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- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569537085
作品紹介・あらすじ
カニ道楽なら知っておきたい35話 カニのはさみは何を切る?カニみその正体は?知られているだけで6000種以上の仲間たち、その形態、繁殖、味覚…。本物の「カニ通」になれる本。
感想・レビュー・書評
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カニ研究者、というよりは人よりちょっとだけカニに詳しい人による雑学集ですらないエッセイ集。
わからないものをわからないと言えるのは研究者として正しい姿ではあるのだが、本書ではその探求姿勢どころか仮説思考すら失っているようにさえ見える。
サワガニの色の違いが遺伝によるものなのかは、"実験が大変なので"わからない。
カニの甲面の多様性は"不思議としかいいようがない"。
オウギガニの指の馬蹄形がどの程度役に立っているかは"イマイチはっきりしない"。
左右のはさみの大きさが違うオウギガニ類やケブカガニ類は"経験からいえば"右のはさみが大きいカニが"多いような気がする"。
カクベンケイガニの聴毛は、いわくありげな構造であるが、本当の機能はよくわかっていない。
ヒメシオマネキの再生したはさみには歯がなくなるが、"今もって謎のままである"。
筆者も専門分野においてならばその研究内容を真摯に語れるのかもしれないが、本書としては、わかっていないことがわかるということ以上に得られるものは少ない。
国立科学博物館の研究者とはいえ、面白い本が書けるとは限らない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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