- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562032105
感想・レビュー・書評
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「木曽の旅人」を読むついでに「岡本綺堂伝奇小説集」全3巻を手にした。その「木曽の旅人」が収録されている2巻目。
読みやすい長さの鬼談が13話あるうち、巻末の2話「百物語」と「妖婆」が自分の好みには合っていた。
収録された話の初出は「木曽の旅人」が一番古くて明治30年。最も新しい「海亀」が昭和9年。侍の出てくるような話はさすがに時代劇のように受け止められるが、明治以降の話は風俗からは古さを感じるものの、話の内容としては現代の怪談と思って読んでも自然である。
怪奇現象と対峙するとき、この当時の人々の方がむしろ現代の我々よりも、「迷信」ということを意識しているような印象を受けた。 -
"怪談集"という名称が実にふさわしく、じわじわと背筋がうすら寒くなるような静かな恐怖が、格調高い文章から伝播してくる。
まさに現代怪談の嚆矢とも言うべき作品集で、同様の形式を取っている他の凡百の書籍とは一段品格が異なる。 -
なにはともあれ、夏は綺堂。
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以前読んだ、白髪鬼という短編集と内容が重なっていましたが、再読しても尚面白いのは、流石、岡本綺堂さん。
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先に其の三を読む。
無惨物がないので助かった。「木曽の旅人」「白髪鬼」「妖婆」が好み。 -
木曽の旅人が入ってた。
静かに淡々と語られる怪談集。
幽霊話(鬼談)ではないらしい。 -
白髪鬼―岡本綺堂怪談集 (光文社時代小説文庫)と同内容
目次
こま犬
水鬼
停車場の少女
木曽の旅人
西瓜
鴛鴦鏡
鐘ヶ淵
指輪一つ
白髪鬼
離魂病
海亀
百物語
妖婆
解説は加門七海 -
津原泰水の流れでなんとなく読み始めたんですが、面白いです。怪談って、自分の中に期待するオチがすでにあって、そこが(理不尽にも)成立していく過程が楽しい読み物なんだという認識をしたら途端に読むのが面白くなってきました。昔は訳がわからなくて苦手だったんですけどね(^-^;)。