「やさしさ」と「冷たさ」の心理 自分の成長に“大切な人"を間違えるな (PHP文庫)
- PHP研究所 (1993年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569565934
感想・レビュー・書評
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★3.5
専門的な言葉も出てきて、少し難しいと思うところもあった
反動形成という言葉を初めて知った
相手を嫌いだという感情を抑圧することで、逆の対応をしてしまう
なんとなくわかる気がした。
自分にも少し当てはまるところもあった。
子供の構ってとほっといての時期があって、自立していくというのは大切なことだと思った詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自信のない人は、
小さい頃から、
いろいろなかたちで心理的に操作されてきた。
あなたをおだてることで操作することもあれば、あなたに罪の意識を持たせることで操作することもある。
自分の周囲にいた人が自分に対してどう反応したかというだけのことで、自分のイメージができあがってくるのである。
「自分がこうしたら、周囲はこう反応してほしい」ということの多い人が、甘えた人ということである。
簡単に言えばわがまま。
自分ではなく他人への要求が多い人。
十分に愛された者は、周囲を信頼し自分を信頼することができる。
十分に愛された者、甘えの欲求を満たされた者は、自分を信頼し独り立ちできる。
周囲の自分に対する反応に、自分の感情が左右されることはない。
虚栄心の強い人というのは、一人では何もできない。
一人で何かをしているのではつまらないのである。一人で泳いでいても面白くない。
一人で湖をながめていてもつまらない。
一人で森を散歩していても気がめいる。
それはちょうど小さい子供が何をするのにも母親と一緒でないとつまらない、というのと同じことなのである。
利己主義者は、生きることが楽しめない。
その人といて、その人といることを楽しむというより、その人が自分に何をしてくれるかということばかりになってしまう。
利己主義者というのが情緒的に未成熟だというのは、こういうことである。
男性不信になり、投げやりになる女性は、やはり依存性の強い女性であろう。
「男なんて結局、みんな私の肉体を求めてくるだけだ」と不信になる。
そして、そこから抜け出そうする意志も持てない。
自分は愛されるに価する存在であると感じられるか、自分は愛されるに価しないと感じてしまうかは、本人の一生の幸不幸を支配する。
自分に自信がないということは
ありのままの自分が他人に愛されるに
価しないと感じているとも言える。
つまり自信を奪われ続け、取り戻そうと奮起できないほどに淘汰されると...。
You have a right to be here.
人間は自分に自信がないからこそ、ついつい虚勢を張ってしまうのである。
自信のない人が自信を持とうとする時によく失敗するのは、心の底の感じ方をそのままにしておいて、自信を持とうとするからである。
心の健康な人は、相手が自分にとってどんなに大切になってきても、その人なしでは生きていかれない、というようにはならない。
その人は自分にとって大切である。
その人と一緒にいる時間を大切にしようとする。
相手の好意を確認し続けることは、
相手を信頼せず傷つけることだということに、不安な人は気がついていない。
暗黙のうちに相手の愛情を要求する人
利己的で操作性のあるナルシシストとも言える。
「自分が相手を好きなのだから、相手も自分を好きなのは当り前だと考えるのはおかしい、それはナルシシストである」
「らしさ」にとらわれず、自分を確立すること
嫌われる人というのは、心の底で自信がないのに自信のある「ふり」をする人だと言われる。
一口で言えば、虚勢を張って生きている人であろう。
〝表面が立派な人〟ほど他人の心を破壊する
やりたい事をやる自分を許す
この世の中に、美しい音がないわけではない、美しい景色がないわけではない、ただそれを味わう心がないだけである。
その心の可能性は、すべての人にあった。その可能性を実現した人と、しない人との違いである。 -
p138
自分が楽しむことは、決して人を傷つけない。人間は楽しんでもいい。ただ、小さい頃「楽しむな」「仕事をしろ」というメッセージをあまりにも受けたので、人によっては楽しむことに罪の意識を感じる。
自分が思っていることと違うことを、相手の要求のままにやることで、ねじれが生じておかしくなるということらしい。大人になって、癇癪を起こすわけにはいかないから、不機嫌になる態度で代替したりする。なぜそうするかというと、相手の要求を飲まないと、相手との関係が壊れるとか、そういう不安があるから。その不安は、子供の頃などに、ありのままを受け入れてもらえなかったという体験があるから、自らを繕おうとするから。主に、親との関係が良くなかったということがある。
自分の場合は、親が原因のところもあるかなとは思いますが、小学校・中学校の生活が酷かったせいでしょうね。就職して仕事をするようになって、いくらか自信を付けてきて、不安は払拭したと思ったんですが、根っこには不安はやはり居座っていて、自分の中のねじれは未だに解消していないように思います。
断るべきは断るとか、違うものは違うと言うとか、自分にウソを付かないこと。その積み重ねが、自身を成長させ、過去のトラウマから抜け出せる手段なのかなと思いました。 -
副題通りの本。様々な種類の悪意ある人が、特徴や行動、その人たちの心の葛藤とともに紹介されている。
人生が悪化し始めたら人間関係が悪くなっている場合があるという言葉を他書で見て、参考に。現在の自分の周りにこのような人はいないか、その人たちと今後どうすべきかを考えるのに役立つと思う。また、自分がこのようなタイプの人間に当てはまっていないか、このような人と同じ心の葛藤がないかを確認し、自分を変えるために使う方法も良いと思う。
人間関係に困った時や、うまくいかないなと思った時、自分の人間性を確認したい時におすすめしたい。
不快感情を相手に持たせることによって自分の思い通りの結果を相手に求める。また自分が否定される答えを相手から引き出す事で自分を守っている。喧嘩別ればかりするカップルの例えが一番わかりやすかった。別れたくないのに試す事ばかり言い、喧嘩し、別れず、それを繰り返す。しかし試す方が悪いのではなく試されて付き合う方もなんらかの心の歪みを持っているという事は驚き。
自己肯定感が低いので自分を否定する人に近づき、自分を傷つける事で自分を正当化または守っている。お金がない人がお金のある性格の悪い人と一緒にいて「お金のない人は」と馬鹿にする。自分に自信がないので内心と逆のことをしてしまい、自分を傷つけ守っている。
自分に自信がない人は、一緒にいてその部分を刺激されない人といるべき。本当の自信ある人と付き合うこと。虚勢を張っている人と見分けがつかないこともあるが、虚勢の人とは付き合わないこと。
好きより大切にしたいが成熟した考え方。
依存心があると現実を歪めて解釈する。周囲が嫌っている(いなくなって欲しい)と思っていることに気づき、自分も嫌われていると気づきたくないと思っていることを知ること。そして自分を軽んじて嘲笑っている奴らから離れること。奴らは自分の欲求を満たしたいだけ。一度の人生を無駄にしてはいけない。
性格が良い人は、素直な人である。捻くれていない人である。強い劣等感がない人である。そんな人はたくさんいる。
なぜ人は愛してくれる人からは簡単に離れられるのに、愛してくれない人には異常なほど執着してしまうのだろうか。 -
自分の弱さに気づいた(感づいた)人に操作されていた自分。それに気づくことで解放されるし連鎖も断ち切れる・・・ということを伝えたいんだと思った。
で、気づいていない人たちに向けての本だからか、妙に命令調で、「気づけ」「なんでわからないんだ」と押しつけられている気持ちになってしまった。言ってることはわかるし、そうだと思う。でも、なんだか読むのに時間がかかったのは、そのせいかな。 -
生まれもっての環境が大きく個人の心理状態に左右する。それに自我意識のない人々は気づいていない、負のループというお話。
単純な対立論として読むのではなく、お互いの性質が自分には混ざり混んでいることを意識して読むほうがためになると感じた。
二元論的で少し怖い。弱っている時に読むと危ういかも。心理系の本は一歩踏み込むと宗教的なにおいがして、抵抗がある自分にとっては怖いなぁと。
最後の方は自分にとっては現実から少し離れてしまったように感じた。 -
読んでてよかったと思える本。
自分の過去の経験をいろいろと考えさせられ、自分を見つめなおす機会を得ることが出来ました。 -
この本に出会ってから自分が物凄く変わった。最初はこの本が自分の理想像だった。それがだんだんと本当の自分に近づいていって、最終的に自分のものになった。この本に出会っていなかったら自分の考え方の幅は今でも狭かったかもしれない。
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H16.10.3と書いてあります。
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とても大切なことを語っているとは思うが、
抽象的なので、いまいちピンとこないことも・・・
メインタイトルよりも、サブタイトル通りの著作。 -
自分の加藤諦三デビュー本。毒親や身近に居て自分を苦しめた人間の正体がわかりはじめた本。
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人に依存してしまいがちな人が、
自分の気持ちを相手に受け止めて欲しいが為に
暴走してしまいそうな時に読むといい本かも?
私自身も
自分のことを言われているのかと
思うところがたくさんあり、
自分を冷静に見つめ直すことができました。
でも、解決法はあまり書いてないかな。。
結局、
相手に何かを求めるのではなく
ありのままの自分を受け入れ、
自分のことを好きになり
ひとりで何かをしている時間を
楽しく過ごせる自分になりましょう
ってことだと思うんだけど、
それってなかなか難しい。。 -
作者の経験に基づいて書かれ、よく的を射ている良書。
自分の身体的、知的な弱点を受け入れ、相手に対して恥ずかしいと感じない関係を持つ。そのような関係においてこそ、人は精神的に解放され、心理的に成長できる。
生きることを苦痛と感じず、自然に、解放されて、享受できるようになるヒントはちりばめられている。同時に、自身と他人の思考の背景が分かるので、自己や自身と親しい他人のチェックシートとして活用することが出来る。
必要な部分だけでも、一度目を通すことをお勧めする。 -
わかりやすいし、ためになるけど、
この方のクセのある文体が自分には合わないかも。
何冊か読んだ事あるけど、読んでいくうちにやはり、
なんか、根本的に、クラいし人のウラ読みし過ぎ?
それが仕事なんだろうけれども。 -
『自己を軽蔑する人間は高慢な人間にもっとも近い。』(p.70)
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自分の人間関係の疑問のほとんどが解けた本でした。
私も、この本を読んで、30歳前後の時の自分の周りの人々との関係が、いかに心理的に不健康で、表面だけの機能集団だったかが解りました。
そんな環境の中で、ありのままの自分を出せず、不当に自己無価値観を植え付けられて過ごしていたのだということ改めて知らされ、まさにメカラウロコでした。
本書は、「付き合うべき人」と「付き合ってはいけない人」についてそのメンタリティや言動をハッキリと指摘しており、筆者の発信するメッセージもまた気持ちが良いほど直接的です。
「嫌われるのを恐れるより、相手を捨ててみろ」
「あなたの弱さを見抜いた人が、あなたをどのように操作してきたのか」
「付き合う人を間違えると自信はできない」
「愛してくれなかった人の犠牲になんかなるな」
など。
今の自分の人間関係について、妙な窮屈感があると感じていたり、疲れを感じていたり、「役に立たないと認めてもらえない」という脅迫観念を抱えている人。
そういった人間関係にに疑問を感じていたり、悩んでいたりする人。
或いは、かつて悩んだことがある人。
そんな人には、是非一読を勧めます。
私も、読了したその日から「付き合うべきでない人」に対する見方や接し方が変わりました。
読了後も、人間関係に迷った時などに時々読み返している本です。 -
「甘えの心理」について。自分の欲しいもの、欲しい言葉のために道徳観を振りかざす人ってのはたしかにいるもの。傍に居て欲しいのはその人ではなくて、自分の欲しい言葉、反応をしてくれる人、というような人間関係は少なくないと思う。自分自身も含めて「それって甘えているんじゃないの?」という人の言動について考えさせられた。
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ハイ、これも再読。
うだうだと結論がナイと言われやすい加藤先生ですが、
これは素晴らしい本だと私は思いまっす。
劣等感〜
カテゴリー〜
そんなもの捨ててみましょ〜
あぁー、林檎の歌詞なんてうましw -
人間関係につまずいたときに、何度か読んでは自分の状況をあてはめ自己分析に活用した本。
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この著者はなんか好きになれない。
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難しい言葉が少なくて読み易かったです。周りの人も、もちろん自分も多くが当てはまり過ぎて、いろいろ考えるきっかけになった。
普段の思考の一枚内側を提示してくれていると思う。 -
親子関係にも使えるし、新たな自分発見にも使えるんじゃないでしょうか。部分的に極論になってたり決め付け気味なのは仕様です。適度に客観視しながら読むのが良いでしょう。
私のように他人の前ではいい人になろうとしたり、無意味に他人の機嫌を損ねないようにしたり、常に気を遣い続けて疲れちゃうようなヤツは、どうしてそういう風になってしまったか分かったような気になるから読んでみるといい(分かった気になるので十分だと思う。だって自分の内面のことだしね。誰にも迷惑かけないし)。それが原因でストレスや自己嫌悪を引き出してる人にのみ有効。必要ない人には必要ない本。 -
なぜか劣等感に悩まされたり、いわれなき罪悪感に苦しむ人がいる。その心の底に隠された心理は何か。本書は、不機嫌の要因になっている「やさしさ」を求める心理をわかりやすく分析すると共に、つき合うべき「やさしい人」と、離れるべき「心の冷たい人」の見分け方をアドバイスする。不機嫌な状態から脱却し、心理的に自立し、自信をもって生きるためのヒント。
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自分探しの一番初めに読んだ本。この本を読んで自分の心の中の絡まった糸が少しずつ解けはじめた。
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未読
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少しは解る。