面白くて眠れなくなる社会学

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569821559

感想・レビュー・書評

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  •  扇情的なタイトル名はシリーズの名前でほかに数学、物理、化学など自然科学の各分野のシリーズがあるが、その社会科学版の初めのようだ。想定されている読者は中高生のようで、柔らかい文体である。難しいことを易しく説明することはとても大変なことである。その点、さすが斯界の第一人者の著作と言える。
     本書は「資本主義」「私有財産」「家族」「宗教」「職業」など社会学のキーワードについて、項目別にまとめてある。大雑把な物言いだがそれぞれのワードに対する初心者向けのエッセイ集とも言えるだろう。初学者に読者対象を絞っているため分かりやすい。
     術語の意味を説明するためには適切な比喩が大切だろう。本書ではたとえば「憲法は、手紙です」、「宗教は、・・・コンピューターの「OS」みたいなものだ」など、不意をつくが分かりやすい比喩にあふれている。
     もちろん本書で社会学がわかるわけではない。社会学と何かを考えるきっかけを与えられるものという位置づけの本であると思う。若い世代にはこれで十分であり、物足りなさを感じる者がいればそれこそ筆者の投げた網にかかった将来の社会学者候補なのであろう。

  • 社会学の本当に基本的なことを分かりやすく説明している本。話し言葉で書かれているので、講義を聞いているような感覚で読めた。

  • 戦争、憲法、宗教などについて、社会学の立場からスパッ!と説明してくれています。

  • 入門編といった感じ。

  • 幸福の原点は人と比べないこと。
    言葉が現実をつくる。言葉には執行、パフォーマティブという性能がある。現代哲学では言葉の研究もしないといけない。言葉が現実を作り出しているから。
    文字を視認することが読書。言語は社会を可能にし、豊にする。大切な人間の活動。言語の性質をよくわかり、言語をうまく使いこなして、この世界を豊に生きること。文字はどんな知識でも書き留めることができる。そこに社会を生きる知恵が凝縮されている。

  • 戦争、憲法、貨幣、家族、結婚、正義、宗教、資本主義、幸福など基本的な命題を平易だが説得力のある解説で説明してくれる。
    若い人あるいは中高校生向けとのことで、自分のレベルの低さを改めて認識するハメとなったが、こういうアプローチを受けていたらも少し真面な大人になれていたかもと悔やまれる。
    巻末のお薦め本もぜひ読んでみたい。

  • うーん。わかりやすい。岩波ジュニアとかみたいな。中学生の時に読みたかったわ。

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著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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