ノスタルジア

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 29
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575233841

作品紹介・あらすじ

小説家の死から15年-。孤独と寄り添いながら生きる女の許に彼の息子から一通の手紙が届く。「あなたにお会いしたい。そして父の話を聞かせて欲しい」と。小説家とよく似た息子は、彼女の封印されたはずの記憶の扉を甘やかに開いていく。その先にあるのは、希望の光なのか絶望の淵なのか。親子ほど年の離れた妻子ある小説家との恋。直木賞作家が描く耽美と幻想の世界。

感想・レビュー・書評

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  • どうでもよい話をどうでもよくなくする作者の文章力が素晴らしいと感じた。淀みのない読み易い文章で最後まで一気に読ませる筆圧に感心させられる。ただ、難なく読めてしまうために、ひっかりもなく読了後もすっきりとしただけで余韻があまりない。展開も予想の範囲を越えず、性差、年齢差もあってか感情移入もできなかった。
    ストーリー的にも元彼の子供の幽霊と恋に落ちたと言われても、ちょっと無理があるとしか思えない。主人公と姉は対比で主人公のキャラの明確化に必要だとしても、新彼が幽霊である必然性が全く理解できないし、作者が何を表現したかったのかも意味不明だ。
    エンタメだからテーマ性なんか無くったってちっとも問題ないけれど、元彼と別れてひっそりと暮らしていたアラフォー(アラフィフ?)が、自分を変えることができず精神疾患で幻想を抱いて自殺しちゃいました。ってのは、どうよ?としか言えない。
    全体を通して小説の完成度は良かったと思えただけに、もう少しラストをどうにかして欲しかった。そう考えるのは、現状のラストをベストと考える人もいるだろうから、個人的な我儘と解る。けれども、読者としては文句を言いたいのだ。

  • これから小池さんのファンです。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

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