仕事の哲学 働く人が自ら考え、行動する会社とは

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569847405

作品紹介・あらすじ

新型コロナウイルスの影響を受け、在宅勤務などの新たなスタイルをどう定着させるか。ノウハウの提案はされています。しかし、「働き方や仕事との向き合い方を根本から考えよう」とする動きはあまり見られません。これでいいのでしょうか。

また少し前には、働き方改革で「労働時間の是正」が叫ばれていました。しかしそれが実現すれば、働く人々は自然とやりがいと使命感を抱き、仕事をやり遂げ、幸福になれるのでしょうか。

本書では、これらの不満や疑問に対して具体的な解決策を提案し、日本のビジネスパーソンや企業が幸福になる働き方・仕事の哲学について、考えをまとめています。

心血を注いで生み出した製品やサービスによって、人々の暮らしがより豊かで幸福なものになる。そして感謝される。こうした体験はビジネスパーソンとしての幸福につながります。
 
また、そのような仕事ができる職場では、社員はイキイキと、働くこと自体が喜びになります。そして、世に受け入れられるため、コストをどう削減するか、従来にはない製品やサービスをどう作るかに、知恵を絞るようにもなります。

結果、自ら考え、行動する社員が多い職場では、会社の利益も増えます。社員自ら、会社の利益や成長を意識しながら行動し、企業が幸せになっていくのです。

このような好循環を生み出すためのやり方を、わかりやすく解説しています。著者の長年のビジネス経験から紡ぎ出された「仕事の哲学」と、その実践方法を、きちんと理解できるようになる一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • キヤノン本体を経て、子会社「キヤノン電子」の会長を務める著者(本書刊行時は社長)の、自伝的著作。

    来し方を振り返りながら自らの経営哲学を語るとともに、自らの仕事術を開陳している。

    著者は、1980年代からスティーブ・ジョブズと仕事で深く関わった数少ない日本人の一人でもある。ジョブズの思い出を綴った部分が面白い。

  • 最初の方は自慢話とノスタルジーに溢れてたけど、言ってる事はわからないでもない気もするので、さすが20年来社長をやってるだけしますね。

  • 「〜だろう」「〜のようです」は他人事の文章

  • 「仕事の哲学」を踏まえない、小手先だけの働き方改革では、ビジネスパーソンも企業も不幸になってしまう。キヤノン電子社長が、長年の経験で培った仕事への姿勢を説いた書籍。

    働き方改革の取り組みの1つに「長時間労働の是正」がある。
    だが、長時間残業や休日出勤を罪悪視しすぎると、「全力で働こう」という意欲が薄れ、楽をしようと考える社員が増える。

    働き方改革にともない、「テレワーク」も推奨されている。
    だが、これはオフィスと違い、判断に迷った時、近くにいる人にすぐ相談できない。よって、すべて自分1人で判断できるぐらいの知識がないと、テレワークでは生産性が落ちてしまう。

    今の日本では、集中して働くことで生産性が高まるという考え方が主流で、勤務時間が終わると仕事から離れる。
    しかし、開発や設計、研究など、閃ひらめきを必要とする仕事では、1日中仕事のことを頭の中心に置くことで、よい考えが浮かぶ。

    ベテランになると、若手の頃に比べ経験は増えるが、柔軟な発想が失われる。発想で若者に敵かなわないベテランは、20代の頃よりも何倍も勉強し、足りない能力を補う必要がある。

    社員が「この会社で働きたい」と思うには、その会社への信頼が重要である。社員の信頼を得るためには、経営陣は「社員は自分たちが守る」という覚悟を持つ必要がある。

    キヤノン電子では、自分で考え、動く習慣をつける目的で「ピカイチ運動」を行っている。4~5人のチームが各々テーマを決め、実現方法を考えるというものだ。例えば、ある工場のチームが「世界で一番よい挨拶」をテーマとし、毎朝の挨拶を始めたところ、他の人たちも真似て、全体が挨拶するようになった。すると、仲間意識が生まれ、製品の不良も減った。

  • 働き方改革が求められる中、改めて働くことの意義、働くことに対する向き合い方を示唆してくれる一冊

  • キャノン社長の自伝的な書物
    いわゆる昭和的な働き方、考え方が書いてあるとマイナスに捉えがちな本にはなるが、
    自分は努力してる、がんばってるんだというのがいかに社会的実績を積み上げた人に比べて甘いものかを考えさせられる。
    先人たちの経験や考え方を参考にできる本。

    ただし何かを伝えるというよりかは自伝として読む、柔和に受け止める必要性はありそうに個人的に感じる。

  • もっと全力で働ける!という気持ちになる。

  • 著者の「日本人の働き方」や「働き方改革」への疑問は共感できる。ただ、解決法としては、具体性に
    欠けると感じた。表題の「仕事の哲学」も、哲学というほど考えが昇華されておらず、少し物足りない。

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著者プロフィール

キヤノン電子社長

「2020年 『仕事の哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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