けて逃げ出そうとする主人公を引き留めたのかな
    共感も同情もいらないからただ話を聞いてくれる相手って愛しく思えるよね

    ホールデン以外の視点からみたらホールデンはどんな人物に映るんだろう。

  • これを読んでる間はぬるま湯に浸かっているみたいな感覚だったよ、正直な話。あとホールデンの逆張り具合が痛すぎて体調悪くなりそうだった。自分は、そういう厨二病的な心のあり方を嫌ってるので(これはある意味自己嫌悪でもあるんだけど)

  • 周りのすべてがインチキに思えるけれど、妹のフィービーやスペンサー先生、アントリーニ先生など、理解者(心配してくれる人)がいるのがいい。
    ストーリーは取り留めがなく途中まではわりと退屈だが、家に戻るあたりから盛り上がってくる。最後の回転木馬のシーンはじーんとする。思春期から大人へ向かう(社会に順応する)兆し。希望が感じられる。

  • ・けっきょく、世の中のすべてが気に入らないのよ

    ・もしたとえ無実の人間の生命をじっさいに救ってまわっているとしてもさ、それがほんとにその人の命を救いたいからやっていることなのか、それともすげえ弁護士だとみんなに思われたくてやっていることなのか、自分でもだんだんわからなくなっちまうんじゃないかな。

    ・落ちていく人は、自分が底を打つのを感じることも、その音を聞くことも許されない。ただただ落ち続けるだけなんだ。

    ・『未成熟なるもののしるしとは、大義のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大義のために卑しく生きることを求めることだ』
    精神分析者ヴィルヘルム・シュテーケル

    ・なかんずく君は発見することになるだろう。人間のなす様々な行為を目にして混乱し、怯え、あるいは吐き気さえもよおしたのは、君一人ではないんだということをね。

    ・ありがたいことに、彼らのうちのあるものはそういう悩みについての記録をしっかりと残しているんだ。君はそういう人々から学ぶことができる
    ー それは美しくも互恵的な仕組みなんだよ。

    ・ねえ、さっき言ったことは本当?
    どこにも行っちゃったりしないってこと。

    映画ライ麦畑の反逆者を見た後に読んだから、作者の心情を感じた。
    素晴らしい本だった。

  • この小説に出てくる主人公、ホールデンの思考回路が、自身と重なる部分が多くあった。自分と似たような人間は昔からいて、ホールデンと同じように悩み続けなければいけないことを悟り、辛くなってしまった。
    彼の持つ「周囲への違和感からくる孤独」は一生払拭されないのだろう。サリンジャーの晩年は人里離れた場所で暮らしていたことを知り、また辛くなってしまった。
    ホールデンとよく似た人物も登場するが、彼は自分の信念を貫き通したまま自殺をしてしまった。では僕はこれからどのようにして生きるべきなのか。
    何度も読み返して考えていこうと思う。

    それから、村上春樹訳を読んだが、村上春樹の文体が良くも悪くも出過ぎている印象。白水社の野崎訳版も読んでみたいと思う。


    とにかく、なぜ後世に語り継がれる作品なのかは理解できた。読んで良かった。

  • 思春期特有の、社会に対して反抗心がある男の子の話。
    その時期の多感さというのは、その時期でしか味わえないものであると思う。
    妹の存在、亡くなった弟が純白の存在に思っているのも、大人になりかけの自分や綺麗ばかりでない社会と比べてのものであるのでしょう。
    最後らへんに先生と話をするシーンが好き。

    読む時期が自分の多感な時期と重なっていればなと思った本でした。

  • この作品の好きなところは、ホールデン・コールフィールド君が弟のアリーが亡くなった日に右ストレートで家中の窓ガラスを叩き割って自ら拳を砕いたお話と久々に実家の方に帰った時の妹のフィービーとの睦まじい時間を描いた部分のこの二つ。
    この二つのお話を読んでるとホールデン・コールフィールド君の妹弟想いの優しい一面と同時に、肉身のような人にじゃないと心を開けない部分を持ってるホールデンの姿が見えてくる。そこから社会で生き苦しんでいる姿が時々見え隠れして僕達は悲しくなる。
    ホールデン・コールフィールド君には妹のフィービー以外の生きている人間が必要なんだけど、ホールデンは色んな言い訳をして必要ないと言い張ってる
    、ように見える。それが惨めと思う人はいるけど、僕はそう思わない。
    ホールデン君はこの物語を書いた、それが立派に意味があることなんだと思う。僕もホールデン君のように生きれたら、半分でもいいから感情を文字で再現できたらと思う。
    キャチャー・インザライはそうやって一番下に揺り落とされた悩んでいる人たちを励ましてくれる素晴らしい本だといつ読んでもそう思う。

  • 面白かった。ホールデンの青年特有の青臭さ、穿った物の見方には共感できない部分の方が多かったけど、、
    自分がもっと歳をとったら、感じ方も変わってくるのかなぁ。

  • ◆読書記録1冊目
    ◆No.030
    何度目かの再読

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