言葉のいらないラブソング

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569853994

作品紹介・あらすじ

“まじめ”なことがコンプレックスのミュージシャン・アキと“普通じゃない”ことに悩む莉子。正反対な二人の等身大ラブストーリー!

感想・レビュー・書評

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  • 普通なことに悩むミュージシャンと普通でないことに悩むアパレル会社員。
    真逆の二人がいい刺激を受け合いながら成長していくラブストーリー。
    王道の展開なんだけど、恋愛ものはこの位の方が個人的に好き!
    二人が幸せになるといいなぁ。

  • Amazonの紹介より
    シンガーソングライターとして活動するも、周囲から“まじめすぎ”、“普通すぎ”と言われることに悩むアキ。そんな彼がひょんなことから出会ったのは、空気を読むことが苦手で“普通になりたい”と思っている個性的な女性、莉子だった。「自由な莉子と付き合えば、自分も変われるのでは」と思うアキ。「真面目なアキと付き合うことで、自分も普通になれるのでは」と思う莉子。そんなきっかけで交際を始めた正反対の二人は、やがて心から惹かれ合うが――。 東京で生きる男女の等身大の恋を描く、音楽×ラブストーリー!



    元声優とミュージシャン、それぞれの視点で相手に対する思い、仕事に対する葛藤、それまでの苦悩などが描かれているのですが、特にミュージシャンの苦悩は作家自身とリンクしている⁉︎と思うくらい、丁寧に描かれていました。

    河邉さんは作詞家の一面もあり、小説の中では、短い文章でぐっと心を掴まされるような要素を含んでいて、河邉さんならではの「色」が引き出されています。

    個人的には、今回はそういったものは控えめだった印象でした。もちろん歌詞も登場したり、文章の中にもちょっと立ち止まりたくなるようなフレーズがあったのですが、初期作と比べると、普通の小説寄りにいっているかなと思いました。

    話の展開としては、ラブストーリーということで、二人の恋愛模様を丁寧に描いているのですが、ちょっと温めの湯に浸かっているようでした。
    思わず、「しっかりしろ。」や「シャキッとしなさい」といった喝を入れたくなるくらい、二人の関係性はゆっくりと時間を流れていきます。

    焦ったいなと思ったのですが、周囲の登場人物がバシッと喝を入れるかのように登場するので、物語としては、ぐっと引き締まって、メリハリのある感じになっていました。

    突然の出会いに始まり、距離が近づくも、気持ちのすれ違いが発生してしまうという恋愛小説としては王道的な展開なのですが、それぞれが抱える仕事への葛藤、自分との戦いなど、心理描写を繊細に描かれていて、心地よい雰囲気を醸し出していました。

  • 【あらすじ】
    シンガーソングライターとして活動するも、周囲から“まじめすぎ”、“普通すぎ”と言われることに悩むアキ。そんな彼がひょんなことから出会ったのは、空気を読むことが苦手で“普通になりたい”と思っている個性的な女性、莉子だった。「自由な莉子と付き合えば、自分も変われるのでは」と思うアキ。「真面目なアキと付き合うことで、自分も普通になれるのでは」と思う莉子。そんなきっかけで交際を始めた正反対の二人は、やがて心から惹かれ合うが――。
    東京で生きる男女の等身大の恋を描く、音楽×ラブストーリー!

    【感想】
    自分にないものを求めながら、お互いに惹かれていきながら、その自分にない部分てすれ違ってしまうジレンマ。
    そして自分自身が成長できるようにお互いを想いながら別々の道を歩んでいくのが、何とも切ないなーと思いながらも最後の焼き鳥屋のシーンはとても良かった。
    ありがちなラブストーリーの展開でしたし、2人のゆったりとした感じというか煮え切らない感じがムズムズしながらもお互いの人生の先輩の言葉でビシッとなる感じも良かったです。
    【花束みたいな恋をした】のような突然の出会いではあるが、似たような趣味や性格の2人というのとは対照的な2人の恋愛と仕事の葛藤、お互いの価値観の違いが露わになるのが、リアルさがありました。
    作者が作詞家という事で、いいフレーズや作中の歌詞なども面白いなと思いました。

  • ぐっとなった

  • 普通であることに悩むミュージシャンと普通ではないことに悩むアパレル会社員の恋を描いた作品。自分と遠い世界のようで、どこか身近にも感じる不思議な作品でした。
    私自身が恋に疎いからかもしれませんが、離れていてもどこか支えてくれるお互いの存在が恋という関係抜きにしても素敵だなと感じ、心が暖かくなりました。

  • エピローグまで読んで、1番最後にプロローグを読んで心がじんわりあたたかくなりました

  • 普通であることに悩むミュージシャンと普通じゃないことに悩む元声優(現アパレルプレス)のラブストーリー。
    残念ながら面白いとは感じられませんでした。

    きっと音楽をやっている人が書いているのだろうなと思ったらバンドマンが書いているとのこと、なるほど。

  • 爽やかなラブストーリーでした。満足。出会い、恋愛が人を成長させる。王道のメッセージだし、ミュージシャン、アパレルのPRと舞台は洗練されてますが、しっかり地に足のついた、さくっと読めるけどちゃんと楽しめる恋愛もの。良かった!!

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著者プロフィール

河邉 徹(かわべ・とおる)
1988年6月28日、兵庫県生まれ。関西学院大学文学部文化歴史学科哲学倫理学専修卒。ピアノ、ドラム、ベースの3ピースバンド・WEAVERのドラマーとして2009年10月にメジャーデビュー。バンドでは作詞を担当。2018年5月に小説家デビュー作となる『夢工場ラムレス』を刊行。2作目の『流星コーリング』が、第10回広島本大賞(小説部門)を受賞。

「2020年 『アルヒのシンギュラリティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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