- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569801384
感想・レビュー・書評
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2011年の単行本デビュー作。
感染症のアウトブレイクを描いたマンガとして、大変よくできている。
やはり感染症のアウトブレイク/パンデミックを描いた『リウーを待ちながら』の、プロトタイプともいうべき作品。
『リウーを待ちながら』と比べると、絵柄が生硬であるなど、やや未熟ではある。それでも「習作」という印象はなく、これはこれで十分に完成されている。
東京湾岸の架空の街「潮浦地区」を舞台に、ハンタウイルスのアウトブレイクを描いている。
地区は感染拡大を防ぐべく封鎖され、そこから「脱走」しようとすると逮捕されてしまう……などという描写が怖い。
「クラスター」「エアロゾル化」など、今回のコロナ禍でマスコミ上に飛び交っている用語が頻出する。本作をコロナ前に読んだら絵空事に思えただろうが、いま読むと怖いくらいリアルである。
ヒロインの女医・鈴鳴をはじめとしたキャラも立っているし、演出もうまい。歌舞伎の見得のようにビシっと決まったコマが随所にあるし、心に残るセリフも多い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1時間もかからずにで読了。パンデミックものとしては、少々物足りなく感じましたが、もしこの漫画の情報量を文字だけで表現していたら絶対こんな短時間に読みきれるはずも無く、漫画家の注ぎ込んだ力を思うと彼らも大変だなと思いました。
小説や映画ほどのインパクトを感じなかったのは、ウイルスを封じ込める機関がほとんど出てこない所為かな。悪くは無いけどもう少し長い時間、物語にのめり込みたかったというのが私の感想です。でも、漫画を支える多くの読者にはそこが良いのかもしれないですね。 -
"ウィルスのパンデミックを描いたマンガ。科学的知識に裏付けられたサスペンス系のものを描いた朱戸アオさんの作品は本作で私は2作目になる。こちらの方が先に世に送り出された作品。
面白い。" -
若干ロングセラーの「エマージェンシー」より面白いかもしれない。
画力と描写が追いついてないけど。
もっと掘り下げてもっかい描いてみてほしいかも。
全然他人事じゃない内容なとこがいいのよねー。
こういうパニックホラーは。