- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569767567
作品紹介・あらすじ
貧乏神、福の神、疫病神……。人間の姿をした神様があなたの側に!? 八百万の神々とのささやかな関わりと小さな奇跡を描いた連作短篇集。
感想・レビュー・書評
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神無月、今月出雲大社には日本中の
神々が集まるという。
なので、神様が居なくなる月、神無月
(カミナシヅキ)が神無月になったと言われているらしい。逆に、出雲地方では神在月
(カミアリヅキ)と呼ばれているという。
この国、日本には八百万(ヤオヨロズ)の神がいるという。八百万とは数のことではなく、とにかく沢山の神様のことを指す。
十月、今頃八百万の神々は神迎の道を
通り、出雲大社にて大国主大神の元に
執り行われる、神在祭に出席し縁結びの
相談でもしているのだろうか?
独身の皆様方にとっては、「はぁ?何それ?勝手に決めないでよ!」と言いたくなる方もいるかも知れない。
この本、今まで書いたことは神様についての参考に過ぎない。本に登場する神々は、出雲へは行かず留守番組の神様が
多いと思う。恵比寿様、大黒天 、荒神
伊勢神宮の天照大御神も出席しない。
目次は――幸せな死神
貧乏神の災難
疫病神が微笑む
動かない道祖神
ひとりの九十九神
福の神の幸せ
六話ある
死神なんて、絶対お目にかかりたくないが、この本の死神は切ない・・・・
道祖神のお話は孤独感を覚えてしまう。
ひと所にじっとしていて、皆を見守る。
気に入ったお話は九十九神。
竃で炊く木の蓋のお釜がでてくる。
このお話が面白く、最後は優しくて
嬉しくて・・・・
ちなみに、神々のことを調べていて知ったこと、屋敷神、竃神もいるという。
八咫烏(ヤタガラス)も神らしい。迷いを正しい方向へ導くと、道祖神のお話の中で
少しだけ登場する。
八百万の神というのだから、私が初めましてと挨拶をしそうになる神様方は沢山
いるようだ。
2023、10、15 読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人間の目からみると
不幸に思えることも
実はそうでは無かったり
人間より人間臭い
神様たちが 本当に人間のことを
考えてくれてる姿に
じーーんときてしまいます
心温まる話なので
心がささくれた時
疲れたときの気分転換に どうぞ -
日本には沢山神様がいるなとしみじみ思う。これまで抱いていた神様の印象が大きく変わって面白かった。
特に、貧乏神・疫病神は名前だけだと損なイメージ持っていたけど、むしろ優しいと感じたし、福の神は損なお役目を引き受けてくれてることに、切なくなった。
どの神様も優しくて、人間が好きで、生きる力を信じてくれてるから、そっと人を助けてくれてる。
なかでも死神の話が一番好き。避けたい神ランキングの上位に入っていそうだけど、こんな死神に最後を見届けられたら幸せだなと思った。
続編はどんな神様に会えるのかな。楽しみだ。 -
☆3.8
色々な神様にまつわる連作短篇集。とても優しいお話で、心がポカポカ温まりました❁⃘*.゚
神様は人間にとって身近な存在で、その姿形は見えなくてもずっと見守っていてくれているのかなぁと思いました。
小路幸也さんの作品は「東京バンドワゴンシリーズ」しか読んだことがなかったのですが、他の作品も読んでみようと思います! -
八百万の神さまたちの短編集。
人の隣に在る優しい神さまたちにほっこりした。
貧乏神や疫病神など、嫌なイメージがある神さまの存在理由は意外だった。
そういう考え方もできるのか。それって素敵だなぁ。
身近に神さまがいると思うとちょっと楽しい気持ちになる。
登場人物たちがみんな優しくて癒されるお話でした。 -
題名から面白い。八百万の神さまとは意外に聞かないワードでは。9の神様が出てくるけど一つとして同じパターンでないので、短いけど完成形の話です。話を聞いていた大庭さんが貧乏神だったのは展開が良かった、出番のない福の神とか、最後に女性の福の神も出て来るのか。九十九神さまがお茶目でお釜という存知で、一度消えるけど電子ジャーに生まれ変わる登場するとか求めてる話です。2も買ってあるので、また読めるのが嬉しい、今度は何神様が出て来るのかな、死神の幸夫さんも出るだろうな
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いろんな神様にまつわる短編集。
神様は世界中にいると思うけど、やっぱり日本の神様がいい。
そこにいるからそう感じるだけなのかもしれないけども、八百万の神様に見守られている感があって、最後にはなんだか温かく感じた。
福の神の話が切なくて、こういう人いるよなぁ、すごく素敵なんだけどな、神なんだよなって、分かっているよと伝えたくなった。 -
絶対的な信仰対象でも、善悪を裁くものでもなく、こんな風に日常生活のあらゆるものに宿る八百万の神様とまるで共存しているかのような文化、いいよなって改めて思う。
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2014年7月PHP研究所刊。書き下ろし:御蒔け・迷う山の神を追加して、2017年9月PHP文芸文庫から刊行。幸せな死神、貧乏神の災難、疫病神が微笑む、動かない道祖神、ひとりの九十九神、福の神の幸せ、御蒔け・迷う山の神、の7つの連載短編。人間界にいる神様のお話。いずれもありがちな展開で、それほどでもなかったが、疫病神の話は面白かった。
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人間たちの世界で暮らす日本の八百万の神々の話。
死神、貧乏神、九十九神などの話が7つおさめられているが、それぞれ40ページぐらいずつなのでボリューム不足。
そのせいで、感動を狙ってきているのだが、薄っぺらい。
そもそも物語が陳腐というか、物語にするほどの話じゃないというか……。
文章も読みづらい。
話の流れをぶった切るように必要のない科学的な説明が挟まれたり、面白いと思っているのか疑いたくなるようなギャグ要素があったりする。
致命的に訳がわからないというわけではないのだが、「なんか会話のテンポがずれているよなあ」と思わせる人を相手にしている感じ。
それでいて文章に起伏がない。
「こんなことがあって、こうなってこうなりました」という小学生のような文章。
地の文章が話し言葉なのに説明口調になることが多いのも違和感。誰に話しかけているのか突っ込みたくなる。