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- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560096727
作品紹介・あらすじ
ベルリンに向かう列車、窓から殺人現場の見えるホテル、SMに魅せられた少女のいる人形店……華麗なる迷宮を彷徨う〈私〉の5日間。
感想・レビュー・書評
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フランスのある機関に属する私はある任務を帯びて
第二次大戦敗戦後のドイツをベルリンに向けて列車で移動する。
途中駅でホームに降りた後、車内に戻ってみると、
新聞で顔が隠れた男が私の席に座っていた。
男が新聞を下ろし、そこに見えた顔は私と瓜二つだった。
という導入で始まる小説。
廃墟の残るベルリンを舞台に、
人物・時間・場所・出来事といったものが曖昧で交錯する、
ロブ=グリエらしい作品だと思います。
そのため、私は最初から理解をあきらめて(笑)
単なる幻想的なロマン・ノワールとして読みました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新装版。
まさかこれが復刊されるとは思ってもみなかった。人生、何が起こるか解らない。
難解だと言われることが多いヌーヴォー・ロマンの中では、流石に気軽に楽しめる……とまでは言わないが、とっつきやすい内容だとは思う。ハチャメチャで楽しい。惜しいのはこれが比較的安価なUブックスで復刊されなかったことか……。
読んでいてふと思ったのだが、カズオ・イシグロの『充たされざる者』は、大体、カフカ的な観点で紹介されることが多いけれど、ヌーヴォー・ロマン的な読み解き方も出来るんじゃないだろうか。
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