ウェブとはすなわち現実世界の未来図である (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
3.74
  • (22)
  • (44)
  • (38)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 364
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569816715

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これまでのインターネットの歩みがうまくまとめられていた。最後の章は、何度も読み返したい。

  • SNSなどの台頭により人間と人間がウェブ上でつながることが一般化した。シェア、オープンといったウェブ上での概念がリアル社会にも持ち込まれる。これを著者は「社会はウェブをコピーする」という。ますますリアルタイム化が加速され、人間の行動に沿った情報処理がおこなわれるようになる。社会がウェブを追いかける時代だ。断片化されたコンテンツに意味を持たせる役割(キュレーター、編集者)が重要になり、さらには体験を売るという発想が重要になるとの指摘はわかりやすい。より人間を知ろうとした人間が、成功できるWEBサービスを開発できるのではないか。

  • これから世界はどのように変化していくのか、そしてどのように対応していったらいいのかいろいろ考えさせられた。
    ふむふむ箇所は以下
    ・キュレーターやプロの編集者という役割がこれからますます重要になる。
    ・人間力をプログラムで拾い上げるインタレストグラフ
    ・次の勝者は多くをつなげてしまった人になる。
     等々数多い

    非常に示唆に富んだいい本だと思う。




  • WIREDのこばへん編集長の新刊。「社会はウェブをコピーする」、今日の常識は明日の非常識。

  • フリー、シェア、メイカーズなどを読んでない人はこの本を手掛かりに読んでいけばいいでしょうし、それらの書籍を既読の方にかんしてはこの本を手に取る必要はないでしょう

  • 関係企業やグループを一つの土台にのせてビジネス展開していくプラットフォーム。いまやプラットフォームを持つ者が商流の上位に君臨する。検索ならグーグル。スマホやタブレットならアップルやグーグル。SNSならフェイスブックやツイッター。通販ならアマゾン・・・・。いずれのプラットフォームもアメリカ企業が制圧している。日本企業は大きく出遅れ後塵を拝すことに。本書では躓きの要因が縷々鋭く指摘されている。オンライン書店であったアマゾンはいまやあらゆる商品を届け百貨店、コンビニ、電機店と競合し打ち勝ってきている。ネットワーク効果により最も使われているサービスが最も大きな市場となることを実証している。責任回避の二番煎じに大勝はない。真似っこからの脱皮が求められている。

  • もうタイトルだけで引き込まれる。
    「ウェブとはすなわち現実世界の未来図である 」

    すなわち、今のウェブを俯瞰することで、これからのリアルがどうなるか、おおよそのところを知ることができるかも!という事。
    Webに関わらず、全ての技術は我々の生活や行動様式を変える可能性はあるのだろうけど、この指摘は興味深い。
    シェア、個人評価の流出、修正前提のものの考え方。
    恐らく我々の美意識までもWebは変えていくのではないか。
    文書も巧みで読了は爽やかだ。

  • ウェブの世界がリアルになるというストーリーだが、ある程度理解はできる。しかし、まだまだこの考え方はストーリーとして美しく説明できる現象ではない、と思う。しかし、著者の見識の広さ、最先端のウェブへの造詣の深さは脱帽します。私たちがこれらの情報から何を得、何を創造していくかですね。

  • Web2.0からの潮流を探る一冊。著者は日本版ワイアードの創設者。

    セマンテックウェブと呼ばれ、フォークソノミーやタギングといった技術によって実現されたデータのメタ認識が、RSSや今日 で言うビッグデータへ繋がっていくという解説箇所が面白く、タイトルに繋がる部分 だと感じた。

    後半は、こうしたインターネットの位置づけの変容を経て、それが一体どのような社会的課題の解決に向けられるべきか、あるいはどのような技術領域に応用されていくかという展望が展開される。そこはちょっと お説教くさいようにも感じたけれど、花が 咲いても実を結ばなければイミねーもんなー、という実直な思いを見た気がした。

  • 「ワイアード」などを立ち上げた著者は、以前からのこの分野での第一人者といえる。
    長くこの世界に関わってきた人だからこそいえるこの主張は、斬新でした。
    これまで、ウェブの世界と現実は、ちょっと壁があるような気がしていましたが、徐々にお互いが影響し合っている。その変化をどう感じるかが、今後のポイントになるのではないだろうか。


    コンセプト=「社会はウェブをコピーする」
          人間同士が接続されたことで、ウェブを介した行動様式や価値観が少しずつ広がり、それとは異なる価値を持つ社会に敷衍されていくという意味
    「オープン」と「シェア」

    日本の会社組織が新たなビジネスモデルを打ち出せない理由
    ①ディテールを愛しすぎてしまうこと
    ②思考停止:上司説得型マーケティング
    ③俊敏さに欠ける

    オープン化の進むウェブ社会では、周囲の人の力を素直に借りることがポイント
    そのときは、自分の専門は何だったのかという立ち位置、核をしっかり持つこと

    デザイン力の必要性
    目的を決め、その背景にある思想やテクノロジーを理解し、結合する。そして、ビジネスモデルを構築し、人の導線設計、共創の促進、インターフェイスからユーザー体験までもを含んだ、人間中心主義の大きなデザイン

    7つの視座
    ①失敗をしよう。失敗を許そう
    ②新しい「希少」を探せ
    ③違うものをくっつけろ
    ④検索できないものをみつけよう
    ⑤素敵に周りの人の力を借りよう
    ⑥アイデアはバージョンアップさせよう
    ⑦ウェブのリアリティを獲得しよう

    <この本から得られた気づきとアクション>
    ・こういう視点でネットの世界を見るのは面白い。
    ・次はどんなサービスが流行るのか、それが現実世界にどう影響していくのか、見極めたい

    <目次>
    第1章 ウェブ2.0以降の世界はこう変わった
    第2章 「シェア」が生み出す新しい資本主義
    第3章 なぜ日本企業は「オープン」に対応できないのか
    第4章 「ウェブをコピーした社会」が向かう未来
    第5章 常識の通じない時代を生き抜く「7つの視座」

全37件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1965年長野県生まれ。株式会社インフォバーン代表取締役CEO。
1994年、雑誌『ワイアード』日本版を創刊。1998年、インフォバーン設立。月刊『サイゾー』を創刊。ブログ黎明期から著名人ブログのプロデュースに携わり、眞鍋かをりを筆頭にブログ出版の先鞭をつけた。また、数多くのウェブサービスを立ち上げ、IT業界の仕掛け人として知られる。2007年、全米で著名なブログメディア「ギズモード」の日本版を立ち上げる。
著書に『新世紀メディア論』(2009年4月/バジリコ)がある。

「2010年 『【電子書籍版】デジタルコンテンツをめぐる現状報告』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小林弘人の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×