オウム真理教事件とは何だったのか? 麻原彰晃の正体と封印された闇社会 (PHP新書)
- PHP研究所 (2018年7月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569838175
作品紹介・あらすじ
平成最大の国内テロ事件を引き起こした麻原彰晃とオウム真理教、および事件の真相を総括するノンフィクションを緊急発刊!
感想・レビュー・書評
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平成最大の国内テロ事件を引き起したオウム真理教と教祖(麻原彰晃こと松本智津夫)の誕生から死刑執行まで、事件の真相を探った衝撃のノンフィクション。熊本の盲学校卒業後の松本智津夫が、宗教団体を主宰するに至るまでに、暴力団筋や老詐欺師から「人たぶらかし」の術を伝授されていたこと、教団の巨大化し、ソ連崩壊後のロシアンマフィアとの結びつき、ロシア人信者の獲得、武器購入や軍事訓練を行ったことなど、「オウムの闇」の深さを思い知らされる。新たな狂気のカルト教団の登場に、今も警戒を怠ってはならないと結んでいる。
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なかなかのボリュームと読みにくさで、読了に時間がかかった。序章の麻原彰晃死刑執行シーンが衝撃的で、先が気になり読み進めるが、わかりやすくは書かれていない上、ある程度の知識があることを前提に書かれている印象を受ける。ざっくり概要を知りたい人向けではなく、隠された真相に迫るといった内容。
逮捕当時は小学校低学年だったこともあり、よくわかっていなかったので、結局オウム真理教って何をしていたのか知るために読んでみた。ロシアなど諸外国にも広がっていたことや、闇社会との繋がりなど初めて知ることが多く驚きの連続だが、死刑執行シーンの詳細すぎる描写などから、本当かな?とは感じる。 -
2000年に読んだ【一橋文哉 / オウム帝国の正体】以来二冊目。最後の章が本当に怖い。
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トンデモ本
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今月5冊目
★★★
いや、全く知らない事ばかりだった。
まだサリンの時中学とかでニュースは見てたが謎だったが勉強になった。
麻原は天才的詐欺師、高学歴幹部を洗脳するんだからな、そして武装化したのは北朝鮮、ロシアが絡んでるという事。
国松事件はこの本の後真犯人が捕まった。オウムとは無関係だった、公安は大失態 -
スピード感があり読み応えがあった。
本作でも書かれていたが小部屋に1千万持って隠れていたところを逮捕された弱視の男性というのを以前テレビで見て、非常に卑小な印象を受けた。その男がなぜサリンという巨大犯罪を起こした宗教集団を作れたのか。またその資金源はどこから来たのか謎だった。今回、本作を読んでロシアマフィアとの関わりや麻薬による資金作りなどなるほどと思うところが幾つかあった。
警察庁長官の狙撃事件などは警察が公安部主導によって結局迷宮入りになってしまったところなど残念としか言いようがない。
1番興味深かったのは麻原に詐欺の手法を教えた神爺、組織編成や教義などを作った長老、坊さんの3人という初期のブレーンがいたところ。やっぱりマニュアルというか、1人の人が全てを作りあげることは出来なくて。もちろん麻原には詭弁というか弁舌の才能があり、あと時代的に超能力が流行った時代というトレンドもあったのだろうけど。
色々なことが上手く噛み合い、どんどん拡大し、麻原自身も途中でどこに向かうべきかわからなくなっていた。ただ元々、小物なので自分の欲望だけ肥大し、もし本当に麻原がポリシーの強い宗教家だったら、最後の時、大規模にサリン撒いたり海外のように集団自殺など起こしていたかもと思うと…本当に小物で良かったのかも。神爺が言った最後、どう締めるかは本当に大事。
そして最後の章で示唆されていたオウム真理教の復活などに騙されて入ってしまう人が日本にいることが本当に悲しい。 -
麻原彰晃とオウム真理教事件を総括するノンフィクション。
なぜこれほど巨大化し、暴走してしたのか。
オウム真理教の裏社会とのつながり、ロシア、北朝鮮との関係、核兵器保有の可能性までも明らかにしていきます。
特にロシアとの関係性には、びっくりさせられます。 -
終わりの方のロシアとのつながりとかの話は本当かな。話半分くらいで読んどこう、くらいのつもりで読んだけど。オウムってけっこう杜撰な部分も多いし、そこまで大それた話になるとちょっとなあ。まあ僕がオウムに対して興味あるのはそういう話でなくてもっと人間の心理的な部分や日本社会のシステム的な部分なのでそういう話はまああまり興味ないのだが。
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オウム事件の幹部連の活動が、詳細に著述されています。表に出てくる幹部だけでなく、裏社会からの廻し者?の教団システム構築者が別に関与し、暗躍していたことにも驚きました。また海外での活動も活発で、危険極まりない兵器も入手し、現在もその所在がわからないなど衝撃的です。警察内部の失態も指摘され、噛み合わないまま大きな事態になってしまったこと、本書の指摘通りであれば残念です。また海外で活動していた刑執行された幹部が、最後の方では教祖と距離をおいていたような記載があり、走り続けて元に戻れない現実の中で、ジレンマがあったのであろうと思いますが、悪行と理解しつつも進むしかなかったと推察され、工学系の高学歴者であっても合理的思考ができなること怖さを感じました。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/718485