電通現役戦略プランナーの ヒットをつくる「調べ方」の教科書 あなたの商品がもっと売れるマーケティングリサーチ術

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569849546

作品紹介・あらすじ

あなたの商品は「リサーチ」の力でもっと売れるようになる!著者が電通でたたきこまれた「売れる施策を導き出すリサーチ技法」を開陳!

感想・レビュー・書評

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  • 現役電通戦略プランナーである著者が、商品をヒットさせるための「調べ方」=マーケット・リサーチ術を紹介した1冊。
    書名に教科書とあるとおり、形式的にまとめられています。
    著者は、電通に入社し、調べることが得意だと思い、リサーチ部門に配属されたものの、実践では使えなかった経験を受け、その理由を教科書がないことが原因だと思い、本書を企画したそうです。
    自分がリサーチが特に必要な仕事ではないため、すぐに活かせるものはあまりありませんでしたが、事例・図表・索引なども充実しており、本当に教科書的に楽しめると思います。
    個人的にも事例の部分は楽しく読むことができました。

    ▼売れる商品をつくる秘訣は、正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見つけること
    ▼サピア=ウォーフの仮説
     私たちの思考は、使用する言語によってつくり出されるもの。逆にいうと使用する言語が思考を限定してしまうという考え方
    ▼ポイントは、「最初に仮説を立てて、明らかにしたいことを決め、それから手段にうつる」という順番を守りながらリサーチを進めること。それから、どのステップにおいても、常に次の打ち手を具体的にイメージしながら、手に入れたデータを解釈するということ

    ▼フレームワークの使うものは1つに絞り、3Cを押さえる
    ▼3C分析で集める情報は、商品をヒットさせるために、
    ・誰に対して言うべきか(ターゲット)
    ・自分はどんなポジションで何を言うべきか(セールスポイント)
    を特定する目的で使っていく
    ▼3C分析の順番
     使いやすくするためのコツは、「市場・顧客→競合→自社」という順番で分析を進める
    ▼調べる情報源の優先順位をつけると、「1官公庁資料」「2業界団体資料」「3シンクタンク、総研、金融機関資料」「4民間調査会社思慮湯(富士経済グループ、矢野経済研究所)」「5新聞・雑誌・出版記事」「6民間企業のプレスリリース(PR調査)」
    ▼各府庁が公表する統計データが1つにまとめられた「e-Stat」が便利

    ▼チャンスを見極める4つの視点
    ・定着する意識・行動
    ・復活する意識・行動
    ・一時的な意識・行動
    ・消滅する意識・行動
    ▼「ヒット事例」を効率的に集めるための3つの習慣
    ①常日頃から、自分の興味領域を優先してアンテナを張る
    (あるいは、その領域に興味を持っている人に聞く)
    ②新しい情報が出てきたらアップデートする
    ③自分の持っている情報を積極的に発信する

    ▼なぜ自社を分析するのか。それは、自社の価値を棚卸しして、競合には真似できない独自性の高い価値を磨き上げていくことで、売れる商品が生み出せるから。独自の価値を最大化できる「ターゲット」と「セールスポイント」を見つけられれば、売れる商品やサービスはつくれる
    ▼歴史をたどる理由は、ほかにはない強みの根元になる、本質的な価値と存在する意義を知るため。自社や商品・サービスの「本質価値」と「存在意義」は協力な「セールスポイント」になる
    ▼フレームワークに縛られず、何が本質的な問題なのか、何が本質的な解決策になるのかは。頭を使って考えていくことが必要で、「フレームワークは考えやすくするためのあくまで1つのツールに過ぎない」ということは心に留めておく必要がある


    <目次>
    第1章 売れない商品は「ターゲット」「セールスポイント」がズレている
    第2章 「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込む3つのステップ
    第3章 リサーチの実践1 アイデアを形にして検証するリサーチ
    第4章 リサーチの実践2 ヒットをつくる「市場分析」
    第5章 リサーチの実践3 ヒットをつくる「顧客分析」
    第6章 リサーチの実践4 ヒットをつくる「競合分析」
    第7章 リサーチの実践5 ヒットをつくる「自社分析」
    第8章 リサーチの実践6 売り続けるためのリサーチ
    第9章 リサーチにつまずいたら読む章

  • マーケティングに必要不可欠なリサーチの重要性と、その方法を学べる本です。
    世の中の変化が激しい中で、トレンドの変化も早くなり、商品開発や販売方法で悩むビジネスパーソンの方も増えているのではないでしょうか。
    そんな時こそ、リサーチに力を入れることで、正しいターゲットとセールスポイントを絞り込めるようです。
    電通現役戦略プランナーの著者が、自身の経験も基に、ポイントと実際の方法を教えてくれています。
    新商品開発や商品戦略づくりで悩むビジネスパーソンの方が読むと、その解決のヒントが得られる1冊ではないでしょうか。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】

    「リサーチを使うメリットは、①ヤマカンに頼らず、意思決定の精度が上がる、②良いファクトをつかめると売り方が見えてきて、無駄なお金を使わなくて良くなる、③ファクトをベースに、多様な角度から知恵を出し合って最適解を導き出せる生産的な会議ができるようになり、無駄な時間を使わなくなる、④新しい時代への適応を妨げ、イノベーションを妨げる自分の中の思い込みを発見しやすくなり、先進的な提案ができるようになる、の4つ。」
    「社会の空気も人々の関心も興味も移り変わりが激しくなった今、時代の二歩、三歩先を捉えて『セールスポイント』『ターゲット』を的確にチューニングし続けることができないと、あっという間に陳腐化してしまう。ズレを修正し、もっと売れるためのチャンスを見つけるのにも、リサーチが必要。」
    「情報を手に入れ、緻密な戦略を立てても、実際に商品を世に出してみて、売ってみないとわからないことはたくさんある。各社が知恵を絞って競い合っている市場に商品を投入し、商品を売って力試し。結果を分析して迅速に次の作戦を立てることは、売れる商品をつくるために必要不可欠なプロセス。」
    →リサーチは絶対に必要です。それでも、こちらの予想と市場の反応自体、違うことも普通です。スモールスタートで実践していき、修正点を改善しながら進めていくことを調査と両輪で進めていった方が絶対よいです。世の中の変化も激しい今では、なおさらその重要性が高まっていると感じます。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ・売れる商品の秘訣は、正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見つけること。売れない商品は、どちらか、もしくは両方がズレていることが多い。ヒットを生み出せるかどうかは、能力の大きな差はなく、「調べ方」のテクニックを使っているかどうかだけである。重要なものだけに絞っても効果はある。
    ・リサーチはビジネスに直結する。素晴らしい商品、サービスでも、モノも情報もあふれる情報戦の現代で、「調べる」ことでつまずいてしまうと、商品を売るための適切な戦略は描くことができなくなる。本当によいものを、適切な人に届ける。

    ○売れない商品は「ターゲット」「セールスポイント」がズレている
    ・経験に基づく勘や直感も大事だが、当たらないこともあるし、何より、「ターゲット」も「セールスポイント」も変わってしまうことにベテランが気づかないと、大きな過ちを犯してしまうので危険。リサーチを加えて、確かな判断軸を持つことで、意思決定の精度は確実に上がる。
    ・リサーチを使うメリットは、①ヤマカンに頼らず、意思決定の精度が上がる、②良いファクトをつかめると売り方が見えてきて、無駄なお金を使わなくて良くなる、③ファクトをベースに、多様な角度から知恵を出し合って最適解を導き出せる生産的な会議ができるようになり、無駄な時間を使わなくなる、④新しい時代への適応を妨げ、イノベーションを妨げる自分の中の思い込みを発見しやすくなり、先進的な提案ができるようになる、の4つ。

    ○「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込むステップ
    ・リサーチを無駄打ちしないために、「とりあえず調査」という考え方を徹底的に捨て、「なんとなく」でかまわないので自分が直感的に感じている問題や本質的な問題だと思うことから必ず「仮説」を立てることが重要。
    ・「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込むために、①「なんとなくの感覚」でかまわないので、「ターゲット」「セールスポイント」の「仮説」を出し、②リサーチで仮説の検証・ブラッシュアップを重ね、③確定したら打ち手を実行する、という3つのステップが有効。
    ・いったん集めたものの、特に発見を抽出できず、何に使えるかわからなかった情報は、捨てないでいいが、使える情報とは分けて、後で使えるかもという予備で別に保存しておくことが、地味だが重要な作業。必ず自分なりの分析や解釈を加え、次の打ち手を探すこととセットで進めることを習慣づける。

    ○アイデアを形にして検証
    ・頭で考えるよりも先に手を動かして「サンプルをつくってみる」習慣を意識的につけていくことが、最初のアクションとしては重要。プロトタイプは、粗くてもかまわない。具体的な仮説をたくさん考えて用意しておくと、ターゲットの「インサイト」を探り当てやすくなる。
    ・難しい調査である必要はなく、調査に不慣れなメンバーでも簡単に理解できるシンプルなリサーチにかけ、調査結果の読み解きは全員で行って意見を出し合い、次の打ち手を考えていく。同じ調査結果でも、多様な角度から意見を寄せ合うことで「最適解」が導き出せる。
    ・「誰が欲しがる・誰に売れる商品なのか」を考えてアイデアを考えることが重要。自分の「これをつくりたい」「これをやりたい」を出発点にしない。「セールスポイント」になりそうなものを見つけ出し、その商品の抱える「問題」のうち、本質的で解決すべきものは何かも突き止めていく。
    ・投票結果は、どの回答者の回答を重視するか優先順位をつけて分析する。万人受けする無難な案は、誰にも刺さらないことも多い。「直感が研ぎ澄まされている人」がいれば、その人がどのような意思決定を、どのような理由でするのかに注目してみてもよい。全員に嫌われるものは、さすがに外す。
    ・インタビュー時の質問力を高めるコツは、①「なぜ」「具体的に」「詳しく」を使って掘り下げる、②一般論を言わせず、その人の「事実」のみにフォーカス(時系列に注意)、③1つの質問で聞きたいことは1つに絞る、④明確に定義されていてわかりやすい言葉で質問をする、⑤誘導的なフレーズを省く、⑥「もし○○が実現できるなら?」をぶつける、の6つ。

    ○ヒットをつくる「市場分析」
    ・3Cの中の「市場・顧客」は領域が広い。「大きい話から小さい話へ」という順番を意識する。「市場動向→顧客」の順番で分析していくのがポイント。見込める市場が変わると、投資可能金額も変わり、戦い方も変わる。売上高総額や販売総数を見ていく。変化も多いことにも留意する。
    ・資料の入手が煩雑な際は、「まずは、とにかく、ざっくり把握できればよい」。「時間をかけずに、簡単に手に入れられる情報だけで把握する」と割り切っていい。イメージがわかないときは、イメージしやすい業界を検索してみると、キーワード検索でいろいろ出てくる。

    ○ヒットをつくる「顧客分析」
    ・ターゲットを的確に設定し、そのターゲットを深く理解するには、①ターゲットの設定とボリューム把握、②ターゲットの精緻化、③セールスポイントの発見、という適切なターゲット分析のプロセスをたどりながら調べていく。

    ○ヒットをつくる「競合分析」
    ・競合の他の商品との差異を分析して、自分が優位になる「ターゲット」「セールスポイント」を見つける。そして、顧客が求めるものを、競合より内容や質、コスト面で優位な状態で提供できれば、確実に売れる商品やサービスがつくれる。リスト作成→動向把握→評価→ポジション把握の順に進める。
    ・リストを作る際は、「同カテゴリ内」と「カテゴリ外」の2つの視点で探す。「同カテゴリ内」の場合は顕在的なので見つけるのは簡単だが、「カテゴリ外」は潜在的な競合なので、一見全く関連がなさそうなカテゴリまで視野を広げる。
    ・分析対象を優良事例である「ベンチマーク」に絞ると、効率的に分析できる。対象を、自社商品の特徴と似ている「類似」と、優れた点を学んで取り入れたい「理想」の2つの視点で絞る。

    ○ヒットをつくる「自社分析」
    ・自社の価値を棚卸しして、競合には真似できない独自性の高い価値を磨き上げていくことで、売れる商品が生み出せる。独自の価値を最大化できる「ターゲット」と「セールスポイント」を見つけ、自分自身の強みを生かすと、売れる商品をレバレッジを効かせて作れる。
    ・「市場・顧客」と「競合」の状況を踏まえて、顧客が求めるものを、競合よりも差をつけて優位な状態で持続的に提供でき、さらにそれが競合に真似されにくいものになっていれば、確実に売れるものはつくれる。
    ・3Cのフレームワークは視野を広げるものだが、使い方を間違えると視野を狭めるものにもなる。何が本質的な問題か、何が本質的な解決策になるかは、頭を使って考えていくことが必要。

    ○売り続けるためのリサーチ
    ・社会の空気も人々の関心も興味も移り変わりが激しくなった今、時代の二歩、三歩先を捉えて「セールスポイント」「ターゲット」を的確にチューニングし続けることができないと、あっという間に陳腐化してしまう。ズレを修正し、もっと売れるためのチャンスを見つけるのにも、リサーチが必要。
    ・情報を手に入れて、緻密な戦略を立てたとしても、実際に商品を世に出してみて、売ってみないとわからないことはたくさんある。各社が知恵を絞って競い合っている市場に商品を投入してみる、そこで商品を売って力試しをしてみる、その結果を分析して迅速に次の作戦を立てることは、売れる商品をつくるために必要不可欠なプロセス。

  • はじめに
    ヒットは「調べ方」が9割
    目的を絞れば、「調べ方」はすぐに上達する
    本書を読むことで得られるメリット
    第1章 売れない商品は「ターゲット」「セールスポイント」がズレている
    どうすれば売れる商品をつくれるのか
    商品を変えずに「ターゲット」「セールスポイント」を変更して
    ヒットしたワークマン
    ワークマンの見つけた未開拓市場
    ビジネス上手はリサーチ上手
    あらためて、リサーチはなぜ必要なのか?
    「勘」や「直感」だけではなぜダメなのか?
    リサーチはイノベーションの障害にならないのか?
    世界的なイノベーションを起こした企業もリサーチを使っている
    なぜリサーチはとっつきにくいのか?
    リサーチを使う4つのメリット
    リサーチを使えるようになると、ライバルに差をつけられる
    第2章 「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込む3つのステップ
    失敗しやすいリサーチの始め方のパターン
    「とりあえず調査」で何が起こるのか
    リサーチを無駄打ちしないために絶対に必要な心構え
    「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込む3つのステップ
    STEP1 「なんとなくの感覚」で「ターゲット」「セールスポイント」の「仮説」を出す
    仮説は複数あっていい
    仮説を出すと、「知りたいこと・明らかにしたいこと」が明確になる「仮説→明らかにしたいこと→手段」の順番で考える
    「仮説→明らかにしたいこと→手段」の順番を守る意義
    リサーチ迷子にならないために
    「STEP1 仮説テンプレート」の考える順番
    「問題」と「課題」の違いを知り、丁寧に使い分ける
    「問題」と「課題」を混同しない
    「なんとなくの感覚」による仮説は10分で出す
    STEP2 「仮説検証サイクル」をグルグル回す
    リサーチの種類
    人でできるリサーチと、他者を必要とするリサーチ
    「誰に聞くのか」を決める
    インタビュー/アンケートは「定性調査」と「定蜃調査」を使い分ける
    定性調査と定量調査、それぞれの長所と短所
    定性調査と定量調査の使い分け方
    オンラインでの定性調査インタビューのメリット/デメリット
    調査で何人集めるかを決める
    「母集団」と「標本」の関係を理解する
    「サンプルサイズ」と「サンプル数」の違いを理解する
    定量調査で何人集めるかを決める
    「単純集計・クロス集計」と「分析軸」を理解する
    定量調査で何人集めるかを決める: 分析軸の決め方
    定量調査で何人集めるかを決める:割付設定の2つの方法
    定量調査で同人集めるかを決める:セルごとの人数
    定量調査で何人集めるかを決める:サンプルサイズを大きくするか、
    ブーストサンプ)レを追加する•
    0調査会社のサービスを利用する•
    定性調査で何人集めるかを決める:
    分析対象の決め方と、人数設定
    定性調査で何人ずつ、何分ずつ聞くのかを決める
    リサーチでつまずかないための、たった1つのコツ
    役立つ情報
    何に使えるのかわからない情報
    調べた情報から「次の打ち手」を見つけられなければ、
    リサーチはしなかったに等しい
    リサーチはチームの意思決定を変える
    リサーチの結果から見出した次の打ち手
    「仮説→リサーチ→打ち手」を繰り返す
    リサーチを繰り返す中で、真のターゲットが見えてきた
    最終的にはコピーのプロトタイプを仮説として検証する
    良いリサーチは、次の打ち手が見えるリサーチ
    第3章 リサーチの実践1 アイデアを形にして検証するリサーチ
    ヒットをつくるリサーチの使い時は3 つに絞れる
    目的A:アイデアを売れる形に変える「ヒット商品開発リサーチ」・
    目的B: 売るための戦略を立てる「戦略リサーチ」
    目的C:市場に出した商品を売り続ける「ロングセラーリサーチ」
    3つの目的別ヒットをつくるリサーチは、ヒットをつくる調べ方STEP 2で使う
    アイデアを形にしてリサーチで検証する
    プロトタイプがあると、ターゲットインサイトを探りやすくなる
    仮説と検証は、多様なメンバーで意見を出し合う
    誰も欲しがらないものをつくらないために考えるべきこと
    プロトタイプをつくる前に揃えておくべき仮説とは
    プロトタイプをリサーチで検証していく手順:準備段階
    プロトタイプをリサーチで検証していく手順:インタビュー
    インタビューから「抽出・分析」すること
    プロトタイプをリサーチで検証していく手順:集計
    多数決の結果だけで意思決定をしない、回答への優先順位のつけ方
    「集計」に関するおまけの豆知識
    定量調査でランキングを出す場合
    気軽なインタビューを繰り返す
    安価で気軽に使えるリサーチツール<定性調査>
    安価で気軽に使えるリサーチツール<定蜃調査>
    インタビューを成功させるための、「質問力」を上げる6つのコツ
    第4章 リサーチの実践2 ヒットをつくる「市場分析」
    ヒットをつくる戦略づくりに必要な情報を把握する
    たった1つのフレームワーク
    3C で具体的に何を把握していくのか
    コミュニケーションは「発信者」「受信者」「伝える内容」の
    3者から考える•
    3C 分析の順番
    大きいレイヤーから分析する
    市場規模から把握する
    市場規模の大きさは変化する
    市場規模の捉え方
    調べる情報源に優先順位をつける
    コツは「とにかくざっくり把握」で楽に続けること
    手軽にマーケットサイズの目安を知るデスクリサーチ
    市場は「顕在市場」と「潜在市場」を捉える
    マーケットサイズ(市場規模)を「フェルミ推定」で推計する
    顕在的な市場から調べる
    フェルミ推定で潜在的な市場規模を推計する
    ターゲットの人ロボリュームを推計する
    業界の今を知るために、ニュース・トレンドを把握する
    第5章 リサーチの実践3 ヒットをつくる「顧客分析」
    ヒットをつくるターゲット分析を成功させる近道
    ヒットをつくるターゲット分析の3つのプロセスを理解する
    ざっくりセグメンテーションと市場規模把握
    まずは「ざっくりセグメンテーション
    SD 法でタグをつける
    総務省統計局データからターゲットボリュームを推計する
    顧客のボリュームを構造的に把握する5つのパターン
    オイラー図・ベン図でターゲット構造を把握する
    定量調査で必要な3つの質問
    得たデータと人口推計を掛け合わせて、人ロボリュームを算出する
    認知率が高くないブランドや商品の場合に使う質問
    計算ツール:ターゲット構造&人ロチェッカー
    商品カテゴリー自体のターゲット構造を把握する
    商品カテゴリーのターゲットを把握する質問
    ベン図を使ってターゲット構造を把握する
    三角ファネルでターゲット構造を把握する
    ファネル転換率を分析し、ボトルネックを見つけていく
    4象限マトリクスでターゲット構造を把握する•
    「LAND 分析」に必要な質問2
    ターゲットプロファイリング
    ターゲットを精緻化する
    ターゲットプロファイリングとは?
    ターゲットプロファイリングで把握するべき項目
    クラスター分析を活用する
    クラスター分析成功のコツは対象の絞り込み・テーマ設定
    ターゲットの価値観を分析する
    新しい「意識と行動」から商機を発見する
    「チャンスポートフォリオ」マトリクス
    チャンスを見極める4つの視点
    新しい価値観・行動を抽出する
    「プランナーズインサイトリサーチ」
    「プランナーズインサイトリサーチ」の実践方法
    ペルソナ作成
    ターゲットペJレソナとは?
    ターゲットペJレソナで見える情報
    ペルソナ分析のコツ:「Prototype for One 」の発想でペルソナを描く
    ペルソナは複数いてもOK。ただし、会ったことのある人の中から選ぶ
    ペルソナを補足する情報収集•
    複数のペルソナを絞り込んで、ターゲットを精緻化する
    「ペルソナ精緻化ワーク」
    インサイトの発見
    セールスポイントを発見する
    「インサイト」とは何か
    戦略プランニングの基本構造と、インサイト起点のプランニング・
    「カテゴリーインサイト」「ヒューマンインサイト」の視点を偏らせず、「キーインサイト」を見つける
    「ヒューマンインサイト」の発見を助ける
    人間の根源的欲求と行動経済学
    「違和感」を出発点に「インサイト」を考える
    「リアル・エソラゴトシート」
    インタビューでインサイトを検証するときの留意点:仮説は因数分解する
    カスタマージャーニーマップを描く
    カスタマージャーニーとは?
    「Moment of Truth (真実の瞬間)」とは?
    カスタマージャーニーを描くステップ
    戦略・戦術に落とし込むカスタマージャーニー
    第6章 リサーチの実践4 ヒットをつくる「競合分析」
    競合はどこなのか? 競合をリストアップする
    競合分析は「同カテゴリ内」と「カテゴリ外」の2つの視点で•………•
    ベンチマークを「類似」と「理想」で絞る
    「同カテゴリ内」の競合リストアップの手順
    「同カテゴリ内」の競合のベストなベンチマークの数
    売れる商品をつくるヒントは「カテゴリ外」の競合にある
    カテゴリ外の競合は「ヒット事例」から見つける
    集めだせばキリがない「ヒット事例」を効率的に集めるための3つの習慣
    集めたヒット事例から法則を抽出する方法
    有識者を有料で集める方法・
    事例集めの型①「事例収集テンプレート」
    事例収集テンプレートを使ったヒット分析例
    事例集めの型②「パーセプションチェンジテンプレート」
    パーセプションチェンジを起こしたヒット商品事例・
    「アイテム単品」に提案性を込める、あるいは「アイテム横断」でアイテムを括る価値に提案性を込める
    カテゴリ外の競合を「類似」と「理想」に分類するときは、網羅性は不要
    競合の動向は、結果を集めてから要因を分析する
    競合の評価を知るための3つの視点
    世の中の声は質と量で分析する
    世の中からの認誨はインタビューやアンケートで把握する
    競合の願客をプロファイリングする
    競合のポジションと自社のポジションを分析する
    競合と自社のポジションを整理する4象限マトリクス
    競合と自社のポジションを分析するときの留意点
    第7章 リサーチの実践5 ヒットをつくる「自社分析」
    自社を分析する意義
    自社について調べるときにすべきこと
    自社の現状把握
    自社の資産の棚卸し•本質価値と存在意義を定義する
    商品・サービスは自分自身で体験する
    店頭フィールドワークでのチェックポイント
    自社や商品・サービスの歴史をたどる
    本質価値と存在意義を再定義して売れる商品をつくる
    本質的価値を体現するブランドステートメント、商品開発
    「原点」は歴史と従業員の中にある
    エゴサーチで強みと弱みを知る
    エゴサーチでチェックする場所と視点
    カスタマーアンケートや座談会で聞くべき5つの質問
    自社の強みと弱みから勝てる「ターゲット」「セールスポイント」を特定する
    1982 年に発表された3C 分析を現代で活かすために
    第8章 リサーチの実践6 売り続けるためのリサーチ
    市場に出した商品を売り続けるためのリサーチ
    効果検証の重要性を理解する
    2人の受験生の運命を分けた視点は何か
    受験勉強と商品を売ることの共通点
    市場に出した商品の「結果」はどう分析するのか
    「①ビジネス成果分析」は「最終目標」と「中間目標」の達成度で測る
    「②リアクション分析」は質と量の視点で分析する
    「③戦略の強度検証分析」は直接的に聞いていく
    A/Bテスト
    アスキング調査の質問形式
    アスキング調査の質問内容
    第9章 リサーチにつまずいたら読む章
    リサーチでよくある悩み・失敗パターンTOP12
    失敗パターンTOP1
    「わからないから、まずは調査しようJと思い立つが、何から調べたらいいのかわからなかった
    失敗パターンTOP2
    平均値が、実感と乖離していて困った(平均が実感より高すぎるor低すぎる)
    代表値は「平均値」「中央値」「最頻値」を押さえる
    「平均値J「中央値」「最頻値」の大きさの関係を分布で把握する
    失敗パターンTOP3
    アンケートの選択肢の中で、最初のほうの質問項目にばかリチェックが入ってしまった
    失敗パターンTOP4
    リサーチで新しい発見が得られなかった。そリゃそうだ、という当たり前のデータしか出なかった
    (調査しなくてもわかることをわざわざ聞いてしまった
    失敗パターンTOP5
    データだけ見ても、何故こんな数字が出たのか生活者の気持ちがわからず、憶測しかできず困った
    失敗パターンTOP6
    「あてはまるものをいくつでも選んでください(MA)」と質問したら、全項目が20%以下と想像以上に低い数字になった
    失敗パターンTOP7
    リサーチで出てきた生活者の意見が、一部の意見なのか、マジョリティの意見なのか、判断がつかなくて困った
    失敗パターンTOP8
    リサーチをしても、ターゲット像がまったく見えてこなかった
    失敗パターンTOP9
    きっと何かに使えそうなデータだけど、どう使えばいいかわからないデータが集まってしまった
    失敗パターンTOP10
    商品のどこが悪いかを間いたけど、指摘されるのはすでに自覚していることばかりだった
    失敗パターンTOP11
    どんな商品が欲しいか聞いてみたけど、つまらないアイデアばかりだった
    失敗パターンTOP12
    国やシンクタンクなど、信頼性の高い機関同じ内容の調査をしており、時間とお金が無駄になった

  • 私のバイブル。
    何度も読み返している。
    当たり前のように身につけたい。
    購入者特典のpptなどありがたい

  • 軽はずみで手に取りましたが分厚いです。そして本当に広告代理店の日と向け大全みたいな感じでしょうか。実例組み込みがもっとあった方が入りやすかったと個人的に思いました。

  • ヒットをつくる調べ方の教科書

    良いリサーチをして、良いファクト(ターゲットとUSP)をつかめれば
    ①無駄なお金を使わなくて済む
    ②無駄な時間を使わなくて済む
    ③意思決定に迷いがなくなる
    リサーチの時間やお金をけちると、結果的にそれはより大きなもの(壁、コスト)として自分に返ってくる。

    人間は過去の「経験」をパターンで認識していて、それらのパターン(直感)をもって何らかの行動をとる。
    経験量を増やすことで(パターンを増やすこと)直感による意思決定の精度を高めることができる。
    さらに、経験から得られるデータの足りない部分を補足する「リサーチ」が必要である。
    普段の経験ベースでの直感の精度が、リサーチを活用することで「研ぎ澄まされた直感」に変わる。
    「勘や直感」だけを拠り所にして決めた「ターゲット」と「セールスポイント」は、当たるときもあれば当たらない時もある。これらの精度が低くなる。(調査して形にしないと、結局ここも経験ベースになってる)

    達成したい目的にあわせて、データの収集(リサーチ)をするべき。
    (すなわち情報量にこだわらなくてよい、広くて浅い情報なんかいらない)

    まず自分の中で仮説を立てる(ターゲット、USPを絞り込む。)
    仮説→聞く→仮説→聞くの繰り返しで情報をどんどんブラッシュアップ
    先に仮説を立てておくことで、調べるべきことが明確になる。質問の仕方が変わる。
    仮説のないままにリサーチを始めてしまうと、広くて浅い情報をキャッチアップして終わる。

    問題と課題の違い
    「問題」とは、理想的な状態とのギャップが発生している「現在かかえている状態」のこと。
    「課題」とは、現状と理想とのギャップを埋めるためにやるべきこと。(what to do)
    問題点をあぶりだして、課題点を抽出する。課題点(やるべきこと)が明確になると、次の行動が決まる。

  • ●一分野マスター読書「情報収集・活用」11冊目。とても参考になった。仮説検証の仕方を丁寧に解説してあり、様々なリサーチにも転用できそう。

  • 初めてリサーチを行う場合は実務的な細かい調査実施時に気をつけるべきことにも触れられていて大変参考になりました。

  • タイトルの通りマーケティングのための基礎を網羅した教科書だと思いました。

    分析のフレームワーク自体は普及していますが丁寧にこの視点で調べるべし、と言うところまで書いてくれています。
    丁寧過ぎてこれ以外やらなくなって思考停止状態になるリスクを感じるぐらい丁寧です笑。

    自分自身マーケティングに携わっているので手元に置いて困った時に頼りたいと思います。

  • 調査方法が網羅されてる

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著者プロフィール

電通ダイバーシティ・ラボ チーフ・リサーチャー

「2021年 『電通現役戦略プランナーの ヒットをつくる「調べ方」の教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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